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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○先天性アンチトロンビン欠乏に基づく血栓形成傾向
  • ○アンチトロンビン低下を伴う播種性血管内凝固症候群(DIC)

用法・用量

  • <効能共通>

    • 本剤を添付の注射用水で溶解し、緩徐に静注もしくは点滴静注する。
  • <先天性アンチトロンビン欠乏に基づく血栓形成傾向>

    • 1日1回24~72国際単位/kgを投与する。
  • <アンチトロンビン低下を伴う播種性血管内凝固症候群(DIC)>

    • 通常、成人には、1日1回36国際単位/kgを投与する。
      なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日量として72国際単位/kgを超えないこと。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本剤の成分又はハムスター細胞由来の生物学的製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
9.1.2 他のアンチトロンビン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ウサギ)で無毒性量を上回る投与量において、腟からの出血、子宮内の血液貯留、流産、胎児の発育遅延、着床後死亡率の増加及び生存胎児数の減少が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 添付の溶解液を用いて溶解すること。本剤に溶解液全量を加えた後、静かに円を描くように回して溶解すること(激しく振とうしないこと)。
14.1.2 原則として、他剤との混合注射は避けること。
14.1.3 溶解後はできるだけ速やかに使用すること。
14.1.4 使用後の残液は細菌感染のおそれがあるので使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 沈殿の認められるもの又は混濁しているものは投与しないこと。
14.2.2 溶解した液をシリコンオイルが塗布されているシリンジで採取した場合、浮遊物が発生することがある。投与前に薬液中に浮遊物がないか目視で確認すること。浮遊物が認められた場合には投与しないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

<効能共通>
7.1 血液凝固能検査等の出血管理を十分行いつつ使用すること。
7.2 本剤の用量変更時には、アンチトロンビン活性を確認することが望ましい。
7.3 本剤の使用にあたっては、少なくとも2日以上使用してその効果を判定し、使用の継続を判断すること。
<アンチトロンビン低下を伴う播種性血管内凝固症候群(DIC)>
7.4 ヘパリンを併用する場合は、通常ヘパリン10,000単位を1日持続点滴することが適当と考えられるが、臨床症状により適宜増減すること。ただし、ヘパリンの投与は1時間当たり500単位を超えないこと。

5.効能又は効果に関連する注意

<アンチトロンビン低下を伴う播種性血管内凝固症候群(DIC)>
5.1 アンチトロンビン活性が正常の70%以下に低下した場合に使用すること。
5.2 本剤を緊急措置以外の治療に使用する場合にあたっては、患者のアンチトロンビン活性が正常の70%以下に低下している場合においても、本剤の投与が医療上必要であると判断されたときに使用すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
(1)健康成人
健康成人男性に本剤20、60又は120国際単位(IU)/kg注)を単回点滴静脈内投与したときの投与前の値で補正した平均血漿中アンチトロンビン活性推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。Cmaxは、20~120IU/kgの投与量範囲で投与量に比例して上昇した。
血漿中アンチトロンビン活性推移
薬物動態パラメータ(血漿中アンチトロンビン活性)
投与量(IU/kg)incremental recovery(%/IU/kg)Cmax(IU/mL)AUC0-ta)(IU・h/mL)AUC0-∞(IU・h/mL)t1/2(h)
20(n=6)1.82±0.280.363±0.0561.17±1.56
60(n=6)1.80±0.101.08±0.0625.86±11.2622.20,23.91b)15.68,16.37b,c)
120(n=6)1.72±0.182.07±0.2277.58±21.27164.32,179.71b)143.88,200.28b)
mean±S.D.a)t:最終定量時点b)最小値,最大値(n=2)c)分布相の半減期-:算出できず
(2)先天性アンチトロンビン欠乏症(CAD)患者
外国人CAD患者に本剤50IU/kgを単回静脈内投与したときの投与前の値で補正した血漿中アンチトロンビン活性の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
薬物動態パラメータ(血漿中アンチトロンビン活性)
投与量(IU/kg)incremental recovery(%/IU/kg)Cmax(IU/mL)AUC0-ta)(IU・h/mL)t1/2(h)
50(n=16)2.14±0.291.074±0.14818.282±10.18720.8b,c)±5.0
mean±S.D.a)t:最終定量時点b)n=11c)分布相の半減期
注)本剤の承認用量は1日1回24~72IU/kgである。
16.1.2 反復投与
(1)DIC患者
DIC患者に本剤を反復点滴静脈内投与したときの投与前の値で補正していない血漿中アンチトロンビン活性は、以下のとおりであった。
・感染症が直接誘因となり発症したDIC患者
本剤36IU/kg又は血漿由来人アンチトロンビン製剤30IU/kgを1日1回5日間反復点滴静脈内投与したときの投与前の値で補正していない血漿中アンチトロンビン活性の投与開始後6日目の値(mean±S.D.)は、本剤群では107.3±26.1%、血漿由来人アンチトロンビン製剤群では115.0±25.3%を示した。
・厚生省DIC診断基準によりDIC又はDICの疑いと診断された患者
本剤36IU/kgを1日1回5日間反復点滴静脈内投与したときの投与前の値で補正していない血漿中アンチトロンビン活性の投与開始後6日目の値(mean±S.D.)は97.5±19.6%を示した。
・急性期DIC診断基準によりDICと診断された患者
本剤36IU/kgを1日1回5日間反復点滴静脈内投与したときの投与前の値で補正していない血漿中アンチトロンビン活性の投与開始後6日目の値(mean±S.D.)は96.8±27.0%を示した。
16.1.3 生物学的同等性
健康成人男性に本剤72IU/kg又は血漿由来人アンチトロンビン製剤60IU/kgを1日1回3日間反復点滴静脈内投与したときの投与前の値で補正した平均血漿中アンチトロンビン活性推移及び3日目投与後の薬物動態パラメータは以下のとおりであり、両製剤の生物学的同等性が確認された。
血漿中アンチトロンビン活性推移
薬物動態パラメータ(血漿中アンチトロンビン活性)
投与量Cmax,3rd(IU/mL)AUC48-ta)(IU・h/mL)t1/2(h)
本剤72IU/kg(n=21)2.08±0.1798.71±13.9481.82b)±50.07
血漿由来人アンチトロンビン製剤60IU/kg(n=20)1.98±0.2398.99±19.8258.02b)±18.52
比(%)c)
90%信頼区間d)
105.7
100.3~111.3
100.5
91.5~110.4
132.4
107.5~163.0
mean±S.D.a)t:最終定量時点b)n=18c)本剤の血漿由来人アンチトロンビン製剤に対する比(%)d)対数変換値の投与群間差の逆変換により算出
16.3 分布
雌雄のラットにそれぞれ125I‐アンチトロンビン ガンマ100IU/kgを単回静脈内投与したとき、放射能濃度は血漿で最も高く、脾臓、骨髄、腎臓、副腎、肝臓、肺、胃及び卵巣(雌のみ)で比較的高かった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗凝固剤
トロンボモデュリン アルファ(遺伝子組換え)製剤等
本剤の作用が増強するおそれがある。併用により、抗凝固作用が相加的に作用する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1~5%未満
出血消化管出血(胃腸出血、下血)、皮下出血、出血性脳梗塞、その他の出血(血管穿刺部位血腫、血尿等)
肝臓肝機能異常(AST,ALT,γ-GTP,Al-P,ビリルビン上昇等)
皮膚発疹、そう痒症
血液貧血
消化器悪心・嘔吐、下痢
精神・神経系脳梗塞
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