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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記疾患で保存療法(水分制限、利尿剤投与等)が無効の場合
    • 未熟児動脈管開存症

用法・用量

  • 通常3回、イブプロフェンとして初回は10mg/kg、2回目及び3回目は5mg/kgを15分以上かけて24時間間隔で静脈内投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 動脈管依存性の先天性心疾患(肺動脈閉鎖、ファロー四徴症、大動脈縮窄症等)のある患者[これらの患者では、十分な肺又は全身血流確保のために、動脈管の開存が必要であり、本剤による動脈管の閉鎖はこれらの症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.2 重篤な腎機能障害のある患者[9.2.1参照]
  • 2.3 高度の黄疸のある患者[ビリルビンの血中濃度が上昇し、黄疸が悪化するおそれがある。]
  • 2.4 消化管出血のある患者[プロスタグランジン合成阻害作用に基づくとされる胃粘膜防御能の低下により、消化管出血が悪化するおそれがある。]
  • 2.5 壊死性腸炎又はその疑いのある患者[壊死性腸炎が悪化するおそれがある。]
  • 2.6 頭蓋内出血のある患者[頭蓋内出血が悪化するおそれがある。]
  • 2.7 血小板減少症の患者[血小板減少症が悪化するおそれがある。]
  • 2.8 血液凝固障害のある患者[血小板凝集能を抑制するため、血液凝固障害が悪化するおそれがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 総ビリルビンの上昇がみられる患者
黄疸の発現に注意し、慎重に投与すること。イブプロフェンはアルブミン結合部位からビリルビンを置換させることがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
投与しないこと。血管拡張性のプロスタグランジンによって腎血流が維持されている患者では、本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎機能障害が悪化するおそれがある。[2.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、最新の治療ガイドラインを参考にすること。
8.2 新生児医療及び未熟児動脈管開存症患者の管理に習熟した医師が使用するか、又はそれら医師の監督下で使用すること。
8.3 腎障害、尿量減少、重篤な無尿を起こすことがあるので、定期的に腎機能に関する検査を行うこと。[7.2、11.1.1参照]
8.4 頭蓋内出血を起こすことがあるので、頭部超音波検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.5参照]
8.5 他のプロスタグランジン合成阻害剤と同時に投与しないこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
本剤を希釈する場合は用時調製すること。
14.2 薬剤投与時の注意
投与されなかった薬液は廃棄すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 投与時間の上限は1時間を目安とすること。
7.2 無尿又は著しい乏尿(尿量:0.6mL/h/kg未満)が明らかな場合は2回目又は3回目の投与を行わないこと。[8.3、11.1.1参照]
7.3 初回又は2回目の投与後、動脈管の閉鎖が得られた場合は、再開通の可能性と副作用のリスクを慎重に検討した上で投与継続の要否を検討すること。
7.4 本剤を希釈して投与する場合は、日本薬局方ブドウ糖注射液(5又は10%)又は日本薬局方生理食塩液を用いること。
7.5 中心静脈栄養と同じ静脈ラインで投与する際は、中心静脈栄養を中断し、日本薬局方ブドウ糖注射液(5又は10%)又は日本薬局方生理食塩液を本剤の投与前後15分間かけて静脈内投与すること。

5.効能又は効果に関連する注意

未熟性を伴う新生児に対して投与すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
日本人未熟児動脈管開存症患者に本剤を用法及び用量どおりに投与(イブプロフェンとして初回10mg/kg、2回目及び3回目5mg/kgを24時間間隔で静脈内投与)したとき、1回目投与後1時間における血漿中イブプロフェン濃度は37.0±6.54μg/mL(18例)、2回目及び3回目投与直前における血漿中イブプロフェン濃度はそれぞれ24.3±6.06μg/mL(17例)及び25.5±10.6μg/mL(15例)であった。
本剤をイブプロフェンとして初回10mg/kg、2回目及び3回目5mg/kgを24時間間隔で静脈内投与された外国人未熟児動脈管開存症患者54例から得た血漿中イブプロフェン濃度データを用いて、母集団薬物動態解析により薬物動態パラメータを推定した。出生後1日目の患者におけるイブプロフェンのクリアランスは2.96mL/h/kg、分布容積は320mL/kgと推定された。出生後日数はイブプロフェンの薬物動態に有意な影響を及ぼすと推定され、出生後日数を経るに従いクリアランスは増加すると予測された。
16.3 分布
新生児血漿を用いたin vitroにおけるイブプロフェンの血漿蛋白結合率は95.0%であった。
16.5 排泄
外国人健康成人にイブプロフェンとして200mgを1日3回経口投与したとき、24時間までに尿中に約60%が代謝物(側鎖イソブチル基が酸化されたもの2種、及びそれらの抱合体)として排泄され、未変化体は認められなかった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
利尿剤
フロセミド、ヒドロクロロチアジド等
利尿作用を減弱させるおそれがある。本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、水・ナトリウムの体内貯留が生じるためと考えられる。
副腎皮質ステロイド剤
プレドニゾロン等
消化管出血の発現が高まるおそれがある。プロスタグランジン合成阻害作用を増強するためと考えられる。
ジギタリスジギタリスの作用を増強することがある。本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、ジギタリスの腎排泄が減少するためと考えられる。
抗凝血剤
ワルファリン等
抗血小板剤
アスピリン等
出血の危険性が増大するおそれがある。本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、血小板凝集抑制が生じ、相互に作用を増強するためと考えられる。
アミノグリコシド系抗生物質
ゲンタマイシン等
アミノグリコシド系抗生物質の作用を増強することがある。本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、アミノグリコシド系抗生物質の腎排泄が減少するためと考えられる。
一酸化窒素出血の危険性が増大するおそれがある。本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、血小板凝集抑制が生じ、相互に作用を増強するためと考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 急性腎障害(1.1%)、無尿(頻度不明)[7.2、8.3参照]
11.1.2 肺高血圧症(頻度不明)
11.1.3 壊死性腸炎(5.7%)、消化管穿孔(2.3%)、イレウス(2.3%)
腹部膨満、血便等の症状があらわれることがある。
11.1.4 血小板減少症(4.5%)、出血(2.3%)、胃腸出血(1.1%)、肺出血(頻度不明)
11.1.5 頭蓋内出血(15.9%)[8.4参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上5%未満頻度不明
腎臓腎機能障害、血中クレアチニン増加、血中尿素増加、尿量減少乏尿、尿中血陽性
消化管腹部膨満、胃食道逆流症、胃炎
血液貧血、好中球減少、白血球減少
代謝異常低ナトリウム血症、高ナトリウム血症、血中重炭酸塩減少、血中カルシウム減少
循環器血圧上昇、低血圧、頻脈、心雑音高血圧、徐脈
呼吸器無呼吸呼吸不全、呼吸窮迫、高炭酸ガス血症、低酸素症気胸
感染症敗血症尿路感染症
肝臓抱合ビリルビン増加、黄疸、高ビリルビン血症胆汁うっ滞
その他低血糖、代謝性アシドーシスCRP増加、高血糖、酸素飽和度低下、便潜血陽性、哺乳障害甲状腺機能低下症、水頭症、全身性炎症反応症候群
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