製品名 ラモトリギン錠25mg「アメル」
ラモトリギン錠100mg「アメル」
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- 一般名
- Lamotrigine
- 薬効分類
-
抗てんかん薬>ラモトリギン
- 価格
-
25mg1錠:24.4円/錠
100mg1錠:65.7円/錠
- 製薬会社
-
- 製造販売元:共和薬品工業株式会社
-
効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
てんかん患者の下記発作に対する単剤療法
- 部分発作(二次性全般化発作を含む)
- 強直間代発作
- 定型欠神発作
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の下記発作に対する抗てんかん薬との併用療法
- 部分発作(二次性全般化発作を含む)
- 強直間代発作
- Lennox-Gastaut症候群における全般発作
- 双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制
用法・用量
てんかん患者に用いる場合
成人
単剤療法の場合(部分発作(二次性全般化発作を含む)及び強直間代発作に用いる場合)
- 通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1日25mgを1日1回経口投与し、次の2週間は1日50mgを1日1回経口投与し、5週目は1日100mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として最大100mgずつ漸増する。維持用量は1日100~200mgとし、1日1回又は2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大100mgずつ、1日用量は最大400mgまでとし、いずれも1日1回又は2回に分割して経口投与する。
バルプロ酸ナトリウムを併用する場合
- 通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1回25mgを隔日に経口投与し、次の2週間は1日25mgを1日1回経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として25~50mgずつ漸増する。維持用量は1日100~200mgとし、1日2回に分割して経口投与する。
バルプロ酸ナトリウムを併用しない場合注1)
[1]本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合
- 通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1日50mgを1日1回経口投与し、次の2週間は1日100mgを1日2回に分割して経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として最大100mgずつ漸増する。維持用量は1日200~400mgとし、1日2回に分割して経口投与する。
[1]以外の薬剤注3)を併用する場合
- 単剤療法の場合に従う。
<参考:てんかん患者に用いる場合(成人)>
併用療法 単剤療法の場合
(部分発作(二次性全般化発作を含む)及び強直間代発作に用いる場合本剤と併用する薬剤の種類 バルプロ酸ナトリウムを併用する場合 バルプロ酸ナトリウムを併用しない場合注1) [1]本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合 [1]以外の薬剤注3)を併用する場合 1・2週目 25mgを隔日投与 50mg/日
(1日1回投与)25mg/日
(1日1回投与)3・4週目 25mg/日
(1日1回投与)100mg/日
(1日2回に分割して投与)50mg/日
(1日1回投与)5週目以降 1~2週間毎に25~50mg/日ずつ漸増する。 1~2週間毎に最大100mg/日ずつ漸増する。 5週目は100mg/日
(1日1回又は2回に分割して投与)
その後1~2週間毎に最大100mg/日ずつ漸増する。維持用量 100~200mg/日
(1日2回に分割して投与)200~400mg/日
(1日2回に分割して投与)100~200mg/日
(最大400mg/日)
(1日1回又は2回に分割して投与)
(増量は1週間以上の間隔をあけて最大100mg/日ずつ)
- 本剤は主としてグルクロン酸転移酵素で代謝される。
- 注1)本剤のグルクロン酸抱合に対する影響が明らかでない薬剤による併用療法では、バルプロ酸ナトリウムを併用する場合の用法・用量に従うこと。
- 注2)本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤:フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、リファンピシン、ロピナビル・リトナビル配合剤(「相互作用」の項参照)
- 注3)本剤のグルクロン酸抱合に対し影響を及ぼさない薬剤:アリピプラゾール、オランザピン、ゾニサミド、ガバペンチン、シメチジン、トピラマート、プレガバリン、リチウム、レベチラセタム、ペランパネル、ラコサミド
小児
単剤療法の場合(定型欠神発作に用いる場合)
- 通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1日0.3mg/kgを1日1回又は2回に分割して経口投与し、次の2週間は1日0.6mg/kgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として最大0.6mg/kgずつ漸増する。維持用量は1日1~10mg/kgとし、1日1回又は2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大0.6mg/kgずつ、1日用量は最大200mgまでとし、いずれも1日1回又は2回に分割して経口投与する。
バルプロ酸ナトリウムを併用する場合
- 通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1日0.15mg/kgを1日1回経口投与し、次の2週間は1日0.3mg/kgを1日1回経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として最大0.3mg/kgずつ漸増する。維持用量は、バルプロ酸ナトリウムに加えて本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合は1日1~5mg/kgとし、本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用していない場合は1日1~3mg/kgとし、1日2回に分割して経口投与する。なお、1日用量は最大200mgまでとする。
バルプロ酸ナトリウムを併用しない場合注1)
[1]本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合
- 通常、ラモトリギンとして最初の2週間は1日0.6mg/kgを1日2回に分割して経口投与し、次の2週間は1日1.2mg/kgを1日2回に分割して経口投与する。その後は、1~2週間毎に1日量として最大1.2mg/kgずつ漸増する。維持用量は1日5~15mg/kgとし、1日2回に分割して経口投与する。なお、1日用量は最大400mgまでとする。
[1]以外の薬剤注3)を併用する場合
- バルプロ酸ナトリウムを併用する場合に従う。
<参考:てんかん患者に用いる場合(小児)>
併用療法 単剤療法の場合
(定型欠神発作に用いる場合)本剤と併用する薬剤の種類 バルプロ酸ナトリウムを併用する場合 バルプロ酸ナトリウムを併用しない場合注1) 本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合 本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用しない場合 [1]本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合 [1]以外の薬剤注3)を併用する場合 1・2週目 0.15mg/kg/日
(1日1回投与)0.15mg/kg/日
(1日1回投与)0.6mg/kg/日
(1日2回に分割して投与)0.15mg/kg/日
(1日1回投与)0.3mg/kg/日
(1日1回又は2回に分割して投与)3・4週目 0.3mg/kg/日
(1日1回投与)0.3mg/kg/日
(1日1回投与)1.2mg/kg/日
(1日2回に分割して投与)0.3mg/kg/日
(1日1回投与)0.6mg/kg/日
(1日1回又は2回に分割して投与)5週目以降 1~2週間毎に最大0.3mg/kg/日ずつ漸増する。 1~2週間毎に最大0.3mg/kg/日ずつ漸増する。 1~2週間毎に最大1.2mg/kg/日ずつ漸増する。 1~2週間毎に最大0.3mg/kg/日ずつ漸増する。 1~2週間毎に最大0.6mg/kg/日ずつ漸増する。 維持用量 1~5mg/kg/日
(最大200mg/日)
(1日2回に分割して投与)1~3mg/kg/日
(最大200mg/日)
(1日2回に分割して投与)5~15mg/kg/日
(最大400mg/日)
(1日2回に分割して投与)1~3mg/kg/日
(最大200mg/日)
(1日2回に分割して投与)1~10mg/kg/日
(最大200mg/日)
(1日1回又は2回に分割して投与)
(増量は1週間以上の間隔をあけて最大0.6mg/Kg/日ずつ)
- 本剤は主としてグルクロン酸転移酵素で代謝される。
- 注1)本剤のグルクロン酸抱合に対する影響が明らかでない薬剤による併用療法では、バルプロ酸ナトリウムを併用する場合の用法・用量に従うこと。
- 注2)本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤:フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、リファンピシン、ロピナビル・リトナビル配合剤(「相互作用」の項参照)
- 注3)本剤のグルクロン酸抱合に対し影響を及ぼさない薬剤:アリピプラゾール、オランザピン、ゾニサミド、ガバペンチン、シメチジン、トピラマート、プレガバリン、リチウム、レベチラセタム、ペランパネル、ラコサミド
双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制に用いる場合
単剤療法の場合
- 通常、成人にはラモトリギンとして最初の2週間は1日25mgを1日1回経口投与、次の2週間は1日50mgを1日1回又は2回に分割して経口投与し、5週目は1日100mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。6週目以降は維持用量として1日200mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大100mgずつ、1日用量は最大400mgまでとし、いずれも1日1回又は2回に分割して経口投与する。
バルプロ酸ナトリウムを併用する場合
- 通常、成人にはラモトリギンとして最初の2週間は1回25mgを隔日に経口投与、次の2週間は1日25mgを1日1回経口投与し、5週目は1日50mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。6週目以降は維持用量として1日100mgを1日1回又は2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大50mgずつ、1日用量は最大200mgまでとし、いずれも1日1回又は2回に分割して経口投与する。
バルプロ酸ナトリウムを併用しない場合注1)
[1]本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合
- 通常、成人にはラモトリギンとして最初の2週間は1日50mgを1日1回経口投与、次の2週間は1日100mgを1日2回に分割して経口投与し、5週目は1日200mgを1日2回に分割して経口投与する。6週目は1日300mgを1日2回に分割して経口投与し、7週目以降は維持用量として1日300~400mgを1日2回に分割して経口投与する。症状に応じて適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日量として最大100mgずつ、1日用量は最大400mgまでとし、いずれも1日2回に分割して経口投与する。
[1]以外の薬剤注3)を併用する場合
- 単剤療法の場合に従う。
<参考:双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制に用いる場合(成人)>
併用療法 単剤療法の場合 本剤と併用する薬剤の種類 バルプロ酸ナトリウムを併用する場合 バルプロ酸ナトリウムを併用しない場合注1) [1]本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤注2)を併用する場合 [1]以外の薬剤注3)を併用する場合 1・2週目 25mgを隔日投与 50mg/日
(1日1回投与)25mg/日
(1日1回投与)3・4週目 25mg/日
(1日1回投与)100mg/日
(1日2回に分割して投与)50mg/日
(1日1回又は2回に分割して投与)5週目 50mg/日
(1日1回又は2回に分割して投与)200mg/日
(1日2回に分割して投与)100mg/日
(1日1回又は2回に分割して投与)6週目以降 100mg/日
(最大200mg/日)
(1日1回又は2回に分割して投与)
(増量は1週間以上の間隔をあけて最大50mg/日ずつ)6週目300mg/日
7週目以降300~400mg/日
(最大400mg/日)
(1日2回に分割して投与)
(増量は1週間以上の間隔をあけて最大100mg/日ずつ)200mg/日
(最大400mg/日)
(1日1回又は2回に分割して投与)
(増量は1週間以上の間隔をあけて最大100mg/日ずつ)
- 本剤は主としてグルクロン酸転移酵素で代謝される。
- 注1)本剤のグルクロン酸抱合に対する影響が明らかでない薬剤による併用療法では、バルプロ酸ナトリウムを併用する場合の用法・用量に従うこと。
- 注2)本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤:フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、リファンピシン、ロピナビル・リトナビル配合剤(「相互作用」の項参照)
- 注3)本剤のグルクロン酸抱合に対し影響を及ぼさない薬剤:アリピプラゾール、オランザピン、ゾニサミド、ガバペンチン、シメチジン、トピラマート、プレガバリン、リチウム、レベチラセタム、ペランパネル、ラコサミド
- 禁忌
-
【警告】
- 本剤の投与により中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、薬剤性過敏症症候群等の全身症状を伴う重篤な皮膚障害があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されているので、以下の事項に注意すること(「用法・用量」、「用法・用量に関連する使用上の注意」、「重要な基本的注意」及び「副作用」の項参照)。
- 用法・用量を超えて本剤を投与した場合に皮膚障害の発現率が高いことから、本剤の「用法・用量」を遵守すること。
- 投与開始時は定められた用法・用量を超えないこと。バルプロ酸ナトリウム併用時の投与開始2週間までは隔日投与にすること(成人のみ)。
- 維持用量までの漸増時も定められた用法・用量を超えないこと。また、増量時期を早めないこと。
- 発疹発現時には早期に皮膚科専門医に相談し、適切な処置を行うこと。また、発疹に加え以下に示す症状があらわれた場合には重篤な皮膚障害に至ることがあるので、直ちに本剤の投与を中止すること。
- 発熱(38℃以上)、眼充血、口唇・口腔粘膜のびらん、咽頭痛、全身倦怠感、リンパ節腫脹 等
- 重篤な皮膚障害の発現率は、小児において高いことが示されているので、特に注意すること。
- 患者又は家族に対して、発疹や上記の症状があらわれた場合には直ちに受診するよう指導すること。
- 用法・用量を超えて本剤を投与した場合に皮膚障害の発現率が高いことから、本剤の「用法・用量」を遵守すること。
【禁忌】次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 本剤の投与により中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、薬剤性過敏症症候群等の全身症状を伴う重篤な皮膚障害があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されているので、以下の事項に注意すること(「用法・用量」、「用法・用量に関連する使用上の注意」、「重要な基本的注意」及び「副作用」の項参照)。
- 副作用
-
- (頻度不明)
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)及び皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、眼充血、顔面の腫脹、口唇・口腔粘膜や陰部のびらん、皮膚や粘膜の水疱、紅斑、咽頭痛、そう痒、全身倦怠感等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと(「警告」、「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「重要な基本的注意」の項参照)。
- 薬剤性過敏症症候群の症状として、発疹、発熱等が初期にみられることがあり、更にリンパ節腫脹、顔面浮腫、血液障害(好酸球増多、白血球増加、異型リンパ球の出現)及び臓器障害(肝機能障害等)の種々の全身症状があらわれることがある。薬剤性過敏症症候群の徴候又は症状は遅発性に発現する。薬剤性過敏症症候群の徴候が認められた場合には、本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うこと。
また、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがある。なお、過敏症の初期症状は、発疹を伴わないこともあるので、発疹以外の症状(発熱又はリンパ節腫脹等)の発現にも注意が必要である。
- 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 血球貪食症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、発疹、神経症状、脾腫、リンパ節腫脹、血球減少、高フェリチン血症、高トリグリセリド血症、肝機能障害、血液凝固障害等の異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 肝炎、肝機能障害及び黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 無菌性髄膜炎(項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐又は意識混濁等の症状を伴う)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。本剤の再投与により、さらに重篤な症状を伴う無菌性髄膜炎が投与後すぐに再発したとの報告がある。
- 注意
-
慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- 自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者[自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。]
- 脳の器質的障害又は統合失調症の素因のある患者[精神症状を増悪させることがある。]
- 肝機能障害のある患者[本剤のクリアランスが低下し、消失半減期が延長することがある。](「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
- 腎不全患者[腎クリアランスが低下しているために、主代謝物(グルクロン酸抱合体)の血漿中濃度が健康成人よりも高くなることがある。]
- 他の抗てんかん薬に対しアレルギー歴又は発疹発現の既往歴がある患者[重篤ではない発疹の発現頻度が約3倍になる。]
- Brugada症候群の患者[Brugada症候群に特徴的な心電図変化(右脚ブロック及び右側胸部誘導(V1~V3)のcoved型ST上昇)が顕在化したとの報告がある。]
重要な基本的注意
- 本剤の投与による発疹は斑状・丘疹状にあらわれることが多く、重篤な皮膚障害の発現率は、本剤投与開始から8週間以内に高く、また、バルプロ酸ナトリウムと併用した場合、あるいは小児において高いことが示されているので、本剤の投与にあたっては十分に注意し、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと(「警告」、「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「副作用」の項参照)。
- 小児において、発疹の初期徴候は感染と誤診されやすいので、本剤投与開始8週間以内に発疹及び発熱等の症状が発現した場合には特に注意すること。
- 双極性障害患者を含め、うつ症状を呈する患者は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような患者は投与開始早期並びに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。また、新たな自傷、気分変動、アカシジア/精神運動不穏等の情動不安定の発現、もしくはこれらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと。
- 自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめること。
- 家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。
- てんかん患者では、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、発疹の発現等安全性の観点から直ちに投与を中止しなければならない場合を除き、少なくとも2週間以上かけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。
- 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
適用上の注意
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
- 服用時
- 本剤は少量の水と共にそのまま服用する、あるいは咀嚼又は少なくとも錠剤が浸る程度の少量の水に溶かして服用するよう指導すること。
用法用量に関連する使用上の注意
- 発疹等の皮膚障害の発現率は、定められた用法・用量を超えて投与した場合に高いことが示されているので、併用する薬剤の組み合わせに留意して、「用法・用量」を遵守すること。なお、体重換算等により調節した用量に一致する錠剤の組み合わせがない場合には、調節した用量に最も近く、かつ超えない用量になるよう錠剤を組み合わせて投与すること(「警告」、「重要な基本的注意」及び「副作用」の項参照)。
- 併用する薬剤については以下のとおり分類されるので留意すること。なお、本剤のグルクロン酸抱合に対する影響が明らかでない薬剤による併用療法では、バルプロ酸ナトリウムを併用する場合の用法・用量に従うこと(「相互作用」の項参照)。
- 本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤
- フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、リファンピシン、ロピナビル・リトナビル配合剤
- 本剤のグルクロン酸抱合に対し影響を及ぼさない薬剤
- アリピプラゾール、オランザピン、ゾニサミド、ガバペンチン、シメチジン、トピラマート、プレガバリン、リチウム、レベチラセタム、ペランパネル、ラコサミド
- 本剤による発疹等の皮膚症状のために投与を中止した場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合以外は再投与しないこと。再投与にあたっては、いかなる理由で投与を中止した患者においても、維持用量より低い用量から漸増すること((1)参照)。なお、投与中止から本剤の消失半減期の5倍の期間(バルプロ酸ナトリウムを併用した時は約350時間、バルプロ酸ナトリウムを併用せず本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤を併用した時は約65時間(いずれも外国人のデータ)、バルプロ酸ナトリウムも本剤のグルクロン酸抱合を誘導する薬剤も併用しなかった時は約170時間)を経過している場合は、初回用量から「用法・用量」に従って再開することが推奨される(「相互作用」の項参照)。
- 本剤を定型欠神発作以外の小児てんかん患者に用いる場合には、他の抗てんかん薬と併用して使用すること。[定型欠神発作以外の国内臨床試験において、本剤単独投与での使用経験はない。]
- 小児てんかん患者へ投与する場合に、体重換算した1日用量が25mg未満の場合は本剤を服用してはならない。本剤投与中は、体重変化を観察し、必要に応じ適切に用量の変更を行うこと。なお、2~6歳の小児の場合は維持用量の上限付近の用量が必要な場合がある。
- 本剤投与中に、本剤のグルクロン酸抱合を阻害あるいは誘導する薬剤を投与開始又は投与中止する場合には、本剤の用量調節を考慮すること。
- 経口避妊薬等の本剤のグルクロン酸抱合に影響を与える薬剤を併用する際には、本剤の用量調節を考慮すること(「相互作用」の項参照)。
- 肝機能障害患者では、肝機能障害の程度に応じて、本剤のクリアランスが低下するため、本剤の投与にあたっては減量を考慮すること(「慎重投与」の項参照)。
効能効果に関連する使用上の注意
- 定型欠神発作に用いる場合
- 15歳以上の患者における有効性及び安全性については確立していないため、15歳未満で本剤の治療を開始した患者において、15歳以降も継続して本剤を使用する場合には、患者の状態を十分観察し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
- 双極性障害に用いる場合
- 双極性障害の気分エピソードの急性期治療に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
高齢者への投与
- 高齢者では、一般に生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、以下の報告を考慮し、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
- 海外での複数のプロスペクティブ調査において、妊娠第1三半期に本剤を単独投与された総計2000例以上の妊婦の情報が収集されている。本剤使用による大奇形発現リスクの実質的な増加は認められていないが、いくつかの妊娠調査において孤発性の口蓋口唇裂奇形発現リスクの増加が報告されている。ケースコントロール研究においては、他の奇形と比較して、本剤の使用に伴う口蓋口唇裂の発現リスクが高いとの結果は得られていない。本妊娠調査のデータは、多剤併用療法時の先天異常発現のリスクに対する本剤の影響について評価するのに十分なものではない。
- 動物を用いた生殖発生毒性試験において催奇形性作用は認められなかったが、本剤はジヒドロ葉酸還元酵素に対し弱い阻害作用を有するため、妊娠中に本剤を投与した場合、胎児奇形を誘発する危険性が考えられる。また、ラットで高用量投与による母動物の一般状態の悪化に関連した胎児体重の低値、着床後胚・胎児死亡率及び死産児数の増加、出生児回収率(哺育中の巣から出生児を離し、5分以内に母動物が巣内に出生児を連れ戻す)の低下並びに出生後の生存率低下がみられた。
- 動物(ラット)において本剤の胎児への移行が認められたとの報告がある。
- 妊娠により本剤の血中濃度や治療効果に影響がみられる可能性があるため(妊娠中に本剤の血中濃度が低下したという報告がある)、妊婦に対し本剤を投与する場合には、患者の状態等に十分注意すること。
- 授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[本剤はヒト乳汁中へ移行し、授乳中の乳児における血中濃度は、授乳中の婦人の血中濃度の最大約50%に達したとの報告がある。また、授乳されている新生児、乳児において、無呼吸、傾眠、体重増加不良等を起こすことが報告されている。]
小児等への投与
- てんかんについて、低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児、及び定型欠神発作以外の単剤療法に対する有効性及び安全性は確立していない。
- また、双極性障害における気分エピソードの再発・再燃抑制について、小児及び18歳未満の患者に対する有効性及び安全性は確立していない。(使用経験がない。)
薬物動態
- <生物学的同等性試験>
- ラモトリギン錠100mg「アメル」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ラモトリギンとして100mg)健康成人男子に水あり(少量の水でそのまま咀嚼せずに服用)又は咀嚼(水あり)(咀嚼後、少量の水で服用)で絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
また、ラモトリギン錠25mg「アメル」について、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日 薬食審査発0229第10号)」に基づき、ラモトリギン錠100mg「アメル」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。- -水あり:(少量の水でそのまま咀嚼せずに服用)-
\ 判定パラメータ 参考パラメータ AUC(0→96)(μg・hr/mL) Cmax(μg/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) ラモトリギン錠100mg「アメル」 78.02±13.76 1.76±0.23 1.38±0.94 43.90±10.12 標準製剤(錠剤、100mg) 76.92±13.73 1.74±0.23 1.46±0.98 45.21±14.52 (Mean±S.D.,n=23)
- -咀嚼(水あり):(咀嚼後、少量の水で服用)-
\ 判定パラメータ 参考パラメータ AUC(0→96)(μg・hr/mL) Cmax(μg/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) ラモトリギン錠100mg「アメル」 77.90±11.01 1.79±0.32 1.46±1.06 49.66±13.16 標準製剤(錠剤、100mg) 77.36±11.32 1.75±0.21 1.18±0.89 48.07±11.91 (Mean±S.D.,n=23)
- 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。