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イルアミクス配合錠LD「武田テバ」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 高血圧症

用法・用量

  • イルアミクス配合錠LD「武田テバ」

    • 通常、成人には1日1回1錠(イルベサルタン/アムロジピンとして100mg/5mg)を経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。
  • イルアミクス配合錠HD「武田テバ」

    • 通常、成人には1日1回1錠(イルベサルタン/アムロジピンとして100mg/10mg)を経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分又はジヒドロピリジン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
  • アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。(「重要な基本的注意」の項参照)]

注意 

次の患者には慎重に投与すること

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
高カリウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)
重篤な腎機能障害のある患者[過度の降圧により腎機能を悪化させるおそれがある。]
肝機能障害のある患者、特に胆汁性肝硬変及び胆汁うっ滞のある患者[イルベサルタンは主に胆汁中に排泄されるため、これらの患者では血中濃度が上昇するおそれがある。アムロジピンは主として肝臓で代謝されるため、肝機能障害のある患者では、血中濃度半減期の延長及び血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増大することがある。アムロジピン高用量(10mg)において副作用の発現頻度が高くなる可能性があるので、増量時には慎重に投与すること。(「副作用」の項参照)]
脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
本剤はイルベサルタンとアムロジピンの配合剤であり、イルベサルタンとアムロジピン双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。
両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、イルベサルタンによる腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
高カリウム血症の患者においては、イルベサルタンにより高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
アリスキレンを併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
本剤の投与によって、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、そのような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、特に次の患者では患者の状態を十分に観察すること。
血液透析中の患者
利尿降圧剤投与中の患者
厳重な減塩療法中の患者
イルベサルタンを含むアンジオテンシンII受容体拮抗剤投与中に重篤な肝機能障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
手術前24時間は投与しないことが望ましい。
アムロジピンは血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
以下のイルベサルタンとアムロジピンの用法・用量を踏まえ、患者毎に用量を決めること。
イルベサルタン
通常、成人にはイルベサルタンとして50~100mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は200mgまでとする。
アムロジピン
高血圧症
通常、成人にはアムロジピンとして2.5~5mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じ適宜増減するが、効果不十分な場合には1日1回10mgまで増量することができる。
原則として、イルベサルタン100mg及びアムロジピンとして5mgを併用している場合、あるいはいずれか一方を使用し血圧コントロールが不十分な場合に、100mg/5mgへの切り替えを検討すること。
原則として、イルベサルタン100mg及びアムロジピンとして5mgを併用若しくは100mg/5mgで血圧コントロールが不十分な場合に、100mg/10mgへの切り替えを検討すること。
過度な血圧低下のおそれ等があり、本剤を高血圧治療の第一選択薬としないこと。
高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[脳梗塞等が起こるおそれがある。]
他社が実施した国内臨床試験では65歳未満の非高齢者と65歳以上の高齢者において、イルベサルタン・アムロジピンベシル酸塩配合剤の効果及び安全性に差はみられなかった。
アムロジピンは、高齢者での体内動態試験で血中濃度が高く、血中濃度半減期が長くなる傾向が認められているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。[妊娠中期及び末期に他のアンジオテンシンII受容体拮抗剤やアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の発育不全等があらわれたとの報告がある。アムロジピンは動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが認められている。]
授乳中の婦人への投与を避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[イルベサルタンでは動物実験(ラット)において乳汁中への移行が認められている。また、動物実験(ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験)の50mg/kg/日以上で哺育期間において出生児の体重増加抑制が認められている。アムロジピンではヒト母乳中へ移行することが報告されている。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)
生物学的同等性試験
イルアミクス配合錠LD「武田テバ」
イルアミクス配合錠LD「武田テバ」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日 薬食審査発0229第10号)」に基づき、イルアミクス配合錠HD「武田テバ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。
イルアミクス配合錠HD「武田テバ」
イルアミクス配合錠HD「武田テバ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠[イルベサルタン100mg、アムロジピンベシル酸塩13.87mg(アムロジピンとして10mg)]健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
イルベサルタン
薬物動態パラメータ
(平均±標準偏差、n=24)
投与量(mg)AUC0-48(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
イルアミクス配合錠HD「武田テバ」1005840.06±2760.661587.42±671.781.12±0.7412.34±8.27
標準製剤(配合錠)1006223.30±2191.801488.77±662.131.58±0.9612.68±6.32
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
アムロジピン
薬物動態パラメータ
(平均±標準偏差、n=24)
投与量(mg)AUC0-120(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
イルアミクス配合錠HD「武田テバ」10215.83±56.295.01±1.076.29±1.0439.14±7.84
標準製剤(配合錠)10225.72±63.825.27±1.406.21±1.1038.10±7.22
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出性
イルアミクス配合錠LD「武田テバ」及びイルアミクス配合錠HD「武田テバ」の溶出性は、日本薬局方に定められた規格に適合していることが確認されている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン、トリアムテレン等
カリウム補給剤
塩化カリウム
血清カリウム値が上昇することがあるので注意すること。機序:イルベサルタンのアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。
危険因子:腎機能障害のある患者
アリスキレン腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アンジオテンシン変換酵素阻害剤腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
COX-2選択的阻害剤
イルベサルタンの降圧作用が減弱するおそれがある。血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成阻害により、イルベサルタンの降圧作用を減弱させる可能性がある。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
COX-2選択的阻害剤
腎機能が低下している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。プロスタグランジンの合成阻害により、腎血流量が低下するためと考えられる。
リチウムイルベサルタンによるリチウム中毒が報告されているので、血中リチウム濃度に注意すること。リチウムの再吸収はナトリウムと競合するため、イルベサルタンのナトリウム排泄作用により、リチウムの再吸収が促進されると考えられる。
降圧作用を有する薬剤相互に作用を増強するおそれがある。慎重に観察を行うなど注意して使用する。相互に作用を増強するおそれがある。
CYP3A4阻害剤
エリスロマイシン、ジルチアゼム、リトナビル、イトラコナゾール等
エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。
CYP3A4誘導剤
リファンピシン等
アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。
グレープフルーツジュースアムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。同時服用をしないように注意すること。グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。
シンバスタチンアムロジピンとシンバスタチン80mg(国内未承認の高用量)との併用により、シンバスタチンのAUCが77%上昇したとの報告がある。機序不明。
タクロリムスアムロジピンとの併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。

重大な副作用 

(頻度不明)
血管浮腫
顔面、口唇、咽頭、舌等の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高カリウム血症
重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
ショック、失神、意識消失
ショック、血圧低下に伴う失神、意識消失があらわれることがあるので、観察を十分に行い、冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
特に、血液透析中、厳重な減塩療法中、利尿降圧剤投与中の患者では患者の状態を十分に観察すること。
腎不全
腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
低血糖
低血糖があらわれることがある(糖尿病治療中の患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
無顆粒球症、白血球減少、血小板減少
無顆粒球症、白血球減少、血小板減少があらわれることがあるので、検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
房室ブロック
房室ブロック(初期症状:徐脈、めまい等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。

頻度不明
過敏症注1)発疹、そう痒、蕁麻疹、光線過敏症、多形紅斑、血管炎、血管浮腫
肝臓肝機能障害、ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、黄疸、腹水
筋・骨格系関節痛、筋痙攣、背部痛、筋肉痛、筋力低下、筋緊張亢進
血液貧血、紫斑、白血球増加、赤血球減少、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、白血球減少、好酸球増加、血小板減少
循環器浮腫注2)、動悸、ほてり(熱感、顔面潮紅等)、失神、頻脈、起立性低血圧、心房細動、胸痛、期外収縮、血圧低下、徐脈、洞房又は房室ブロック、洞停止
消化器逆流性食道炎、下痢・軟便、口内炎、心窩部痛、便秘、胃腸炎、悪心、嘔吐、胸やけ、胃不快感、口渇、消化不良、排便回数増加、膵炎、腹痛、腹部膨満
腎臓尿管結石、頻尿・夜間頻尿、クレアチニン上昇、BUN上昇、尿中蛋白陽性、尿沈渣異常、尿潜血陽性、排尿障害
精神神経系めまい・ふらつき、頭痛・頭重、眠気、しびれ、末梢神経障害、もうろう感、不眠、振戦、気分動揺、錐体外路症状
代謝異常CK(CPK)上昇、尿酸上昇、尿中ブドウ糖陽性、糖尿病、コレステロール上昇、血中カリウム減少、血中カリウム上昇、高血糖
その他脳梗塞、異常感覚、倦怠感、CRP上昇、咳嗽、体重増加、脱毛、脱力感、勃起障害、鼻出血、鼻炎、霧視、味覚異常、発熱、総蛋白減少、耳鳴、疲労、視力異常、呼吸困難、多汗、(連用により)歯肉肥厚注1)、性機能異常、女性化乳房、体重減少、疼痛、皮膚変色

注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)アムロジピン製剤を増量して10mgを投与した場合に、高い頻度で認められたとの報告がある。

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