製品名 アジレクト錠1mg
アジレクト錠0.5mg

一般名
Rasagiline Mesilate
薬効分類
パーキンソン病・認知症治療薬
 >MAO-B阻害薬
価格
1mg1錠:948.5円/錠
0.5mg1錠:512.1円/錠

製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • パーキンソン病

用法・用量

  • 通常、成人にはラサギリンとして1mgを1日1回経口投与する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 他のMAO阻害薬(セレギリン塩酸塩)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
  • ペチジン塩酸塩含有製剤、トラマドール塩酸塩又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
  • 三環系抗うつ薬(アミトリプチリン塩酸塩、アモキサピン、イミプラミン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、ドスレピン塩酸塩、トリミプラミンマレイン酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩及びロフェプラミン塩酸塩)、四環系抗うつ薬(マプロチリン塩酸塩、ミアンセリン塩酸塩及びセチプチリンマレイン酸塩)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(フルボキサミンマレイン酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物、塩酸セルトラリン及びエスシタロプラムシュウ酸塩)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(ミルナシプラン塩酸塩、デュロキセチン塩酸塩及びベンラファキシン塩酸塩)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(アトモキセチン塩酸塩)又はノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬(ミルタザピン)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
  • 中等度以上の肝機能障害(Child-Pugh分類B又はC)のある患者(【薬物動態】の項参照)
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
起立性低血圧(2.4%)
起立性低血圧があらわれることがある。パーキンソン病患者では運動機能障害による転倒のリスクが高く、起立性低血圧があらわれた場合には、転倒により骨折又は外傷に至るおそれがあるため、観察を十分に行い、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
傾眠(1.4%)、突発的睡眠(0.4%)
日中に傾眠があらわれることがあり、さらに前兆のない突発的睡眠があらわれることもあるため、このような症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
幻覚(2.7%)
幻覚、幻視、せん妄、幻聴、錯覚、失見当識等の精神症状があらわれることがあるため、観察を十分に行い、このような症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
衝動制御障害(0.1%)
病的賭博、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害があらわれることがあるため、観察を十分に行い、このような症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
セロトニン症候群(自発報告につき頻度不明)
セロトニン症候群があらわれることがあるため、不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、ミオクロヌス、発汗、頻脈等のセロトニン症候群が疑われる症状が認められた場合には、投与を中止し、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。
悪性症候群(自発報告につき頻度不明)
急激な減量又は中止により、無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合がある。また、本症発現時には白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることもある。このような症状が認められた場合には、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A)のある患者(<用法・用量に関連する使用上の注意>及び【薬物動態】の項参照)
低体重の患者(<用法・用量に関連する使用上の注意>及び【薬物動態】の項参照)
高齢者(<用法・用量に関連する使用上の注意>及び「高齢者への投与」の項参照)
起立性低血圧又は低血圧があらわれることがあるため、めまい、立ちくらみ、ふらつき等の起立性低血圧の徴候又は症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。(「重大な副作用」の項参照)
日中の傾眠、前兆のない突発的睡眠又は睡眠発作があらわれることがあるため、本剤投与中の患者には自動車の運転、機械の操作、高所での作業等、危険を伴う作業には従事させないように注意すること。(「重大な副作用」の項参照)
病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。(「重大な副作用」の項参照)
レボドパ含有製剤との併用によりジスキネジア等のレボドパ由来の副作用が増強されることがあるため、このような症状が認められた場合には、症状の程度に応じて適切な処置を行うこと。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A)のある患者では、本剤の血中濃度が上昇する可能性があるため、低用量での投与も考慮すること。(「慎重投与」及び【薬物動態】の項参照)
低体重の患者では、本剤の血中濃度が上昇する可能性があり、副作用の発現が多く認められているため、患者の状態を観察し、低用量での投与も考慮すること。(「慎重投与」及び【薬物動態】の項参照)
高齢者では、副作用の発現が多く認められているため、患者の状態を観察し、低用量での投与も考慮すること。(「慎重投与」及び「高齢者への投与」の項参照)
一般に高齢者では生理機能が低下しているため、副作用発現に留意し、経過を十分に観察しながら投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の女性への投与に関する安全性は確立していない。また、動物試験(ウサギ)において、本剤とレボドパ/カルビドパを併用投与した場合、本剤の最大臨床用量(ラサギリンとして1mg/日)における曝露量(AUC)の約8倍を超える曝露量で、着床後胚死亡率の増加が認められた。]
授乳中の女性に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。[ヒト母乳中への移行は不明である。また、動物試験(ラット)でプロラクチン分泌の阻害が認められた。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
血中濃度
単回投与
健康成人にラサギリンとして1mg及び0.5mg(各8例)を単回投与した時のラサギリンの血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおり。
血漿中濃度推移
薬物動態学的パラメータ
投与量Cmaxa)(pg/mL)Tmaxb)(h)AUCa)(h・pg/mL)T1/2a)(h)
1mg7431(3122)0.5004743(1651)1.830(0.486)
0.5mg3196(956)0.3301999(395)1.260(0.376)
a)平均値(標準偏差)b)中央値
反復投与
健康成人にラサギリンとして1mg及び0.5mg(各8例)を1日1回10日間反復投与した時のラサギリンの血漿中濃度推移及び薬物動態学的パラメータは以下のとおり。
血漿中濃度推移
薬物動態学的パラメータ
投与量Cmaxa)(pg/mL)Tmaxb)(h)AUCτa)(h・pg/mL)T1/2a)(h)
1mg9846(4400)0.50011867(5062)5.850(2.265)
0.5mg3950(1167)0.4204105(1872)3.710(2.161)
a)平均値(標準偏差)b)中央値
吸収
バイオアベイラビリティ
本剤単回経口投与時の絶対的バイオアベイラビリティは約35%であった。
食事の影響
健康成人(18例)にラサギリンとして2mgを単回経口投与した時のバイオアベイラビリティに及ぼす食事の影響を検討した。空腹時投与と比較して、ラサギリンのCmaxの平均値は食後投与で約60%の低下が認められ、AUClast及びAUC(0→inf)の平均値は食後投与でそれぞれ約23%及び約22%の低下が認められた。(外国人データ)
分布
14C-ラサギリン塩酸塩をin vitroでヒト血漿に添加し、限外ろ過法により蛋白結合率を評価した。14C-ラサギリンのヒトの血漿蛋白結合率は0.83、8.26及び82.6ng/mLの濃度において、男性で90.4~93.7%、女性で88.6~92.8%であった。
健康成人(14例)にラサギリンとして2mgを単回静脈内投与した時のラサギリンの定常状態における分布容積は86.7±39.0L(平均値±標準偏差)であった。(外国人データ)
代謝
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験において、ラサギリンの代謝に主に関与するCYP分子種はCYP1A2であることが示唆された。
ラサギリンの主な消失経路は酸化的代謝又は抱合であると考えられる。
排泄
健康成人(2例)に14C-ラサギリン2mgを単回投与した時、38日間の採取期間を通じて、尿中に投与放射能の62.6%、糞便中に投与放射能の21.8%が排泄された。また、尿中に未変化体はほとんど認められなかった。(外国人データ)
低体重の患者における薬物動態
パーキンソン病患者(352例)にラサギリンとして1、2mg及びプラセボを1日1回52週間(プラセボ投与群においては27週目は1mg、28週目から2mg)投与した時の母集団薬物動態解析の結果、ラサギリンの定常状態におけるCL/Fの低下は体重低下と関連した。解析対象集団の中で最も体重が軽かった42.3kgの患者で予想される定常状態におけるCL/Fは70kgの患者よりも約30%低いと推定された。(外国人データ)
高齢者における薬物動態
パーキンソン病患者(352例)にラサギリンとして1、2mg及びプラセボを1日1回52週間(プラセボ投与群においては27週目は1mg、28週目から2mg)投与した時の母集団薬物動態解析の結果、ラサギリンの定常状態におけるCL/Fの低下は年齢増加と関連した。79歳の患者で予想される定常状態におけるCL/Fは60歳の患者よりも約11%低く、32歳の患者よりも約30%低いと推定された。(外国人データ)
腎機能障害時の動態
中等度腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:30~49mL/min)(12例)にラサギリンとして1mgを1日1回8日間反復投与した時、ラサギリンのAUCτ及びCmaxは健康成人と比較しそれぞれ92.6%及び79.0%であった。(外国人データ)
肝機能障害時の動態
軽度肝機能障害患者(Child-Pugh分類A)(8例)にラサギリンとして1mgを投与した時、ラサギリンのAUClast及びCmaxは健康成人と比較し、単回投与時でそれぞれ134.7%及び115.0%、1日1回7日間反復投与時でそれぞれ180.2%及び138.1%であった。中等度肝機能障害患者(Child-Pugh分類B)(8例)にラサギリンとして1mgを投与した時、ラサギリンのAUClast及びCmaxは健康成人と比較し、単回投与時でそれぞれ217.8%及び196.1%、1日1回7日間反復投与時でそれぞれ668.2%及び183.2%であった。(外国人データ)
薬物間相互作用
レボドパ/カルビドパ
パーキンソン病患者(21例)にレボドパ/カルビドパ併用投与下でラサギリンとして1mgを1日1回反復投与した時、ラサギリンとして1mgを単独投与した時と比較して、ラサギリンの定常状態におけるCmax及びAUCτはそれぞれ107.8%及び106.2%であった。(外国人データ)
シプロフロキサシン
健康成人(13例)を対象にシプロフロキサシン500mg(CYP1A2阻害薬)がラサギリンとして2mgを1日1回反復投与した時の薬物動態に及ぼす影響を評価した。シプロフロキサシンと併用投与した時、ラサギリン単独投与時と比較して、定常状態時のラサギリンのAUCτ及びCmaxはそれぞれ197.5%及び98.2%であった。(外国人データ)
テオフィリン
健康成人(18例)を対象にテオフィリン(1回250~500mgを1日2回反復投与、CYP1A2基質)とラサギリン(1mgを1日1回反復投与)を併用投与した時の薬物相互作用を評価した。テオフィリンの薬物動態はラサギリンによる影響を受けなかった。同様にラサギリンの薬物動態はテオフィリンによる影響を受けなかった。(外国人データ)
チラミン
健康成人にセレギリン5mgを1日2回14日間投与した時(15例)と、ラサギリンとして1、2、4、6mgを1日1回14日間(2mgのみ1日1回14日間又は30日間)投与した時(各15、27、17、12例)のチラミン(12.5~800mg)感受性を比較した。ラサギリンとして1mgを投与した時とセレギリン5mgを1日2回投与した時とでチラミンに対する感受性は同様であった。また、ラサギリンとして2mgを1日1回30日間投与した時のチラミンに対する感受性はラサギリンとして2mgを1日1回14日間投与した時と比較して低く、ラサギリンのチラミン感受性に対する影響は投与2週間以内に定常状態に達することが示唆された。本剤群のチラミンに対する感受性は、用量に応じて増加する傾向がみられた。(外国人データ)
喫煙の影響
パーキンソン病患者(352例)に本剤1、2mg又はプラセボ錠を1日1回52週間(プラセボ投与群においては27週目は1mg、28週目から2mg)投与した母集団薬物動態解析の結果、喫煙者におけるラサギリンの定常状態におけるCL/Fは非喫煙者及び元喫煙者と比較して39.1%高いと推定された。(外国人データ)
※本剤の国内承認用量は1日1回1mgである。