製品名 オゼンピック皮下注2mg

一般名
Semaglutide(Genetical Recombination)
薬効分類
糖尿病治療薬
 >GLP-1受容体作動薬
価格


製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 2型糖尿病

用法・用量

  • 通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として週1回0.5mgを維持用量とし、皮下注射する。ただし、週1回0.25mgから開始し、4週間投与した後、週1回0.5mgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、週1回0.5mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合には、週1回1.0mgまで増量することができる。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない。]
  • 重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない。]
副作用
低血糖
低血糖及び低血糖症状(脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常等)があらわれることがある。特にインスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用した場合には、多く発現することが報告されている(「2.重要な基本的注意」、「3.相互作用」、【臨床成績】の項参照)。また、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤との併用時に重篤な低血糖症状があらわれ意識消失を来す例も報告されている。
低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。
患者の状態に応じて、本剤あるいは併用している糖尿病用薬を減量するなど慎重に投与すること。
急性膵炎
急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、膵炎と診断された場合には、本剤を再投与しないこと。
注意

次の患者には慎重に投与すること

重症胃不全麻痺等の重度の胃腸障害のある患者[十分な使用経験がなく、これらの症状が悪化するおそれがある。]
膵炎の既往歴のある患者(「2.重要な基本的注意」、「4.副作用」の項参照)
インスリン製剤又はスルホニルウレア剤を投与中の患者[低血糖のリスクが増加するおそれがある(「2.重要な基本的注意」、「3.相互作用」、「4.副作用」の項参照)。]
高齢者(「5.高齢者への投与」、【薬物動態】の項参照)
次に掲げる患者又は状態[低血糖を起こすおそれがある。]
脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
激しい筋肉運動
過度のアルコール摂取者
2型糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常や尿糖陽性を呈する糖尿病類似の病態(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)があることに留意すること。
本剤の適用は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
本剤はインスリンの代替薬ではない。本剤の投与に際しては、患者のインスリン依存状態を確認し、投与の可否を判断すること。インスリン依存状態の患者で、インスリンからGLP-1受容体作動薬に切り替え、急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが発現した症例が報告されている。
投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3~4ヵ月間投与して効果が不十分な場合には、速やかに他の治療薬への切り替えを行うこと。
投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意のうえ、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意すること。
本剤は持続性製剤であり、本剤中止後も効果が持続する可能性があるため、血糖値の変動や副作用予防、副作用発現時の処置について十分留意すること。(【薬物動態】の項参照)
本剤の使用にあたっては、患者に対し、低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特にインスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるので、定期的な血糖測定を行うこと。これらの薬剤と併用する場合、低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤の減量を検討すること。(「3.相互作用」、「4.副作用」、【臨床成績】の項参照)
低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。(「4.副作用」の項参照)
急性膵炎が発現した場合は、本剤の投与を中止し、再投与しないこと。急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること。
胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮する等、慎重に対応すること。
本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること。(「10.その他の注意」の項参照)
本剤の自己注射にあたっては、患者に十分な教育訓練を実施した後、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもと実施すること。また、器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。添付されている使用説明書を必ず読むよう指導すること。
本剤は週1回、同一曜日に投与する薬剤である。投与を忘れた場合は、次回投与までの期間が2日間(48時間)以上であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与すること。次回投与までの期間が2日間(48時間)未満であれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の定めた曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも2日間(48時間)以上間隔を空けること。
本剤とDPP-4阻害剤はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有している。両剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。
薬剤投与時の注意
投与時
本剤はJIS T 3226-2に適合するA型専用注射針を用いて使用すること。[本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。]
本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れが認められた場合には、新しい注射針に取り替えること。
1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
投与部位
本皮下注射は、腹部、大腿、上腕に行う。
注射場所は毎回変更し、前回の注射場所より2~3cm離すこと。
投与経路
静脈内及び筋肉内に投与しないこと。
その他
本剤は他の製剤との混合により、成分が分解するおそれがあるため、本剤と他の製剤を混合しないこと。
注射後は必ず注射針を外すこと。注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付けること。[針を付けたままにすると、液漏れや針詰まりにより正常に注射できないおそれがある。また、薬剤の濃度変化や感染症の原因となることがある。]
本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。[「2.重要な基本的注意」(13)の項参照]
一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。(「1.慎重投与」、【薬物動態】の項参照)
妊婦、妊娠している可能性のある女性、2ヵ月以内に妊娠を予定する女性には本剤を投与せず、インスリンを使用すること。[動物試験において、臨床用量に相当する又は下回る用量(最大臨床用量でのAUC比較においてラットで約0.3倍、ウサギで約0.3倍、サルで約2.6~4.1倍)で、胎児毒性(ラット:胚生存率の減少、胚発育の抑制、骨格及び血管異常の発生頻度増加、ウサギ:早期妊娠損失、骨格異常及び内臓異常の発生頻度増加、サル:早期妊娠損失、外表異常及び骨格異常の発生頻度増加)が認められている。これらの所見は母動物の体重減少を伴うものであった。]
授乳中の女性には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児、又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
健康男性被験者における反復皮下投与後の薬物動態
日本人健康男性被験者を対象に、本剤0.5mg(8例)及び1.0mg(8例)の13週間反復皮下投与後の薬物動態プロファイルを検討した。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間投与した後に週1回0.5mgへ増量した。1.0mgまで増量する群では、その後週1回0.5mgを4週間投与した後に週1回1.0mgへ増量した。
定常状態での血漿中濃度-時間推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。
日本人健康男性被験者における本剤の定常状態での平均血漿中濃度の推移
用量NAUC0-168h(nmol・h/L)Cmax(nmol/L)tmax注)(h)t1/2(h)CL/F(L/h)Vz/F(L)
0.5mg83583(17.8)25.1(17.8)30(12-72)145(8.0)0.034(17.8)7.1(12.8)
1mg87449(12.2)51.6(11.1)36(18-96)163(10.9)0.033(12.2)7.7(14.0)
CL/F:見かけの総クリアランス、Vz/F:見かけの分布容積幾何平均(変動係数%)注)中央値(最小値~最大値)
吸収(日本人及び外国人での成績)
外国人健康成人10例に本剤0.5mgを単回皮下投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは、89%であった。
2型糖尿病患者1612例(うち日本人555例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、本剤を異なる投与部位(腹部、大腿部及び上腕部)に投与したとき、腹部への投与に対する大腿部及び上腕部への投与での定常状態の本剤曝露量の比の推定値及び90%信頼区間は、0.96[0.93;1.00]及び0.92[0.89;0.96]であった。
分布(in vitro試験)
本剤の血漿中のアルブミンに対するin vitro結合率は99%超であった。
代謝(外国人での成績及びin vitro試験)
3Hでラベル化した本剤0.5mgを外国人健康男性被験者7例に単回皮下投与した結果、本剤はペプチド骨格のタンパク質分解及び脂肪酸側鎖のβ酸化により代謝されると推定された。
本剤は、CYP分子種に対して臨床上問題となる誘導(CYP1A2、CYP2B6及びCYP3A4/5)あるいは阻害作用(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4/5)を示さなかった(in vitro試験)。
排泄(外国人での成績及びin vitro試験)
3Hでラベル化した本剤0.5mgを外国人健康男性被験者7例に単回皮下投与した結果、最大56日までの総投与放射能に対する尿中及び糞中の放射能排泄率は53.0%及び18.6%であった。総投与放射能のうち、本剤未変化体の尿中放射能排泄率は3.12%であった。
また、本剤は、ヒトトランスポーター(P-gp、BCRP、OATP1B1、OATP1B3、OAT1、OAT3及びOCT2)に対して臨床上問題となる阻害作用を示さなかった(in vitro試験)。
高齢者における薬物動態(日本人及び外国人での成績)
2型糖尿病患者1612例(うち日本人555例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、65歳未満に対する65歳以上~75歳未満及び75歳以上の定常状態の平均血漿中濃度の比と90%信頼区間は1.01[0.99;1.03]及び1.04[1.00;1.09]と推定された。
腎機能障害被験者における薬物動態(外国人での成績)
腎機能障害の程度の異なる外国人被験者〔クレアチニンクリアランス(Ccr)による分類〕における本剤0.5mg単回皮下投与後の薬物動態を、腎機能が正常な被験者(クレアチニンクリアランス:80mL/min超)と比較検討した結果を以下に示す。
腎機能AUC0-infCmax
比の推定値[95%信頼区間]比の推定値[90%信頼区間]
軽度/正常(軽度:Ccr 50超~80mL/min)0.99[0.85;1.16]0.90[0.73;1.11]
中等度/正常(中等度:Ccr 30超~50mL/min)1.07[0.91;1.27]0.79[0.64;0.99]
重度/正常(重度:Ccr 30mL/min以下)1.13[0.97;1.32]0.86[0.70;1.06]
末期/正常(末期:血液透析を必要とする被験者)1.10[0.94;1.28]0.82[0.66;1.01]
被験者数:正常14例、軽度10例、中等度11例、重度10例、末期9例注:比の推定値及び95%信頼区間又は90%信頼区間は、年齢、性別及び体重で調整した事後解析に基づく。
肝機能障害被験者における薬物動態(外国人での成績)
肝機能障害の程度の異なる被験者(Child-Pugh scoresに基づく分類)における本剤0.5mg単回皮下投与後の薬物動態を、肝機能が正常な被験者と比較検討した結果を以下に示す。
肝機能AUC0-infCmax
比の推定値[90%信頼区間]比の推定値[90%信頼区間]
軽度/正常(軽度:Child-Pugh分類A)0.95[0.77;1.16]0.99[0.80;1.23]
中等度/正常(中等度:Child-Pugh分類B)1.02[0.93;1.12]1.02[0.88;1.18]
重度/正常(重度:Child-Pugh分類C)0.97[0.84;1.12]1.15[0.89;1.48]
被験者数:正常18例、軽度8例、中等度10例、重度7例注:比の推定値及び90%信頼区間は、年齢、性別及び体重で調整した。
薬物相互作用(外国人での成績)
本剤1.0mgの定常状態において、メトホルミン、ワルファリン、ジゴキシン、アトルバスタチン、経口避妊薬及びアセトアミノフェンを併用投与したときの薬物動態の結果を以下に示す。
経口薬用量amg対象NAUCbc[90%信頼区間]eCmax比c[90%信頼区間]etmax差d[90%信頼区間]
メトホルミン500健康被験者221.03[0.96;1.11]0.90[0.83;0.98]0.50[-0.38;1.25]
S-ワルファリン25健康被験者221.05[0.99;1.11]0.91[0.85;0.98]2.00[1.25;2.75]
R-ワルファリン25健康被験者221.04[0.98;1.10]0.93[0.87;1.00]1.75[0.88;2.50]
ジゴキシン0.5健康被験者261.02[0.97;1.08]0.93[0.84;1.03]0.25[0.00;0.25]
アトルバスタチン40健康被験者261.02[0.93;1.12]0.62[0.47;0.82]1.75[1.00;2.50]
エチニルエストラジオール0.032型糖尿病371.11[1.06;1.15]1.04[0.98;1.10]0.50[0.00;0.50]
レボノルゲストレル0.152型糖尿病401.20[1.15;1.26]1.05[0.99;1.12]0.50[0.25;0.75]
パラセタモール(アセトアミノフェン)1500肥満被験者280.94[0.88;1.01]0.77[0.67;0.88]0.25[0.13;0.25]
a.本剤:開始用量は0.25mg。1.0mgの維持用量へは、0.25mgを4回、0.5mgを4回投与した後に増量した。薬物相互作用は本剤1.0mgを4回投与した後に評価した。
併用薬:ワルファリン、ジゴキシン、アトルバスタチン及びパラセタモールは単回投与、メトホルミン(1日2回、3.5日)、エチニルエストラジオール及びレボノルゲストレル(いずれも1日1回、8日)は反復投与。b.AUC0-12h:メトホルミン、AUC0-168h:S-及びR-ワルファリン、AUC0-120h:ジゴキシン、AUC0-72h:アトルバスタチン、AUC0-24h:エチニルエストラジオール及びレボノルゲストレル、AUC0-5h:パラセタモールc.併用薬の血中濃度に基づく薬物動態パラメータの本剤非併用時に対する本剤併用時の比d.中央値の差(h)(本剤併用時-本剤非併用時)e.パラセタモールについては95%信頼区間