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乳酸ビペリデン注5mg「ヨシトミ」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 向精神薬投与によるパーキンソニズム・ジスキネジア(遅発性を除く)・アカシジア
  • 特発性パーキンソニズム
  • その他のパーキンソニズム(脳炎後,動脈硬化性,中毒性)

用法・用量

  • 乳酸ビペリデンとして,通常成人5~10mg(1~2管)を筋肉内注射する.静脈内注射は特殊な場合にのみ行い,乳酸ビペリデンとして5~10mg(1~2管)を5mg(1管)につき約3分かけて徐々に静脈内注射する.なお,年齢,症状により適宜増減する.

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 閉塞隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し,症状を悪化させることがある.〕
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 重症筋無力症の患者〔本剤の抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある.〕

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

前立腺肥大等尿路に閉塞性疾患のある患者〔排尿障害が発現又は悪化することがある.〕
胃腸管に閉塞性疾患のある患者〔腸管麻痺が発現又は悪化するおそれがある.〕
不整脈又は頻拍傾向のある患者〔不整脈等の循環器系の副作用を起こすおそれがある.〕
肝又は腎障害のある患者〔代謝・排泄機能が低下しているため,副作用が起こりやすい.〕
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
てんかんの患者〔発作の誘因となるおそれがある.〕
高温環境にある者〔発汗抑制が起こりやすい.〕
動脈硬化性パーキンソン症候群の患者〔精神神経系の副作用が起こりやすい.〕
脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者〔Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい.〕
開放隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し,症状を悪化させることがある.〕

重要な基本的注意

本剤の投与は,少量から開始し,観察を十分に行い慎重に維持量まで増量すること.また,他剤から本剤に切りかえる場合には,他剤を徐々に減量しながら,本剤を増量するのが原則である.
本剤投与中は定期的に隅角検査及び眼圧検査を行うことが望ましい.
本剤の大量投与により,パーキンソン症状の増悪がみられることがあるので,このような場合には減量する等適切な処置を行うこと.
眠気,調節障害及び注意力・集中力・反射機能等の低下が起こることがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること.

適用上の注意

静脈内注射時
静脈内注射を必要とする場合にはゆっくり投与すること.
筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては,組織・神経等への影響を避けるため,下記の点に注意すること.
筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ必要最小限に行うこと.なお,特に同一部位への反復注射は行わないこと.また,低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児には特に注意すること.
神経走行部位を避けるよう注意すること.
注射針を刺入したとき,激痛を訴えたり,血液の逆流をみた場合は,直ちに針を抜き,部位をかえて注射すること.
アンプルカット時
本剤の容器はワンポイントカットアンプルを使用しているので,丸印を上にして下方向へ折ること.なお,アンプルカット時の異物混入を避けるためエタノール綿等で清拭しカットすること.

効能効果に関連する使用上の注意

抗パーキンソン剤はフェノチアジン系薬剤,ブチロフェノン系薬剤,レセルピン誘導体等による口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)を通常軽減しない.場合によってはこのような症状を増悪,顕性化させることがある.

高齢者への投与

高齢者では,慎重に投与すること.〔せん妄,不安等の精神症状及び抗コリン作用による口渇,排尿困難,便秘等があらわれやすい.〕

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には投与しないことが望ましい.〔妊娠中及び授乳中の投与に関する安全性は確立していない.〕

小児等への投与

小児等には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.〔小児等に対する安全性は確立していない.〕

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗コリン作用を有する薬剤
(フェノチアジン系薬剤,ブチロフェノン系薬剤,三環系抗うつ剤等)
腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し,麻痺性イレウスに移行することがあるので,腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること.なお,この悪心・嘔吐はフェノチアジン系薬剤等の制吐作用により不顕性化することもあるので,注意すること.併用により抗コリン作用が強くあらわれる.
中枢神経抑制剤
(バルビツール酸誘導体,フェノチアジン系薬剤,三環系抗うつ剤,モノアミン酸化酵素阻害剤等)
眠気,精神運動機能低下,幻覚,妄想等があらわれることがあるので,減量するなど注意すること.併用により中枢神経抑制作用又は抗コリン作用が強くあらわれる.
他の抗パーキンソン剤
(レボドパ,アマンタジン,ブロモクリプチン等)
幻覚,妄想等の精神神経系の副作用が増強することがある.ドパミン過剰及びアセチルコリン系神経機能低下が考えられている.

重大な副作用 

(頻度不明)
Syndrome malin(悪性症候群)
抗精神病薬,抗うつ剤及びドパミン作動系抗パーキンソン剤との併用において,本剤及び併用薬の減量又は中止により,発熱,無動緘黙,意識障害,強度の筋強剛,不随意運動,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等があらわれることがある.このような症状があらわれた場合には,体冷却,水分補給等の全身管理及び本剤の投与量を一旦もとに戻した後慎重に漸減するなどの適切な処置を行うこと.本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇があらわれることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下があらわれることがある.
依存性
本剤により気分高揚等が発現したとする報告があり,依存形成につながるおそれがあるので,観察を十分に行い,慎重に投与すること.

その他の副作用 

頻度不明
精神神経系注1)幻覚,せん妄,精神錯乱,不安,嗜眠,記憶障害
消化器口渇,悪心,嘔吐,食欲不振,胃部不快感,下痢,便秘,口内炎
泌尿器排尿困難,尿閉
過敏症注2)発疹
循環器血圧低下,血圧上昇
眼の調節障害
肝臓注3)肝障害

注1)異常が認められた場合には,減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと.
注2)異常が認められた場合には投与を中止すること.
注3)異常が認められた場合には,減量又は中止するなど適切な処置を行うこと.投与中は定期的に肝機能検査を行うことが望ましい.

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