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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 循環血液量の維持

用法・用量

  • 持続的に静脈内投与する。投与量及び投与速度は、症状に応じ適宜調節するが、1日50mL/kgを上限とする。

禁忌 

【警告】

  • 重症患者管理における相対的な循環血液量低下で本剤を使用した場合には、患者の状態を悪化させるおそれがあるため、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。[15.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤及び本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 重度の高ナトリウム血症あるいは重度の高クロール血症を有する患者[本剤は塩化ナトリウムを含有するため症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.3 肺水腫、うっ血性心不全など水分過負荷のある患者[循環血液量を増加させるため症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.4 頭蓋内出血中の患者[頭蓋内出血を悪化させるおそれがある。]
  • 2.5 乏尿あるいは無尿を伴う腎不全の患者[9.2.1参照]
  • 2.6 透析治療を受けている患者[本剤の排泄が遅れるおそれがある。]
  • 2.7 重症の敗血症の患者[患者の状態を悪化させるおそれがある。][9.1.4、15.1.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心不全のある患者
水分過負荷となるおそれがある。
9.1.2 出血性素因のある患者
出血傾向が助長されるおそれがある。
9.1.3 外傷性大出血の患者
本剤の高用量投与により血液成分の過度の希釈が起こり出血を助長するおそれがある。[8.3参照]
9.1.4 敗血症の患者(重症の敗血症の患者を除く)
重症化した場合に、患者の状態を悪化させるおそれがある。[2.7、15.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 乏尿あるいは無尿を伴う腎不全の患者
投与しないこと。腎不全の患者では本剤の排泄が遅れるおそれがある。[2.5参照]
9.2.2 重度の腎機能障害のある患者
水分過負荷となるおそれ及び腎機能が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。なお、本剤の母乳中への移行は不明である。
9.7 小児等
9.7.1 低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 海外臨床試験において、41例の非心臓外科手術を受けた新生児を含む2歳未満の小児での本剤の平均投与量は16±9mL/kgであった。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 アナフィラキシーが起こることがあるため、最初の10~20mLは患者をよく観察しながらゆっくりと投与すること。
8.2 組織残留性を考慮して投与は必要最小限にとどめること。
8.3 本剤の高用量投与により、凝固因子及びその他の血漿蛋白などの血液成分の希釈が起きることがある。さらに、血液成分の希釈のみによらない凝固異常が生じることがあることから、患者の状態に応じて本剤の用量を適宜調節した上で、必要に応じて血液製剤を投与するなど適切な処置を行うこと。[9.1.3参照]
8.4 腎機能及び体液バランスについてモニタリングするなど、患者の状態を十分に観察しながら適切な量を投与すること。
8.5 急性腎障害等の腎機能障害があらわれ腎代替療法が必要となるおそれがあるので、腎機能を定期的に観察すること。
8.6 血清電解質をモニターすること。
8.7 投与期間は、循環血液量減少、血行動態及び血液希釈の程度に応じて調節すること。

14.適用上の注意

14.1 全般的な注意
14.1.1 使用時には、感染に対する配慮をすること。
14.1.2 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2 薬剤調製時の注意
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
14.3 薬剤投与時の注意
14.3.1 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
14.3.2 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.3.3 残液は使用しないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 投与に際しては、通常成人では本剤500mL当たり、小児では10mL/kg当たり30分以上かけて点滴静注することが望ましい。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人男性12例に、本剤500mLを30分かけて単回静脈内投与した。本剤の血漿中濃度は点滴静注開始30分後にピークとなり、4例は48時間後に、8例は72時間後に投与前値となった。AUC(0-inf)は26.72hr・mg/mL、Cmaxは5.5mg/mL、消失半減期(t1/2,z)は10.9hr、総血漿クリアランス(CL)は1.14L/hr、定常状態時の分布容積(Vss)は12.9L、消失速度定数(kz)は0.066/hrであった。
本剤投与後の血漿中HES濃度の推移を図に示す。
HES130000投与後の血漿中HES濃度の推移
(12例、算術平均値±標準偏差)
16.5 排泄
日本人健康成人男性12例に、本剤500mLを30分かけて単回静脈内投与した結果、投与開始72時間後までの尿中排泄率は59.4%であった。本剤は全腎排泄の95%以上が投与後24時間に行われ、速やかに腎排泄されることが認められた。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
軽度から高度の腎機能障害患者を含む19例を対象とし、本剤500mLを30分間で点滴静注した。血液サンプルを投与前から投与開始72時間後まで採取したときの本剤の薬物動態パラメータ幾何平均値を表に示す(外国人のデータ)。
単回投与時の腎機能障害患者及び腎機能正常者での薬物動態パラメータ
腎機能障害の程度nAUC(mg・h/mL)Cmax(mg/mL)総血漿クリアランス(L/h)分布容積(L)終末期半減期(h)
高度障害患者
15≦CLCr<30
641.1±1.224.68±1.190.733±1.2214.2±1.2015.9±1.09
中等度障害患者
30≦CLCr<50
435.1±1.154.37±1.150.853±1.1415.4±1.1315.5±1.10
軽度障害患者
50≦CLCr<80
520.0±1.073.48±1.131.52±1.0727.1±1.0715.9±1.06
正常者
80≦CLCr<120
425.5±1.235.11±1.281.19±1.2319.9±1.2617.2±1.07
(数値は幾何平均値±幾何標準偏差)
尿中排泄率は、CLcrが30mL/min以上の患者では59%であったのに対し、CLcrが15mL/min以上30mL/min未満の患者では51%であった。
16.8 その他
ヒドロキシエチルデンプン(HES)の薬物動態は、分子量、また主にモル置換度に依存する。本剤(6% HES 130000)の血漿中におけるin vivoの平均分子量は、投与直後において70,000~80,000ダルトンであり、血漿α-アミラーゼによって代謝されてから、腎より排泄される。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アミノ糖系抗生物質
カナマイシン
ゲンタマイシン等
併用薬の腎毒性を増強させるおそれがある。腎障害が発生した場合には、適切な処置を行うこと。機序不明

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
11.1.2 腎機能障害(頻度不明)
急性腎障害等の腎機能障害があらわれ腎代替療法が必要となるおそれがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上1~10%未満1%未満
血液貧血、赤血球減少
臨床検査血清アミラーゼ増加血中クロール増加、血中ナトリウム増加活性化部分トロンボプラスチン時間延長、プロトロンビン時間延長、血中ナトリウム減少、血中カリウム減少、血中クレアチニン増加
皮膚そう痒症
呼吸器呼吸不全
その他処置後出血、創傷出血
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