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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • まむし咬傷の治療

用法・用量

  • 溶剤(日本薬局方注射用水)20mLで完全に溶解して使用する。
  • 通常、なるべく早期に約6,000単位(約20mL)を咬傷局所を避けた筋肉内(皮下)又は静脈内に注射するか、あるいは生理食塩液等で希釈して点滴静注する。
  • なお、症状が軽減しないときは2~3時間後に3,000~6,000単位(10~20mL)を追加注射する。

禁忌 

原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には、慎重に投与すること

  • ウマ血清に対しショック、アナフィラキシー(血圧降下、喉頭浮腫、呼吸困難等)及びその他の過敏症の既往を有する者
    ただし、本剤の投与を必要とする場合は、ウマ血清過敏症試験及び除感作処置等を行うこと。

注意 

重要な基本的注意

本剤の投与により血清病(ショック、アナフィラキシー及びその他の過敏症)があらわれることがあるため、使用前に必ず次の事項について問診を行うこと。
以前にウマ血清の注射を受けたことの有無及びその際の異常の有無
薬剤アレルギーの有無
蕁麻疹の既往歴の有無
アトピー性素因の既往歴及び家族歴の有無
問診終了後、ウマ血清過敏症試験を行うこと。
本剤の使用にあたっては、あらかじめ血清病に備えて、エピネフリン、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ステロイド剤、リンゲル液及び血圧計等の準備をしておくこと。

適用上の注意

投与前(血清病の予防)
ウマ血清過敏症試験
本剤を添付の溶剤で溶解した後、さらに生理食塩液で約10倍に希釈して試験に用いる。
下記の(a)、(b)のいずれかの試験を行い、反応陰性あるいは軽微の場合は、本剤の1mLを皮下に注射して30分間反応を観察し、異常のない場合には、所要量を全量筋肉内(皮下)又は静脈内にゆっくり注射する。
この試験においてもショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、慎重に試験を行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
なお、抗毒素治療の既往歴又は高度の過敏症の者に本剤の使用は危険であるが、やむを得ず使用するときは、(2)の除感作処置を行う。
(a)皮内試験法
10倍希釈液0.1mLを皮内に注射して、30分間全身症状の有無及び注射局所の反応を観察し、下記の判定基準により判定する。
[判定基準]
陽性
高度の過敏症
著しい血圧の降下、顔面蒼白、冷汗、虚脱、四肢末端の冷感、呼吸困難などの全身症状の発現
軽度の過敏症
直径10mm程度の紅斑、発赤又は膨疹
陰性
上記の判定基準未満
(b)点眼試験法
10倍希釈液の1滴を片眼に点眼後、20~30分間観察し、下記の判定基準により判定する。
[判定基準]
陽性
過敏症の兆候
粘膜充血、そう痒
陰性
上記の判定基準により明らかに軽微又は無反応
除感作処置
本剤を添付の溶剤で溶解した後、さらに生理食塩液で100~1,000倍(上記の過敏症試験で特に強い症状を示した者には1,000倍から始める)に希釈して、その0.1mLを皮内に注射後、30分間観察し、血圧、全身症状等に異常がなければ、次に10倍希釈液の0.1mLを皮内に注射し、30分間異常がなければ本剤の1.0mLを皮下に注射する。さらに30分間観察し、異常がなければ最後に所要量全量を注射する。
上記の除感作処置のいずれかの段階で異常が見られたら、その後1時間経過してから異常を起こした前の段階にもどして、以後反復して増量していく。
強度の過敏症を示した場合には、エピネフリン、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ステロイド剤等を注射して様子を見る。全身症状がみられなくなったら次の段階に移る。
投与時
まむし咬傷の治療は、できるだけ早期に本剤を注射することが必要である。ただし、咬傷後1~2時間を経過して局所の疼痛、発赤、腫脹、出血等が認められない場合は、まむし毒の注入が極めて微量か、又は全くなかったか、あるいは無毒蛇による咬傷の場合もあるので、その際は本剤の使用を見合わせること。
身体の保温と安静に留意すること。
重症者には生理食塩液又はリンゲル液、強心剤等の併用が望ましい。
咬傷局所からの破傷風菌の混合感染の危険性が考慮される場合には、次の処置をとることが望ましい。
(a)破傷風基礎免疫完了者
沈降破傷風トキソイドの追加接種
(b)破傷風基礎免疫未完了者
抗破傷風人免疫グロブリン 250~500IU投与、同時に反対側へ沈降破傷風トキソイドを接種
投与後(血清病の治療)
本剤投与後ショック、アナフィラキシーを起こし、急激な血圧降下、喉頭浮腫、呼吸困難等を示した場合は、エピネフリン等を注射する。治療を速やかに行うほど予後は良好である。
緊急時には、蘇生バック、咽頭鏡・吸引器、気管内チューブ、酸素ボンベを使用し救急蘇生を行う。
軽度の血清病は多くの場合予後良好であり、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ステロイド剤等の投与を行う。
本剤投与後30分から12日ごろにも血清病が発現することがある。これは数日で消失するが急性腎炎を伴うこともある。
全身の皮膚そう痒のため睡眠できないときは、抗ヒスタミン剤、エピネフリン及び睡眠剤等の投与が望ましい。腎障害にはその治療を行う。
なお、血清病はいったん治癒した後、再発することもある。

用法用量に関連する使用上の注意

ウマ血清過敏症試験(適用上の注意参照)を行い、反応陰性あるいは軽微の場合は、本剤の1mLを皮下に注射して30分間反応を観察し、異常のない場合には、所要量を以下のとおり注射する。
筋肉内(皮下)又は静脈内に注射する場合には、ゆっくり時間をかけて注射すること。ショックは5~10分の間に発現することが多いがその間は勿論、さらに30分後まで血圧を測定する。著しい血圧降下がおこったら、直ちにエピネフリンの注射等、適切な処置を行う。
点滴静注する場合は、本剤を生理食塩液等で10~20倍に希釈して1分間1~2mL位の速さで注射し、血圧測定その他の観察を続けること。

高齢者への投与

一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

重大な副作用 

ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
急激な血圧降下、喉頭浮腫、呼吸困難等があらわれることがあるので、投与後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
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