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アディノベイト静注用キット250、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制

用法・用量

  • 本剤を添付の溶解液5mLで溶解し、緩徐に静脈内に注射する。なお、10mL/分を超えない速度で注入すること。
  • 通常、1回体重1kg当たり10~30国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。
  • 定期的に投与する場合、通常、成人及び12歳以上の小児には、1回体重1kg当たり40~50国際単位を週2回投与するが、患者の状態に応じて、1回体重1kg当たり40~50国際単位を2日間隔、1回体重1kg当たり40~80国際単位を3~7日間隔で投与できる。ただし、投与間隔を4~7日間隔に延長する場合は、一定期間出血が認められないことを確認のうえで、5日間隔投与まで、さらに7日間隔投与まで段階的に延長すること。
    12歳未満の小児には、1回体重1kg当たり40~60国際単位を週2回投与するが、患者の状態に応じて、1回体重1kg当たり40~60国際単位を2日間隔、1回体重1kg当たり40~80国際単位を3~4日間隔で投与できる。ただし、投与間隔を4日間隔に延長する場合は、一定期間出血が認められないことを確認のうえで延長すること。

禁忌 

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本剤の成分、マウス又はハムスタータンパク質に対し過敏症の既往歴のある患者
9.1.2 他の血液凝固第VIII因子製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
生殖発生毒性試験は実施していない。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の投与は、血友病の治療経験をもつ医師のもとで開始すること。
8.2 患者の血中に血液凝固第VIII因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。特に、血液凝固第VIII因子製剤による補充療法開始後、投与回数が少ない時期(補充療法開始後の比較的早期)や短期間に集中して補充療法を受けた時期にインヒビターが発生しやすいことが知られている。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。
8.3 十分な血液凝固第VIII因子レベルに到達・維持していることを確認するため、必要に応じ血漿中血液凝固第VIII因子レベルをモニタリングすること。
8.4 本剤の在宅自己注射は、医師がその妥当性を慎重に検討し、患者又はその家族が適切に使用可能と判断した場合のみに適用すること。本剤を処方する際には、使用方法等の患者教育を十分に実施した後、在宅にて適切な治療が行えることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、患者又はその家族に対し、本剤の注射により発現する可能性のある副作用等についても十分説明し、在宅自己注射後何らかの異常が認められた場合や注射後の止血効果が不十分な場合には、速やかに医療機関へ連絡するよう指導すること。適用後、在宅自己注射の継続が困難な場合には、医師の管理下で慎重に観察するなど、適切な対応を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 調製前に、室温に戻しておくこと。
14.1.2 装着されている溶解液以外は使用しないこと。本剤に溶解液全量を加えた後、静かに円を描くように回して溶解すること。(激しく振とうしないこと)
14.1.3 他の製剤と混合しないこと。
14.1.4 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 溶解した液は、無色澄明である。沈殿の認められるもの又は混濁しているものは使用しないこと。
14.2.2 溶解後は冷蔵せず、室温(30℃以下)にて3時間以内に使用すること。3時間以内に使用されない場合は、廃棄すること。
14.3 薬剤交付時の注意
14.3.1 患者が家庭で保存する場合においては、冷蔵庫内で保存することが望ましいが、室温(30℃以下)で保存することもできる。室温で保存した場合には、使用期限を超えない範囲で3ヵ月以内に使用し、再び冷蔵庫に戻さないように指導すること。
14.3.2 子供による誤用等を避けるため、薬剤の保管には十分注意すること。
14.3.3 使用済の医療機器等の処理については、主治医の指示に従うこと。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 体重1kg当たり1国際単位(IU)の本剤を投与することにより、血漿中の第VIII因子レベルが2%(2IU/dL)上昇することが見込まれる。必要量は以下の計算式に基づいて算出すること。
必要量[IU]=体重[kg]×第VIII因子の目標上昇値[%又はIU/dL]×0.5[(IU/kg)/(IU/dL)]
7.2 出血時に使用する場合は、出血の程度に応じて下表の目標第VIII因子レベルを参考に、個々の症例において投与量及び投与頻度を調整すること。
出血時における投与量及び投与頻度の目安
出血の程度目標第VIII因子レベル(%又はIU/dL)投与量(IU/kg)投与頻度
軽度
初期の関節内出血、軽度の筋肉内出血、軽度の口腔内出血
20-4010-2012-24時間おきに出血症状消失まで
中等度
中等度の筋肉内出血、口腔内出血、著明な/より広範な関節内出血、及び既知の外傷
30-6015-3012-24時間おきに出血症状消失まで
重度
消化管出血、頭蓋内出血、腹腔内出血、胸郭内出血、中枢神経系の出血、咽頭後隙/後腹膜腔又は腸腰筋鞘内の出血、骨折、頭部外傷
60-10030-60注)8-12時間おきに出血症状消失まで
注)通常、50IU/kg投与で100%(IU/dL)の第VIII因子レベル上昇が見込まれる。
7.3 周術期に使用する場合は、手術・処置に応じて必要な第VIII因子レベル以上を保つように投与量及び投与頻度を調整すること。
周術期における投与量及び投与頻度の目安
手術の種類必要な第VIII因子レベル(%又はIU/dL)投与量(IU/kg)投与頻度
小手術
抜歯を含む
30-6015-308-24時間おきに出血消失まで
大手術
頭蓋内、腹腔内、胸腔内の手術、関節置換術
80-10040-508-24時間おきに創傷治癒まで
7.4 定期的な投与の用法及び用量は患者の薬物動態、患者の状態等を考慮して決定すること。なお、投与間隔を4~5日間隔、さらに6~7日間隔に延長する場合は、投与中の投与間隔において直近6ヵ月間程度出血状況が安定していることを確認したうえで、投与間隔延長の要否及び適切な投与量を慎重に判断すること。また、投与間隔延長後に出血が増加した場合は、速やかに用法及び用量の変更を検討すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 国際共同第II/III相試験(成人及び小児)
12歳以上の重症型血友病A患者を対象に、本剤及びルリオクトコグ アルファ45±5IU/kgを静脈内単回投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。本剤の平均消失半減期はルリオクトコグ アルファと比較して1.4倍であった。
パラメータ(平均値±SD)本剤(26例)ルリオクトコグ アルファ(26例)
血中半減期[h]14.3±3.810.4±2.2
クリアランス[mL/(kg・h)]2.8±2.04.6±2.2
補正回収率注1)[(IU/dL)/(IU/kg)]2.5±0.72.4±0.5
AUC0→Inf[IU・h/dL]2073.3±778.41168.0±425.4
Vss[dL/kg]0.5±0.10.5±0.2
凝固一段法
そのうち、日本人患者における薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
パラメータ(平均(min;max))本剤(2例)ルリオクトコグ アルファ(2例)
血中半減期[h]20.6(17.2;24.0)12.2(8.9;15.6)
クリアランス[mL/(kg・h)]1.6(1.4;1.7)3.0(2.5;3.4)
補正回収率注1)[(IU/dL)/(IU/kg)]2.6(2.4;2.7)2.6(2.6;2.6)
AUC0→Inf[IU・h/dL]2885(2769;3001)1602.8(1278;1928)
Vss[dL/kg]0.4(0.4;0.5)0.5(0.4;0.5)
凝固一段法
16.1.2 海外第III相試験(小児)
12歳未満の重症型血友病A患者を対象に、本剤60±5IU/kgを静脈内単回投与したときの母集団薬物動態パラメータは以下のとおりであった(外国人データ)。
パラメータ(平均値±SD)6歳未満(14例)6歳~12歳未満(17例)
血中半減期[h]11.8±2.412.4±1.7
クリアランス[mL/(kg・h)]3.5±1.33.1±0.8
補正回収率注1)[(IU/dL)/(IU/kg)]1.9±0.51.9±0.5
AUC0→Inf[IU・h/dL]1950±7582010±493
Vss[dL/kg]0.6±0.10.5±0.1
凝固一段法、補正回収率以外は非線形混合効果モデルによる
注1)補正回収率=[Cmax(IU/dL)-投与前の血漿中第VIII因子活性(IU/dL)]/投与量(IU/kg)

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
じん麻疹、悪心、血管浮腫、呼吸困難、血圧低下、頻脈等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%未満
過敏症じん麻疹、発疹
感染症中耳炎、上気道感染
血液好酸球数増加、ヘマトクリット増加、単球数減少
消化器下痢、悪心
投与部位注射部位疼痛
肝臓AST上昇、ALT上昇、高ビリルビン血症、脂肪肝
筋骨格系関節痛
神経系頭痛、浮動性めまい
眼充血
血管潮紅
呼吸器喀血
その他脂質異常症、高トリグリセリド血症、血中コレステロール増加、高比重リポ蛋白増加
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