製品名 トアラセット配合錠「EE」
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- 一般名
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Tramadol Hydrochloride
Acetaminophen - 薬効分類
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鎮痛・解熱薬>弱オピオイド(非麻薬)
- 価格
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1錠:14.4円/錠
- 製薬会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
非オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記疾患における鎮痛
- 非がん性慢性疼痛
- 抜歯後の疼痛
用法・用量
非がん性慢性疼痛
- 通常、成人には、1回1錠、1日4回経口投与する。投与間隔は4時間以上空けること。
なお、症状に応じて適宜増減するが、1回2錠、1日8錠を超えて投与しないこと。また、空腹時の投与は避けることが望ましい。
- 通常、成人には、1回1錠、1日4回経口投与する。投与間隔は4時間以上空けること。
抜歯後の疼痛
- 通常、成人には、1回2錠を経口投与する。
なお、追加投与する場合には、投与間隔を4時間以上空け、1回2錠、1日8錠を超えて投与しないこと。また、空腹時の投与は避けることが望ましい。
- 通常、成人には、1回2錠を経口投与する。
- 禁忌
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【警告】
- 本剤により重篤な肝障害が発現するおそれがあることに注意し、アセトアミノフェンの1日総量が1500mg(本剤4錠)を超す高用量で長期投与する場合には、定期的に肝機能等を確認するなど、慎重に投与すること。〔「重要な基本的注意」の項参照〕
- 本剤とトラマドール又はアセトアミノフェンを含む他の薬剤(一般用医薬品を含む)との併用により、過量投与に至るおそれがあることから、これらの薬剤との併用を避けること。〔「過量投与」の項参照〕
【禁忌】次の患者には投与しないこと
- 12歳未満の小児〔「小児等への投与」の項参照〕
- アルコール、睡眠剤、鎮痛剤、オピオイド鎮痛剤又は向精神薬による急性中毒患者〔中枢神経抑制及び呼吸抑制を悪化させるおそれがある。〕
- モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩)を投与中の患者、又は投与中止後14日以内の患者〔「相互作用」の項参照〕
- ナルメフェン塩酸塩を投与中の患者又は投与中止後1週間以内の患者(「相互作用」の項参照)
- 治療により十分な管理がされていないてんかん患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 消化性潰瘍のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 重篤な血液の異常のある患者〔重篤な転帰をとるおそれがある。〕
- 重篤な肝障害のある患者〔重篤な転帰をとるおそれがある(「過量投与」の項参照)。〕
- 重篤な腎障害のある患者〔重篤な転帰をとるおそれがある。〕
- 重篤な心機能不全のある患者〔循環系のバランスが損なわれ、心不全が増悪するおそれがある。〕
- アスピリン喘息(非ステロイド製剤による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者〔アスピリン喘息の発症にプロスタグランジン合成阻害作用が関与していると考えられる。〕
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 副作用
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- (頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー
- ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喘鳴、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 痙攣
- 痙攣があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 意識消失
- 意識消失があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 依存性
- 長期使用時に、耐性、精神的依存及び身体的依存が生じることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。本剤の中止又は減量時において、激越、不安、神経過敏、不眠症、運動過多、振戦、胃腸症状、パニック発作、幻覚、錯感覚、耳鳴等の退薬症候が生じることがあるので、適切な処置を行うこと。また、薬物乱用又は薬物依存傾向のある患者では、厳重な医師の管理下に、短期間に限って投与すること。
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 間質性肺炎
- 間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 間質性腎炎、急性腎障害
- 間質性腎炎、急性腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 喘息発作の誘発
- 喘息発作を誘発することがある。
- 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
- 劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 顆粒球減少症
- 顆粒球減少症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 呼吸抑制
- 呼吸抑制があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。〔「過量投与」の項参照〕
- 注意
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慎重投与
次の患者には慎重に投与すること
- オピオイド鎮痛剤を投与中の患者〔痙攣閾値の低下や呼吸抑制の増強を来すおそれがある(「相互作用」の項参照)。〕
- てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者、あるいは痙攣発作の危険因子(頭部外傷、代謝異常、アルコール又は薬物の離脱症状、中枢性感染症等)を有する患者〔痙攣発作を誘発することがあるので、本剤投与中は観察を十分に行うこと。〕
- 呼吸抑制状態にある患者〔呼吸抑制を増強するおそれがある。〕
- 脳に器質的障害のある患者〔呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を来すおそれがある。〕
- 薬物の乱用又は薬物依存傾向のある患者〔依存性を生じやすい。〕
- オピオイド鎮痛剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- ショック状態にある患者〔循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。〕
- 肝障害又は腎障害、あるいはそれらの既往歴のある患者〔肝機能又は腎機能が悪化するおそれがある。また、高い血中濃度が持続し、作用及び副作用が増強するおそれがある(「過量投与」の項参照)。〕
- 消化性潰瘍の既往歴のある患者〔消化性潰瘍の再発を促進するおそれがある。〕
- 血液の異常又はその既往歴のある患者〔血液障害を起こすおそれがある。〕
- 出血傾向のある患者〔血小板機能異常が起こることがある。〕
- 心機能異常のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- 気管支喘息のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕
- アルコール多量常飲者〔肝障害があらわれやすくなる(「相互作用」の項参照)。〕
- 絶食・低栄養状態・摂食障害等によるグルタチオン欠乏、脱水症状のある患者〔肝障害があらわれやすくなる。〕
- 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
重要な基本的注意
- 本剤は、1錠中にトラマドール塩酸塩(37.5mg)及びアセトアミノフェン(325mg)を含む配合剤であり、トラマドールとアセトアミノフェン双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。
- 連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。〔「重大な副作用」の項参照〕
- 悪心、嘔吐、便秘等の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、悪心・嘔吐に対する対策として制吐剤の併用を、便秘に対する対策として緩下剤の併用を考慮するなど、適切な処置を行うこと。
- 眠気、めまい、意識消失が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。なお、意識消失により自動車事故に至った例も報告されている。
- 感染症を不顕性化するおそれがあるので、観察を十分に行うこと。
- 重篤な肝障害が発現するおそれがあるので注意すること。アセトアミノフェンの1日総量が1500mg(本剤4錠)を超す高用量で長期投与する場合には定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。高用量でなくとも長期投与する場合にあっては定期的に肝機能検査を行うことが望ましい。また、高用量で投与する場合などは特に患者の状態を十分に観察するとともに、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な措置を講じること。
- 鎮痛剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意すること。
- 重篤な呼吸抑制のリスクが増加するおそれがあるので、18歳未満の肥満、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は重篤な肺疾患を有する患者には投与しないこと。
適用上の注意
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
- 小児の手の届かない所に保管するよう指導すること。
用法用量に関連する使用上の注意
- 投与の継続
- 慢性疼痛患者において、本剤投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。
- 投与の中止
- 慢性疼痛患者において、本剤の投与を必要としなくなった場合は、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
効能効果に関連する使用上の注意
- 慢性疼痛患者においては、その原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
高齢者への投与
- 一般的に高齢者では生理機能が低下していることが多く、代謝・排泄が遅延し副作用があらわれやすいので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。トラマドールは胎盤関門を通過し、新生児に痙攣発作、身体的依存及び退薬症候、並びに胎児死亡及び死産が報告されている。また、動物実験で、トラマドールは器官形成、骨化及び出生児の生存に影響を及ぼすことが報告されている。〕
- 妊娠後期の婦人へのアセトアミノフェンの投与により胎児に動脈管収縮を起こすことがある。
- アセトアミノフェンは妊娠後期のラットで胎児に軽度の動脈管収縮を起こすことが報告されている。
- 授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止すること。〔トラマドールは、乳汁中へ移行することが報告されている。〕
小児等への投与
- 12歳未満の小児には投与しないこと。〔海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。〕
- 12歳以上の小児における安全性は確立していない。
薬物動態
- 生物学的同等性試験
- トアラセット配合錠「EE」と標準製剤(錠剤)を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(トラマドール塩酸塩として37.5mg及びアセトアミノフェンとして325mg)健康成人男性に絶食下単回経口投与して血漿中のトラマドール及びアセトアミノフェン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
- 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
- トラマドール
判定パラメータ 参考パラメータ AUC0-48hr(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) トアラセット配合錠「EE」 997.2±370.9 160.6±35.4 1.1±0.4 6.0±1.1 標準製剤(錠剤) 1008.3±376.7 165.7±51.9 1.1±0.6 6.0±1.2 (Mean±S.D.,n=24) - 1錠投与時の平均血漿中薬物濃度推移
- アセトアミノフェン
判定パラメータ 参考パラメータ AUC0-36hr(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) T1/2(hr) トアラセット配合錠「EE」 17220±5158 4815±1407 1.0±0.6 3.9±1.6 標準製剤(錠剤) 17270±4837 4826±1571 1.0±0.8 4.2±1.9 (Mean±S.D.,n=53) - 1錠投与時の平均血漿中薬物濃度推移
- トアラセット配合錠「EE」と標準製剤(錠剤)を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(トラマドール塩酸塩として37.5mg及びアセトアミノフェンとして325mg)健康成人男性に絶食下単回経口投与して血漿中のトラマドール及びアセトアミノフェン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。