製品名 エフィエント錠2.5mg
エフィエント錠3.75mg
エフィエント錠5mg
エフィエント錠20mg
エフィエントOD錠20mg

一般名
Prasugrel Hydrochloride
薬効分類
凝固・抗血栓薬
 >抗血小板薬(チエノピリジン系薬)
価格
2.5mg1錠:196.5円/錠
3.75mg1錠:276.1円/錠
5mg1錠:352.4円/錠
20mg1錠:1128.8円/錠


製薬会社
効能・効果
用法・容量

効能・効果

  • 経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される下記の虚血性心疾患

    • 急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)
    • 安定狭心症、陳旧性心筋梗塞

用法・用量

  • 通常、成人には、投与開始日にプラスグレルとして20mgを1日1回経口投与し、その後、維持用量として1日1回3.75mgを経口投与する。
禁忌
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 出血している患者(血友病、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。]
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
副作用
出血
頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)、消化管出血、心嚢内出血等の出血(1.2%)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明注)
TTP(初期症状:倦怠感、食欲不振、紫斑等の出血症状、意識障害等の精神・神経症状、血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、発熱、腎機能障害等)が認められた場合には、直ちに投与を中止し、血液検査(網赤血球、破砕赤血球の同定を含む)を実施し、必要に応じ血漿交換等の適切な処置を行うこと。
過敏症(頻度不明注)
血管浮腫を含む過敏症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注)海外において認められている副作用のため頻度不明。
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明注)
TTP(初期症状:倦怠感、食欲不振、紫斑等の出血症状、意識障害等の精神・神経症状、血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、発熱、腎機能障害等)が認められた場合には、直ちに投与を中止し、血液検査(網赤血球、破砕赤血球の同定を含む)を実施し、必要に応じ血漿交換等の適切な処置を行うこと。
過敏症(頻度不明注)
血管浮腫を含む過敏症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注)海外において認められている副作用のため頻度不明。
他の抗血小板剤で以下の重大な副作用が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
無顆粒球症、再生不良性貧血を含む汎血球減少症
注意

次の患者には慎重に投与すること

出血傾向及びその素因のある患者(頭蓋内出血の既往のある患者)[出血を生じるおそれがある。]
高度の肝機能障害のある患者[凝固因子の産生が低下していることがあるので、出血の危険性が増大するおそれがある。]
高度の腎機能障害のある患者[出血の危険性が増大するおそれがある。]
高血圧が持続している患者(「重要な基本的注意」の項参照)
高齢者[出血の危険性が増大するおそれがある(「高齢者への投与」の項参照)。]
低体重の患者[出血の危険性が増大するおそれがある。なお、体重50kg以下の患者では、年齢、腎機能等の他の出血リスク因子及び血栓性イベントの発現リスクを評価した上で、必要に応じて維持用量1日1回2.5mgへの減量も考慮すること(「臨床成績」の項参照)。]
脳梗塞又は一過性脳虚血発作(TIA)の既往歴のある患者[海外臨床試験で、初回負荷用量60mg、維持用量10mg/日投与でアスピリンと併用した場合に、出血の危険性が増大したとの報告がある。]
注)本剤の承認用量は初回負荷用量20mg、維持用量3.75mg/日である。
他のチエノピリジン系薬剤(クロピドグレル等)に対し過敏症の既往歴のある患者[本剤投与後に血管浮腫を含む過敏症の発現が報告されている。]
初回負荷投与及びアスピリンとの併用によって出血のリスクが高まる可能性があることを十分考慮すること。
冠動脈造影前に初回負荷投与を行う場合は、本剤の血小板凝集抑制作用による出血のリスクが高まるので、穿刺部位等からの出血に十分注意すること。[非ST上昇心筋梗塞患者を対象とした海外臨床試験(ACCOAST試験)において、初回負荷用量60mgをPCI施行時に単回投与した場合に比較し、冠動脈造影前(平均約4時間前)に30mg及びPCI施行時に30mgと分割投与した場合に、さらなる有効性は認められずPCI施行に関連した重大な出血リスクが増大したとの報告がある。]
注)本剤の承認用量は初回負荷用量20mg、維持用量3.75mg/日である。
本剤による血小板凝集抑制が問題となるような手術の場合には、14日以上前に投与を中止することが望ましい(「臨床成績」の項参照)。なお、十分な休薬期間を設けることができない場合は重大な出血のリスクが高まることが報告されているので十分に観察すること。また、投与中止期間中の血栓症や塞栓症のリスクの高い症例では、適切な発症抑制策を講じること。手術後に本剤の再投与が必要な場合には、手術部位の止血を確認してから再開すること。
高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、本剤投与中は十分な血圧コントロールを行うこと。
経口抗凝固剤、アスピリン及び本剤を併用する場合には、出血のリスクが高まる可能性があるので十分注意すること。
出血を起こす危険性が高いと考えられる場合には、中止等を考慮すること。また、出血を示唆する臨床症状が疑われた場合には、直ちに血球算定等の適切な検査を実施すること(「副作用」の項参照)。
患者には通常よりも出血しやすくなることを説明し、異常な出血が認められた場合には医師に連絡するよう指導すること。また、他院(他科)を受診する際には、本剤を服用している旨を医師に必ず伝えるよう患者に指導すること。
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)等の重大な副作用が発現することがあるので、投与開始後2ヵ月間は、2週間に1回程度の血液検査等の実施を考慮すること(「副作用」の項参照)。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
服用時
OD錠は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である。また、水で服用することもできる。
OD錠は寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。
エフィエント錠2.5mg
アスピリン(81~100mg/日、なお初回負荷投与では324mgまで)と併用すること。
ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照すること。
PCI施行前に本剤3.75mgを5日間程度投与されている場合、初回負荷投与(投与開始日に20mgを投与すること)は必須ではない。(本剤による血小板凝集抑制作用は5日間で定常状態に達することが想定される。)
空腹時の投与は避けることが望ましい(初回負荷投与を除く)。(「薬物動態」、「臨床成績」の項参照)
エフィエント錠3.75mg
アスピリン(81~100mg/日、なお初回負荷投与では324mgまで)と併用すること。
ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照すること。
PCI施行前に本剤3.75mgを5日間程度投与されている場合、初回負荷投与(投与開始日に20mgを投与すること)は必須ではない。(本剤による血小板凝集抑制作用は5日間で定常状態に達することが想定される。)
空腹時の投与は避けることが望ましい(初回負荷投与を除く)。(「薬物動態」、「臨床成績」の項参照)
エフィエント錠5mg
アスピリン(81~100mg/日、なお初回負荷投与では324mgまで)と併用すること。
ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照すること。
PCI施行前に本剤3.75mgを5日間程度投与されている場合、初回負荷投与(投与開始日に20mgを投与すること)は必須ではない。(本剤による血小板凝集抑制作用は5日間で定常状態に達することが想定される。)
空腹時の投与は避けることが望ましい(初回負荷投与を除く)。(「薬物動態」、「臨床成績」の項参照)
エフィエント錠20mg
アスピリン(81~100mg/日、なお初回負荷投与では324mgまで)と併用すること。
ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照すること。
PCI施行前に本剤3.75mgを5日間程度投与されている場合、初回負荷投与(投与開始日に20mgを投与すること)は必須ではない。(本剤による血小板凝集抑制作用は5日間で定常状態に達することが想定される。)
空腹時の投与は避けることが望ましい(初回負荷投与を除く)。(「薬物動態」、「臨床成績」の項参照)
エフィエントOD錠20mg
アスピリン(81~100mg/日、なお初回負荷投与では324mgまで)と併用すること。
ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照すること。
PCI施行前に本剤3.75mgを5日間程度投与されている場合、初回負荷投与(投与開始日に20mgを投与すること)は必須ではない。(本剤による血小板凝集抑制作用は5日間で定常状態に達することが想定される。)
空腹時の投与は避けることが望ましい(初回負荷投与を除く)。(「薬物動態」、「臨床成績」の項参照)
OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。
PCIが適用予定の虚血性心疾患患者への投与は可能である。冠動脈造影により、保存的治療あるいは冠動脈バイパス術が選択され、PCIを適用しない場合には、以後の投与を控えること。
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で胎児への移行が認められている。]
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが認められている。]
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
血漿中濃度
プラスグレルは経口投与後に速やかに代謝されるため、血漿中に本剤の未変化体は検出されず、活性代謝物R-138727の血漿中濃度を測定した。
健康成人
プラスグレル錠
健康成人に、投与1日目にプラスグレル20mg及び投与2~7日目にプラスグレル3.75mgを1日1回経口投与したときの活性代謝物R-138727の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
20mg投与時(投与1日目)の活性代謝物R-138727の血漿中濃度推移
3.75mg投与時(投与7日目)の活性代謝物R-138727の血漿中濃度推移
活性代謝物R-138727の薬物動態パラメータ
投与量nCmax(ng/mL)Tmax(hr)AUClast(ng・hr/mL)t1/2(hr)
20mg(投与1日目)23177.1±96.30.6±0.2185.1±66.54.9±5.8
3.75mg(投与7日目)2329.2±15.50.6±0.426.3±9.20.9±0.4
mean±SD
プラスグレルOD錠
健康成人男性にプラスグレルOD錠20mg1錠(水なし又は水で服用)又はプラスグレル錠20mg1錠(水で服用)を、クロスオーバー法で空腹時単回経口投与して活性代謝物R-138727の薬物動態パラメータを比較した。水なしで服用したとき、Cmax及びAUC0-12hの幾何最小二乗平均値の比の両側90%信頼区間は0.80~1.25の範囲内であった。水で服用したとき、Cmax及びAUC0-12hの幾何最小二乗平均値の比は0.90~1.11の範囲内で、かつ溶出試験で両製剤の溶出挙動は類似していた。したがって、プラスグレル錠20mgとプラスグレルOD錠20mgは生物学的に同等であることが確認された。
プラスグレルOD錠20mg(水なしで服用)又はプラスグレル錠20mg(水で服用)単回経口投与時の活性代謝物R-138727の薬物動態パラメータ(空腹時)
投与量nCmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0-12h(ng・hr/mL)t1/2(hr)
OD錠20mg(水なしで服用)24244±84.80.733±0.354275±50.34.11±0.830
錠20mg(水で服用)24258±1130.729±0.194280±63.74.02±1.09
mean±SD
プラスグレルOD錠20mg(水で服用)又はプラスグレル錠20mg(水で服用)単回経口投与時の活性代謝物R-138727の薬物動態パラメータ(空腹時)
投与量nCmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0-12h(ng・hr/mL)t1/2(hr)
OD錠20mg(水で服用)24218±91.20.583±0.374230±57.73.95±1.13
錠20mg(水で服用)24223±82.00.816±0.309234±46.43.96±0.921
mean±SD
腎機能障害患者
中等度腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス30~50mL/min)にプラスグレル60mgを単回経口投与したときの活性代謝物R-138727の薬物動態は、健康成人と比較して差は認められなかった。透析を必要とする末期腎機能障害患者では、健康成人と比較して活性代謝物R-138727のAUCが約31~47%及びCmaxが約20~52%低下した。(外国人データ)
肝機能障害患者
中等度肝機能障害患者(Child-Pugh分類B)に、投与1日目にプラスグレル60mg及び投与2~6日目にプラスグレル10mgを1日1回経口投与したときの活性代謝物R-138727の薬物動態は、健康成人と比較して差は認められなかった。(外国人データ)
高齢者
高齢者(75歳以上)に、投与1日目にプラスグレル20mg及び投与2~7日目にプラスグレル3.75mgを1日1回経口投与したときの活性代謝物R-138727の薬物動態は、非高齢者と比較して差は認められなかった。
分布
参考(動物実験)
ラットに14C-プラスグレルを単回経口投与した場合、組織中放射能濃度は多くの組織で投与1時間後に最高値を示し、胃、小腸、肝臓、腎臓及び膀胱では血液中よりも高い放射能濃度を認めた。これらに加え、投与72時間後では甲状腺及び大動脈でも血液中よりも高い放射能濃度を認めた。その他の組織では、血液中と同程度かそれ以下であった。また、反復投与した場合、投与14日目には組織への分布がほぼ定常状態に達した。
代謝
経口投与されたプラスグレル塩酸塩は、小腸細胞でヒトカルボキシルエステラーゼにより速やかにR-95913に代謝され、さらに小腸及び肝臓の薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)により代謝され、活性代謝物であるR-138727が生成する。in vitro試験からR-138727への代謝には、CYP3A及びCYP2B6が主たる酵素として関与することが示唆されている。
排泄
健康成人男性に14C-プラスグレル15mgを単回経口投与した場合、投与240時間以内に放射能の累積排泄率は95%以上に達し、放射能の約68%が尿中から、約27%が糞中から排泄された。(外国人データ)
食事の影響
健康成人男性にプラスグレル20mgを単回経口投与したときの活性代謝物R-138727の薬物動態は、空腹時では食後投与と比較してCmaxが約3.3倍に増加したが、AUCに顕著な差は認められなかった。
薬物相互作用
プラスグレル塩酸塩とCYP3A4阻害剤であるケトコナゾールを併用投与した場合の活性代謝物R-138727の薬物動態は、プラスグレル塩酸塩単独投与と比較してCmaxが初回負荷用量(60mg)投与時で約46%及び維持用量(15mg)投与時で約34%低下したが、AUC0-24hへの影響は認められなかった。また、血小板凝集抑制率(20μM ADP惹起)は初回負荷用量及び維持用量投与時のいずれもケトコナゾールの併用による影響を受けなかった。CYP3A4の誘導剤であるリファンピシンの前投与は、R-138727の曝露に影響を及ぼさなかった。
プロトンポンプ阻害剤であるランソプラゾールと併用した場合及びH2受容体拮抗剤であるラニチジンと併用した場合、プラスグレル塩酸塩単独投与と比較してR-138727のCmaxがプラスグレル60mg投与時で約14~29%低下したが、AUCへの影響は認められなかった。また、血小板凝集抑制作用(血小板活性化の抑制)は併用による影響を受けなかった。(外国人データ)
注)本剤の承認用量は初回負荷用量20mg、維持用量3.75mg/日である。