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レルミナ錠40mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○子宮筋腫に基づく下記諸症状の改善

    • 過多月経、下腹痛、腰痛、貧血
  • ○子宮内膜症に基づく疼痛の改善

用法・用量

  • 通常、成人にはレルゴリクスとして40mgを1日1回食前に経口投与する。なお、初回投与は月経周期1~5日目に行う。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者[7.1、9.5、9.6参照]
  • 2.2 診断のつかない異常性器出血の患者[悪性疾患の可能性がある。][8.1参照]
  • 2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 粘膜下筋腫のある患者
観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。また、一度に大量の出血が認められた場合には、速やかに医療機関に連絡するよう患者に対し注意を与えること。筋腫分娩、重度の不正出血があらわれることがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある患者には投与しないこと。動物試験(ウサギ)におけるレルゴリクス8mg/kg/日以上の投与で、着床後胚死亡率の増加及び生存胎児数の減少がみられている。また、動物試験(ラット)において、胎盤通過性がみられている。[2.1、7.1参照]
9.6 授乳婦
投与しないこと。動物試験(ラット)で乳汁への移行がみられている。[2.1参照]

8.重要な基本的注意

8.1 投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること。[2.2参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 治療に際しては妊娠していないことを確認し、必ず月経周期1~5日目より投与を開始すること。また、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせること。[2.1、9.5参照]
7.2 エストロゲン低下作用に基づく骨塩量の低下がみられることがあるので、6ヵ月を超える投与は原則として行わないこと。6ヵ月を超える投与の安全性は確立していない。なお、やむを得ず長期にわたる投与や再投与が必要な場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与すること。

5.効能又は効果に関連する注意

<子宮筋腫>
本剤による治療は根治療法ではないことに留意し、手術が適応となる患者の手術までの保存療法並びに閉経前の保存療法としての適用を原則とすること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
閉経前健康成人女性(12例)に本剤40mgを朝食前に単回経口投与した時のレルゴリクスの血漿中濃度、薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。
Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC120(ng・h/mL)AUC(ng・h/mL)T1/2(h)
29.05
(22.868)
1.500
(0.500-2.02)
130.2
(61.549)
139.1
(65.653)
45.42
(9.4669)
平均値(標準偏差)、Tmaxは中央値(最小値-最大値)
また、閉経前健康成人女性(10例)にレルゴリクス1、5、10、20、40又は80mgを朝食絶食下で単回経口投与した時のレルゴリクスのCmax及びAUCはわずかに用量比を超えて上昇した。
16.1.2 反復投与
閉経前健康成人女性(8例)に本剤40mgを1日1回14日間朝食前に反復経口投与した時の投与1及び14日目におけるレルゴリクスの薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。レルゴリクスの血漿中濃度は7日以内に定常状態に達し、最終投与時のCmax及びAUCはいずれも初回投与時の約2倍であった。
Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUCτ(ng・h/mL)T1/2(h)
投与1日目13.90
(10.564)
0.50
(0.5-1.5)
52.18
(41.773)
16.01
(5.1135)
投与14日目20.95
(15.447)
1.00
(0.5-2.0)
100.5
(44.178)
24.60
(7.4014)
平均値(標準偏差)、Tmaxは中央値(最小値-最大値)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
閉経前健康成人女性(12例)に朝食絶食下、朝食前又は朝食後に本剤40mgを単回経口投与した時注)、朝食後投与では朝食絶食下投与と比較して、Cmax及びAUC120の幾何平均値の比はそれぞれ45.43%及び52.56%であり、顕著に低かった。一方、朝食前投与では朝食絶食下投与と比較して、Cmax及びAUC120の幾何平均値の比はそれぞれ113.06%及び84.68%であり、大きな違いはみられなかった。
16.2.2 バイオアベイラビリティ
健康成人男性(6例)に朝食絶食下でレルゴリクス80mgを単回経口投与した時注)の絶対的バイオアベイラビリティは11.6%であった。(外国人データ)
16.2.3 P-gp
レルゴリクスはP-gpの基質であった(in vitro)。[10.参照]
16.3 分布
ヒト血漿中における[14C]レルゴリクスの血漿蛋白結合率は、0.05~5μg/mLの濃度範囲において68.2~70.8%であり、レルゴリクスの濃度に依存しなかった(in vitro)。
16.4 代謝
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験において、レルゴリクスは主にCYP3A4及びCYP2C8により代謝された。
16.5 排泄
健康成人男性(6例)に[14C]レルゴリクス80mgの液剤を単回経口投与した時注)、放射能の平均累積回収率は87.1%であった。放射能は主に糞中へ排泄され(82.7%)、尿中に排泄された放射能は4.4%であった。レルゴリクスの糞中及び尿中への排泄率は投与量の4.2%及び2.2%であった。(外国人データ)
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害時の動態
重度腎機能障害患者(eGFR<30mL/min/1.73m2)(8例)に本剤40mgを単回経口投与した時、腎機能正常者と比較して、AUClastの幾何平均値の比は199%であったが、Cmaxは同程度であった。(外国人データ)
16.6.2 肝機能障害時の動態
軽度肝機能障害患者(Child-Pughスコア:5~6)(8例)及び中等度肝機能障害患者(Child-Pughスコア:7~9)(8例)に本剤40mgを単回経口投与した時、肝機能正常者と比較して、AUC及びCmaxは同程度であった。(外国人データ)
16.7 薬物相互作用
16.7.1 リファンピシン
健康成人男女(16例)に、リファンピシン(CYP3A4誘導剤及びP-gp誘導剤)600mgを1日1回反復投与時にレルゴリクス40mgを併用投与した時、レルゴリクス単独投与時と比較して、レルゴリクスのCmax及びAUCの幾何平均値の比は、それぞれ77.2%及び45.4%であった。消失半減期に影響はなかった。(外国人データ)[10.2参照]
16.7.2 エリスロマイシン、フルコナゾール、アトルバスタチン
健康成人男女(20例)に、エリスロマイシン(CYP3A4の中程度の阻害剤でありP-gp阻害剤)300mgを1日4回反復投与時にレルゴリクス20mgを併用投与した時注)、レルゴリクス単独投与時と比較して、レルゴリクスのCmax及びAUCの幾何平均値の比は、それぞれ617.95%及び624.66%であった。消失半減期に影響はなかった。
一方、健康成人男女(40例)に、フルコナゾール(CYP3A4の中程度の阻害剤)200mg又はアトルバスタチン(CYP3A4の弱い阻害剤)80mgを1日1回反復投与時にレルゴリクス40mgを併用投与した時、レルゴリクスの薬物動態に臨床的に問題となる影響はなかった。(外国人データ)[10.2参照]
16.7.3 DDI Cocktail試験
健康成人男女(16例)に、レルゴリクス20mgを1日1回反復投与時注)にCYP指標薬であるカフェイン(CYP1A2基質)、トルブタミド(CYP2C9基質)、デキストロメトルファン(CYP2D6基質)、ミダゾラム(CYP3A4基質)を併用投与した時、各CYP指標薬及びその代謝物の薬物動態に臨床的に問題となる影響はなかった。(外国人データ)
注)本剤の承認された用法及び用量は、「レルゴリクスとして40mgを1日1回食前に経口投与する。」である。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
エリスロマイシン
[16.7.2参照]
本剤の血中濃度が上昇することがある。P-gpが阻害されることによると考えられる。
リファンピシン
[16.7.1参照]
本剤の血中濃度が低下し、効果が減弱することがある。P-gpが誘導されることによると考えられる。
性ホルモン剤
エストラジオール誘導体
エストリオール誘導体
結合型エストロゲン製剤
卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤
両性混合ホルモン剤
本剤の効果が減弱することがある。本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す。したがって、性ホルモン剤の投与は本剤の治療効果を減弱させる可能性がある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 うつ状態(1%未満)
エストロゲン低下作用に基づく更年期障害様のうつ状態があらわれることがある。
11.1.2 肝機能障害(頻度不明)
AST、ALTの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.3 狭心症(1%未満)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1~5%未満1%未満頻度不明
低エストロゲン症状ほてり(43.0%)、頭痛、多汗めまい、不眠、閉経期症状
女性生殖器不正出血(46.8%)、月経異常(15.5%)外陰腟炎
筋・骨格系骨吸収試験異常関節痛、手指等のこわばり、骨塩量の低下血清リン上昇
皮膚脱毛発疹、ざ瘡、蕁麻疹
精神神経系眠気、しびれ抑うつ気分
肝臓AST、ALT、AL-P、γ-GTPの上昇、肝機能異常血中ビリルビン上昇
消化器悪心、下腹部痛下痢、嘔吐
その他倦怠感、総コレステロール上昇、浮腫動悸、LDLコレステロール上昇、高脂血症、疲労高血圧
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