製品名 ミネブロ錠1.25mg
ミネブロ錠2.5mg
ミネブロ錠5mg
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- 一般名
- Esaxerenone
- 薬効分類
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降圧薬>MR拮抗薬
- 価格
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1.25mg1錠:47.8円/錠
2.5mg1錠:91.6円/錠
5mg1錠:137.4円/錠
- 製薬会社
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- 製造販売元:第一三共株式会社
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効能・効果
用法・容量 -
効能・効果
- 高血圧症
用法・用量
- 通常、成人にはエサキセレノンとして2.5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合は、5mgまで増量することができる。
- 禁忌
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【禁忌】
次の患者には投与しないこと
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 高カリウム血症の患者もしくは本剤投与開始時に血清カリウム値が5.0mEq/Lを超えている患者[高カリウム血症を増悪させるおそれがある。]
- 重度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)のある患者[高カリウム血症を誘発させるおそれがある。臨床試験における投与経験はない。]
- カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレン、カンレノ酸カリウム)、アルドステロン拮抗剤(エプレレノン)又はカリウム製剤(塩化カリウム、グルコン酸カリウム、アスパラギン酸カリウム、ヨウ化カリウム、酢酸カリウム)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 副作用
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- 高カリウム血症(1.7%)
- 高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
- 注意
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次の患者には慎重に投与すること
- 中等度の腎機能障害のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
- アルブミン尿又は蛋白尿を伴う糖尿病患者(「重要な基本的注意」の項参照)
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 重度の肝機能障害のある患者[血中濃度が上昇するおそれがある。臨床試験における投与経験はない。]
- 高カリウム血症があらわれることがあるので、血清カリウム値を原則として投与開始前、投与開始後(又は用量調節後)2週以内及び約1ヵ月時点に測定し、その後も定期的に測定すること。特に、中等度の腎機能障害のある患者、アルブミン尿又は蛋白尿を伴う糖尿病患者、高齢者、高カリウム血症を誘発しやすい薬剤を併用している患者では、高カリウム血症の発現リスクが高まるおそれがあるため、より頻回に測定すること(「相互作用」の項参照)。
- 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 薬剤交付時
- PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
- 本剤の投与中に血清カリウム値が5.0mEq/Lを超えた場合には減量を考慮し、5.5mEq/L以上の場合は減量ないし中止し、6.0mEq/L以上の場合には直ちに中止すること。
- 中等度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)のある患者及びアルブミン尿又は蛋白尿を伴う糖尿病患者では、1.25mgを1日1回投与から開始し、血清カリウム値など患者の状態に応じて、投与開始から4週間以降を目安に2.5mgを1日1回投与へ増量する。効果不十分な場合は、5mgまで増量することができる(臨床試験で実施された血清カリウム値及びeGFRに基づく調節については「臨床成績」の項参照)。
- 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされているので、患者の状態を観察しながら投与すること。[脳梗塞等が起こるおそれがある。]
- 高齢者では一般的に腎機能が低下していることが多く、高カリウム血症の発現リスクが高まるおそれがある。
- 妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠ラットで14C-エサキセレノン単回経口投与後の放射能の胎児への移行が認められている。また、ラット及びウサギで催奇形性はみられなかったが、ラットで黄体数、着床数、生存胚数及び出生児体重の低値が認められた。]
- 授乳中の婦人への投与を避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[ヒトにおける本剤の乳汁中移行性については不明である。授乳期ラットで14C-エサキセレノン単回経口投与後の放射能の乳汁中への移行が認められている。]
- 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
- 血中濃度
- 健康成人男性23例に、エサキセレノン5mgを空腹時単回投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
- エサキセレノン血漿中濃度推移
- エサキセレノン薬物動態パラメータ
投与量 n Cmax(ng/mL) Tmax(hr)a) AUClast(ng・hr/mL) t1/2(hr) 5mg 23 64.9±12.1 3.00(1.50,4.00) 1,200±174 18.6±2.38 mean±SD、a)中央値(最小値、最大値)
- 健康成人男性7例にエサキセレノン10mg注)を1日1回10日間空腹時反復経口投与したとき、AUCの累積係数は1.364であった。
- 健康成人男性23例にエサキセレノン5mgを静脈内注)に単回投与したときの全身クリアランスは3.7L/h、分布容積は80Lであった。
- 本態性高血圧症患者にエサキセレノン1.25mgから10mg注)(各12又は13例)を反復経口投与したとき、初日のAUC及びCmaxは、投与量に比例して増加した。トラフ濃度は、投与開始後1週目で概ね定常状態に到達した。
- 注)本剤の承認用量は2.5mg及び5mg経口投与である。
- 健康成人男性23例に、エサキセレノン5mgを空腹時単回投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
- 吸収
- 健康成人男性23例にエサキセレノン5mgを空腹時あるいは食後に単回経口投与したとき、Cmax及びAUCに食事の影響は認められなかった。空腹時単回経口投与時の生物学的利用率は89%であった。
- 分布
- エサキセレノンのヒト血漿蛋白結合率はin vitroで98%以上と高く、濃度依存性は認められなかった。
- 代謝
- エサキセレノンの主要な消失経路は代謝である。血漿中の主成分はエサキセレノンであり、総放射能に対するAUCの比は40.8%であった。他にO-グルクロナイド(M4)及びアミド結合加水分解物のアシルグルクロナイド(M11)が認められた。エサキセレノンの代謝には酸化、グルクロン酸抱合及び加水分解が関与すると推定された。(外国人データ)
In vitro代謝試験から、エサキセレノンはCYP3A4/5及び複数のUGT分子種により代謝されることが示された。
- 排泄
- 健康成人男性6例に14C-エサキセレノン20mg注)を単回経口投与したマスバランス試験では、投与後288時間までに、投与された放射能のそれぞれ54.0%及び38.5%が糞中及び尿中に排泄され、総排泄率は92.5%であった。投与されたエサキセレノンの大部分が尿糞中に代謝物として排泄され、未変化体の糞中及び尿中排泄率はそれぞれ18.7%及び1.6%であった。尿糞中には代謝物として酸化体、M4及びM11などが認められた。(外国人データ)
- 特定の背景を有する患者
- 腎機能障害患者
- 中等度腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)のある高血圧症患者30例にエサキセレノン1.25mgを1日1回経口投与したときのエサキセレノンの初日の薬物動態パラメータ及び2週目以降のトラフ値は、本態性高血圧症患者を対象とした試験と比較して、顕著な差は認められなかった。
- 肝機能障害患者
- 軽度あるいは中等度肝機能障害患者(それぞれChild-Pugh分類A及びB)各6例にエサキセレノン2.5mgを単回経口投与したとき、正常肝機能被験者と比較して軽度肝機能障害患者ではAUCは18%低下し、Cmaxは同程度であった。中等度肝機能障害患者ではAUCは10%増加し、Cmaxは20%低下した。
- 薬物相互作用
- イトラコナゾール(強いCYP3A阻害剤)
- 健康成人男性20例にエサキセレノン2.5mgをイトラコナゾール200mg(投与1日目は1日2回、以降1日1回)と併用投与したとき、血漿中エサキセレノンのAUC及びCmaxは単独投与と比較してそれぞれ1.5倍及び1.1倍に増加した。
- リファンピシン(強いCYP3A誘導剤)
- 健康成人男性11例にエサキセレノン5mgをリファンピシン600mg(1日1回)と併用投与したとき、血漿中エサキセレノンのAUC及びCmaxは単独投与と比較してそれぞれ0.31倍及び0.66倍に低下した。
- アムロジピン
- 健康成人男性22例にエサキセレノン2.5mgをアムロジピン10mg(1日1回)と併用投与したとき、血漿中エサキセレノンの薬物動態にアムロジピンによる影響は認められなかった。健康成人男性18例にアムロジピン2.5mgをエサキセレノン5mg(1日1回)と併用投与したとき、血漿中アムロジピンのAUCは単独投与と比較して1.2倍に増加したが、Cmaxの増加は認められなかった。
- ジゴキシン
- 健康成人男性19例にジゴキシン0.25mg(1日1回)をエサキセレノン5mg(1日1回)と併用投与したとき、定常状態の血漿中ジゴキシンのCmaxは単独投与と比較して13%増加したが、トラフ時血漿中濃度及びAUCの増加は認められなかった。
- 注)本剤の承認用法・用量は2.5mg及び5mg経口投与である。