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レパグリニド錠0.25mg「サワイ」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 2型糖尿病

用法・用量

  • 通常、成人にはレパグリニドとして1回0.25mgより開始し、1日3回毎食直前に経口投与する。維持用量は通常1回0.25~0.5mgで、必要に応じて適宜増減する。なお、1回量を1mgまで増量することができる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
  • 2.2 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
  • 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • 2.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 虚血性心疾患のある患者
外国において心筋梗塞を発症した症例が報告されている。[11.1.3、15.1参照]
9.1.2 低血糖を起こすおそれがある以下の患者又は状態
・脳下垂体機能不全又は副腎機能不全
・下痢、嘔吐等の胃腸障害
・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
・激しい筋肉運動
・過度のアルコール摂取者
[11.1.1参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害のある患者
血中濃度が上昇し低血糖を起こすおそれがある。なお、国内では透析を必要とする重度の腎機能障害のある患者は臨床試験では除外されている。[11.1.1、16.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇し低血糖を起こすおそれがある。なお、国内では肝機能障害のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[11.1.1、16.6.2参照]
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者[7.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。胎児の器官形成期に投与されたラット及びウサギでは胎児に致死作用及び骨格異常・骨格変異の発現頻度の増加がみられ、更に妊娠末期及び授乳期に投与されたラットでは出生児に四肢骨の異常が認められている。[2.3参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットで乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
血糖値に留意し、定期的に検査を行うなど経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。[11.1.1参照]
8.2 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。[11.1.1参照]
8.3 本剤は、他の速効型インスリン分泌促進剤に比べて作用持続時間が長いため、投与後数時間は低血糖を起こすことがある。また、他の速効型インスリン分泌促進剤に比べて低血糖の発現頻度が高かったので注意すること。[11.1.1参照]
8.4 本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、本剤を2~3ヵ月投与しても効果が不十分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。
8.5 本剤は速やかなインスリン分泌促進作用を有する。その作用点はスルホニルウレア剤と同じであり、スルホニルウレア剤との相加・相乗の臨床効果及び安全性が確立されていないので、スルホニルウレア剤と併用しないこと。
8.6 本剤とGLP-1受容体作動薬との併用における有効性及び安全性は検討されていない。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤は食後投与では速やかな吸収が得られず効果が減弱する。効果的に食後の血糖上昇を抑制するため、本剤の投与は毎食直前(10分以内)とすること。また、本剤は投与後速やかに薬効を発現するため、食事の30分以上前の投与では食事開始前に低血糖を誘発する可能性がある。
7.2 重度の肝機能障害のある患者には低用量(1回0.125mg)から投与を開始するなど、慎重に投与すること。[9.3.1参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤の適用においては、糖尿病治療の基本である食事療法・運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
5.2 本剤を投与する際は、空腹時血糖が126mg/dL以上、又は食後血糖1時間値又は2時間値が200mg/dL以上を示す場合に限る。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性にレパグリニド0.25、0.5又は1mgを食直前に単回経口投与したときの血漿中レパグリニドの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
投与量
(mg)
AUC
(ng・h/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(min)
t1/2
(min)
0.25(n=6)7.5±0.96.8±1.862.5±87.2(30)46.4±12.6
0.5(n=6)15.3±4.413.6±6.727.5±6.1(30)45.4±8.3
1(n=6)31.5±12.027.7±8.825.0±7.7(30)66.5±17.4
平均値±標準偏差(中央値)
16.1.2 反復投与
2型糖尿病患者にレパグリニド1mgを1日3回毎食直前(10分前)5日間経口投与したときの血漿中レパグリニドの薬物動態パラメータは健康成人とほぼ同様であり、反復投与による蓄積性はみられなかった。
投与日AUC0-5h
(ng・h/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(min)
t1/2
(min)
投与1日目(n=6)36.8±10.932.9±11.533.3±5.279.5±32.4
投与5日目(n=6)35.0±7.031.9±8.531.7±4.188.6±11.0
平均値±標準偏差
16.1.3 生物学的同等性試験
<レパグリニド錠0.5mg「サワイ」>
レパグリニド錠0.5mg「サワイ」とシュアポスト錠0.5mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(レパグリニドとして0.5mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中レパグリニド濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC0-6hr
(ng・hr/mL)
レパグリニド錠0.5mg「サワイ」9.83±3.480.7±0.31.1±0.212.89±4.31
シュアポスト錠0.5mg10.50±3.820.6±0.21.1±0.213.24±5.08
(Mean±S.D.,n=60)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
食後投与の場合、食直前投与と比べて血漿中レパグリニドのCmaxの低下及びTmaxの延長が認められた。
(健康成人男性12例、1mg単回投与)
投与時期AUC
(ng・h/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(min)
t1/2
(min)
食直前(n=12)26.7±8.725.7±7.833.8±18.248.2±6.9
食 後(n=12)24.8±5.311.4±2.7123.8±80.446.9±17.1
平均値±標準偏差
16.2.2 絶対的バイオアベイラビリティ
健康成人男性(外国人、12例)にレパグリニド2mgを経口又は静脈内投与したとき注)の絶対的バイオアベイラビリティは62.5%であった。
16.3 分布
16.3.1 タンパク結合率
98.3~98.6%(in vitro、ヒト血漿、0.01~100μg/mL、限外ろ過法)
16.3.2 分布容積
健康成人男性(外国人、12例)にレパグリニド2mgを静脈内投与したとき注)の分布容積は24.4Lであった。
16.4 代謝
レパグリニドの代謝には主として薬物代謝酵素CYP2C8が、また一部CYP3A4が関与していることがin vitro試験により確認されている。
健康成人男性(日本人及び外国人)に14C標識レパグリニド2mg溶液を単回経口投与したとき、投与後3時間では、血清中には未変化体(約35%)のほか、代謝物としてピペリジン環水酸化体のグルクロン酸抱合体(約20%)及びジカルボン酸体(CYP3A4及びCYP2C8によって生成、約8%)が認められた。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人男性(日本人及び外国人)に14C標識レパグリニド2mg溶液を単回経口投与したとき、投与した放射能の約9%は尿中に、約95%は糞中に排泄されたが、尿中及び糞中から未変化体はほとんど検出されなかった。糞中代謝物の組成はジカルボン酸体(63.4%)、ピペリジン環水酸化体(CYP2C8及びCYP3A4によって生成、14.4%)等であった。また、健康成人男性(外国人、12例)にレパグリニド2mgを静脈内投与したとき注)のクリアランスは32.6L/hであった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
2型糖尿病患者(外国人)にレパグリニド2mgを1日3回毎食前5日間経口投与したとき注)、軽~中等度腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス40~80mL/min、12例)では、腎機能正常患者(12例)と比較して血清中レパグリニドのCmaxの上昇及びAUC0-∞の増加は認められなかったが、重度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス20~39mL/min、10例)では、投与5日目のCmax及びAUC0-∞は腎機能正常患者の1.3倍及び1.7倍であった。[9.2.1参照]
16.6.2 肝機能障害患者
慢性肝疾患患者(外国人、カフェインクリアランス<0.8mL/min/kg、Child-Pugh分類B 9例及びC 3例)にレパグリニド4mgを空腹時単回経口投与したとき注)、血清中レパグリニドのCmax及びAUCは健康成人(12例)の2.5倍及び4.3倍であった。[9.3参照]
16.6.3 高齢者
健康成人(非高齢者)、健康高齢者及び2型糖尿病高齢患者(外国人、各12例)にレパグリニド2mgを1日3回毎食直前(15分前)9日間(ただし投与1日目と9日目は空腹時1日1回)経口投与したとき注)の血清中レパグリニドの薬物動態パラメータは、健康高齢者では健康成人と比べて、AUC0-tが1.1倍(1日目)及び0.9倍(9日目)、Cmaxが1.0倍(1日目)及び0.9倍(9日目)であった。また2型糖尿病高齢患者では健康成人と比べて、AUC0-tが1.7倍(1日目)及び2.4倍(9日目)、Cmaxが1.2倍(1日目及び9日目)であった。
16.7 薬物相互作用
ヒト肝ミクロソームを用いた検討(濃度範囲0.05~5.5μmol/L)で、レパグリニドはCYP分子種(CYP1A2、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)に対して、20%以上の阻害作用を示さなかった(in vitro)。
CYP3A4のレパグリニドの代謝への寄与は小さいが(in vitro)、CYP2C8が阻害された場合、相対的に寄与が高まる可能性がある。レパグリニドの肝臓への取り込みに、トランスポーターOATP1B1の関与を示唆する報告がある。
16.7.1 α-グルコシダーゼ阻害剤併用時
ボグリボースを服用中の2型糖尿病患者にレパグリニド0.25~1mgを1日3回毎食直前8週間経口投与したとき、単剤投与と比較してレパグリニドの薬物動態パラメータに大きな差はなかった。
投与量AUC0-3h
(ng・h/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(min)
t1/2
(min)
0.25mg/回(n=6)8.79±2.126.28±1.6837.17±13.6752.32±6.40注1)
0.5mg/回(n=8)14.76±6.4810.34±5.4051.13±52.1451.03±9.71注2)
1mg/回(n=10)33.43±16.5924.54±8.9834.50±8.7756.05±16.17
平均値±標準偏差注1)n=5、注2)n=6
16.7.2 ビグアナイド系薬剤併用時
健康成人にレパグリニド1mgとメトホルミン500mgを同時に単回投与(外国人、55例)したとき、血漿中レパグリニドのCmax及びAUC0-tは12.89ng/mL及び17.11ng・h/mLであり、レパグリニド1mgを単回投与(外国人、15例)したときのCmax及びAUC0-t(13.51ng/mL及び16.55ng・h/mL)とほぼ同様であった。
16.7.3 チアゾリジン系薬剤併用時
健康成人(外国人、12例)に、ピオグリタゾン30mgを1日1回5日間反復経口投与し、5日目にレパグリニド0.25mgを併用したとき、血漿中レパグリニドのCmax及びAUC0-∞はレパグリニドを単独投与したときの1.0倍及び0.9倍であった。
16.7.4 DPP-4阻害剤併用時
健康成人にシタグリプチン100mgを1日1回2日間投与し、2日目にレパグリニド1mgを併用したとき、レパグリニドを単独投与したときと比較してレパグリニドの薬物動態パラメータに大きな差はなかった。
また、シタグリプチンの薬物動態に対するレパグリニドの影響はなかった。
16.7.5 ゲムフィブロジル
健康成人(外国人)に、ゲムフィブロジル(CYP2C8阻害剤、国内未承認、600mg、1日2回)を3日間投与し、3日目にレパグリニド(0.25mg)を併用したとき、レパグリニドのCmax及びAUC0-∞は、レパグリニドを単独投与したときの2.4及び8.1倍に増加し、t1/2は1.3時間から3.7時間に延長した。また、ゲムフィブロジルに加えてイトラコナゾール(CYP3A4阻害剤、100mg、1日2回3日間、1日目の初回用量は200mg)を併用したところ、レパグリニドのCmax及びAUC0-∞はレパグリニドを単独投与したときの2.8及び19倍に増加し、t1/2は6.1時間に延長した。
16.7.6 シクロスポリン
健康成人男性(外国人)に、シクロスポリン(CYP3A4及びOATP1B1阻害剤、100mg)又はプラセボを2回投与後(レパグリニド投与前日の夜及び当日の朝)レパグリニド0.25mgを投与したところ、シクロスポリンを併用したときのレパグリニドのCmax及びAUC0-∞は、レパグリニドを単独投与したときの1.82及び2.54倍に増加した。また、t1/2は併用による影響を受けなかった。[10.2.1参照]
16.7.7 クロピドグレル
健康成人(外国人)に、クロピドグレル(1日1回3日間、1日目300mg、2~3日目75mg)を投与し、1日目と3日目にレパグリニド(0.25mg)を併用したとき、レパグリニドのCmax及びAUC0-∞は、レパグリニドを単独投与したときと比較して1日目は2.5及び5.1倍、3日目は2.0及び3.9倍に増加した。また、t1/2は1.4及び1.2倍であった。[10.2.1参照]
16.7.8 その他の薬剤
健康成人(外国人)にレパグリニドと各種薬剤を併用した場合、レパグリニドの薬物動態パラメータが受ける影響は、以下のとおりであった。
併用薬併用薬用量レパグリニド用量注)、a)レパグリニドの薬物動態パラメータ
併用時/単独投与時比
AUCCmaxt1/2
デフェラシロクス
[10.2.1参照]
30mg/kg/回
1日1回4日間
0.5mg
4日目単回
2.3c)1.6
シメチジン400mg/回
1日2回4日間
2mg/回
4日間
1.16d)0.96
ケトコナゾール200mg/回
1日1回5日間
2mg
5日目単回
1.15c)1.16
リファンピシン
[10.2.2参照]
600mg/回
1日1回7日間
4mg
7日目単回
0.68c)0.74
リファンピシン
[10.2.2参照]
600mg/回
1日1回7日間
4mg
7日目単回
0.5c)
リファンピシン
[10.2.2参照]
600mg/回
1日1回7日間
4mg
8日目単回
0.2c)
シンバスタチン20mg/回
1日1回5日間
2mg/回
5日間
1.01e)1.26
経口避妊薬b)、1錠/回
1日1回5日間
2mg/回
5日間
0.97e)1.20
ニフェジピン10mg/回
1日3回5日間
2mg/回
5日間
0.90f)0.95
クラリスロマイシン250mg/回
1日2回5日間
0.25mg
単回
1.40c)1.671.23
トリメトプリム
[10.2.1参照]
160mg/回
1日2回3日間
0.25mg
単回
1.61c)1.411.20
イトラコナゾール100mg/回
1日2回3日間
0.25mg
単回
1.41c)1.47
-:データなし又は比のデータなしa)レパグリニド反復投与は1日3回投与b)経口避妊薬:エチニルエストラジオール30μgとレボノルゲストレル150μgの配合剤c)AUC0-∞、d)AUC0-28h、e)AUC0-5h、f)AUC0-6h
また健康成人(外国人)にレパグリニドと各種薬剤を併用した場合、レパグリニドが併用薬の薬物動態パラメータに与える影響は、以下のとおりであった。
併用薬併用薬用量レパグリニド用量注)、a)併用薬の薬物動態パラメータ
併用時/単独投与時比
AUCCmax
ジゴキシン0.25mg/回
1日1回9日間
2mg/回
9日間
1.03e)1.03
ワルファリン1日1回b)2mg/回
3日間c)
R体S体ともに有意差なし
テオフィリン300mg/回
1日2回5日間
2mg/回
5日間
0.95f)0.90
経口避妊薬d)、(レボノルゲストレル)1錠/回
1日1回5日間
2mg/回
5日間
1.08e)1.20
経口避妊薬d)、(エチニルエストラジオール)1錠/回
1日1回5日間
2mg/回
5日間
1.21e)1.19
ニフェジピン10mg/回
1日3回5日間
2mg/回
5日間
1.00g)0.89
a)レパグリニド反復投与は1日3回投与b)ワルファリン:1日目10mg、2~9日目はプロトロンビン時間が14~18秒になるよう用量調節、10日目以降はプロトロンビン時間が14~18秒になる固定用量c)ワルファリン投与15~17日目に3日間レパグリニドを併用d)経口避妊薬:エチニルエストラジオール30μgとレボノルゲストレル150μgの配合剤e)AUC0-24h、f)AUC0-∞、g)AUC0-6h
16.8 その他
<レパグリニド錠0.25mg「サワイ」>
レパグリニド錠0.25mg「サワイ」は溶出挙動に基づき、レパグリニド錠0.5mg「サワイ」と生物学的に同等とみなされた。
注)本剤の承認された用法及び用量は、経口投与で1回1mgまでである。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
糖尿病用薬
インスリン製剤
ビグアナイド系薬剤
α‐グルコシダーゼ阻害剤
チアゾリジン系薬剤
DPP-4阻害剤
GLP-1受容体作動薬
SGLT2阻害剤
イメグリミン塩酸塩 等
[11.1.1参照]
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。機序の異なる血糖降下作用が相加的に増強される。
β-遮断剤
プロプラノロール等
[11.1.1参照]
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。これらの薬剤の肝における糖新生の抑制及び末梢におけるインスリン感受性の増強作用による。
モノアミン酸化酵素阻害剤
[11.1.1参照]
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。これらの薬剤の肝における糖新生の抑制及び末梢におけるインスリン感受性の増強作用による。
サリチル酸製剤
アスピリン等
[11.1.1参照]
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。サリチル酸製剤の血糖降下作用による。
タンパク同化ホルモン剤
[11.1.1参照]
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。一部の糖尿病患者ではタンパク同化ホルモン剤により血糖低下作用を示すことがある。
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン
ミノサイクリン 等
[11.1.1参照]
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。テトラサイクリン系抗生物質のインスリン感受性増強作用による。
シクロスポリン
[11.1.1、16.7.6参照]
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。シクロスポリンはCYP3A4及び肝取り込みトランスポーターOATP1B1を阻害し本剤の血中濃度を増加させる可能性がある。
デフェラシロクス
クロピドグレル
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
ファビピラビル
[11.1.1、16.7.7、16.7.8参照]
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。CYP2C8阻害作用により、本剤の代謝が抑制されると考えられている。併用により、本剤の血中濃度が増加したとの報告がある。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アドレナリン血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用する場合は頻回に血糖値を測定するなど血糖コントロールに注意し、必要に応じ投与量を調節すること。
アドレナリンの末梢でのブドウ糖取り込み抑制、肝での糖新生促進、インスリン分泌抑制による。
副腎皮質ホルモン
メチルプレドニゾロン等
血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用する場合は頻回に血糖値を測定するなど血糖コントロールに注意し、必要に応じ投与量を調節すること。
副腎皮質ホルモンの肝での糖新生促進作用及び末梢組織でのインスリン感受性低下作用による。
卵胞ホルモン
エチニルエストラジオール等
血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用する場合は頻回に血糖値を測定するなど血糖コントロールに注意し、必要に応じ投与量を調節すること。
機序は不明であるが、卵胞ホルモンによるコルチゾール分泌変化、組織での糖利用変化、成長ホルモンの過剰産生、肝機能の変化、末梢でのインスリン感受性低下等が考えられている。
ニコチン酸血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用する場合は頻回に血糖値を測定するなど血糖コントロールに注意し、必要に応じ投与量を調節すること。
ニコチン酸の肝でのブドウ糖同化抑制による。
ピラジナミド血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用する場合は頻回に血糖値を測定するなど血糖コントロールに注意し、必要に応じ投与量を調節すること。
機序は不明ではあるが、ピラジナミド服用患者では血糖のコントロールがより難しいとの報告がある。
フェノチアジン系薬剤
クロルプロマジン等
血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用する場合は頻回に血糖値を測定するなど血糖コントロールに注意し、必要に応じ投与量を調節すること。
フェノチアジン系薬剤のインスリン遊離抑制作用及び副腎からのアドレナリン遊離作用による。
利尿剤
チアジド系等
血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用する場合は頻回に血糖値を測定するなど血糖コントロールに注意し、必要に応じ投与量を調節すること。
利尿剤による血清カリウムの低下、インスリンの分泌障害、組織におけるインスリンの感受性低下が考えられている。
フェニトイン血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用する場合は頻回に血糖値を測定するなど血糖コントロールに注意し、必要に応じ投与量を調節すること。
フェニトインはインスリン分泌を直接抑制する。
リファンピシン
[16.7.8参照]
血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。
併用する場合は頻回に血糖値を測定するなど血糖コントロールに注意し、必要に応じ投与量を調節すること。
リファンピシンの薬物代謝酵素誘導により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
イソニアジド血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。イソニアジドは本剤の主要代謝酵素であるCYP2C8の阻害作用を有するため、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
また、イソニアジドの糖質代謝阻害により血糖値上昇及び耐糖能異常を引き起こす。
甲状腺ホルモン
乾燥甲状腺等
血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。甲状腺ホルモンは糖代謝全般に作用し血糖値を変動させると考えられている。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 低血糖(15.1%)
低血糖症状(めまい・ふらつき、ふるえ、空腹感、冷汗、意識消失等)があらわれることがある。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。[8.1-8.3、9.1.2、9.2.1、9.3、10.2参照]
11.1.2 肝機能障害(0.4%)
11.1.3 心筋梗塞(頻度不明)
外国において心筋梗塞の発症が報告されている。[9.1.1参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満
代謝血清カリウム上昇、尿酸上昇
消化器下痢、便秘、腹痛、悪心、腹部膨満感、逆流性食道炎、胃炎
精神神経系振戦、めまい・ふらつき、しびれ感、頭痛、眠気、イライラ感、浮遊感、集中力低下
過敏症じん麻疹、そう痒、発疹、紅斑
肝臓ビリルビン上昇、AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、γ-GTP上昇
腎臓クレアチニン上昇、BUN上昇
血液白血球増加
羞明、視野狭窄、霧視
循環器血圧上昇、期外収縮、動悸、頻脈
その他空腹感、倦怠感、脱力感、多汗、冷汗、浮腫、体重増加、ほてり、顔面蒼白、冷感、気分不良
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