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サークリサ点滴静注100mg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 再発又は難治性の多発性骨髄腫

用法・用量

  • <ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与又はカルフィルゾミブ及びデキサメタゾン併用投与>

    • 通常、成人にはイサツキシマブ(遺伝子組換え)として1回10mg/kgを点滴静注する。28日間を1サイクルとし、最初のサイクルは1週間間隔で4回(1、8、15、22日目)、2サイクル以降は2週間間隔で2回(1、15日目)点滴静注する。
  • <デキサメタゾン併用投与又は単独投与>

    • 通常、成人にはイサツキシマブ(遺伝子組換え)として1回20mg/kgを点滴静注する。28日間を1サイクルとし、最初のサイクルは1週間間隔で4回(1、8、15、22日目)、2サイクル以降は2週間間隔で2回(1、15日目)点滴静注する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていないが、IgG1モノクローナル抗体に胎盤通過性があることが知られている。また、CD38遺伝子欠損マウスで免疫系及び骨に対する影響が報告されており、本剤の妊娠中の曝露により胎児に有害な影響を及ぼす可能性がある。[9.4参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は検討されていないが、ヒトIgGは乳汁中に移行するので、本剤も移行する可能性がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

8.1 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与前及び投与中は定期的に血液検査等を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.2参照]
8.2 本剤は、赤血球上に発現しているCD38と結合し、間接クームス試験の結果が偽陽性となる可能性がある。このため、本剤投与前に不規則抗体のスクリーニングを含めた一般的な輸血前検査を実施すること。輸血が予定されている場合は、本剤を介した間接クームス試験への干渉について関係者に周知すること。[12.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤は無菌的に希釈調製を行うこと。
14.1.2 調製前にバイアル内を目視検査し、溶液(通常は無色~微黄色)に変色あるいは異物が認められた場合は使用しないこと。
14.1.3 250mLの日局生理食塩液又は5%ブドウ糖液の点滴バッグから本剤の必要量(mL)と同量を抜き取り、本剤を加えて総量250mLの希釈液を調製する。本剤の投与量が2000mgを超える場合は、希釈液の濃度が8mg/mLを超えない範囲で2バッグに分けて調製すること。
14.1.4 点滴バッグはポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)製、DEHP〔di-(2-ethylhexyl)phthalate:フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕を含むポリ塩化ビニル製あるいはエチレン-酢酸ビニル製を使用すること。
14.1.5 点滴バッグを反転させて希釈液を穏やかに混和する。振盪しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤の希釈液を投与する際は、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン又はナイロン製のインラインフィルター(孔径:0.2又は0.22μm)を用いて投与すること。また、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニル(DEHPの有無は問わない)又はポリエチレン製の投与セットを用いること。
14.2.2 本剤の希釈液は、ただちに使用しない場合は2~8℃で保管し、48時間以内に使用すること。その後、室温では8時間以内(本剤の点滴時間を含む)に使用すること。
14.2.3 他の薬剤と同じ静注ラインにて同時注入は行わないこと。
14.2.4 本剤の未使用残液は適切に廃棄すること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤と併用する抗悪性腫瘍剤の投与に際しては、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、投与すること。[17.1.1-17.1.3参照]
7.2 本剤投与によるInfusion reactionを軽減させるために、本剤投与開始15~60分前に、本剤と併用するデキサメタゾン(本剤単独投与の場合はデキサメタゾン以外の副腎皮質ホルモン剤)、抗ヒスタミン剤、H2受容体拮抗剤及び解熱鎮痛剤を投与すること。[11.1.1参照]
7.3 本剤は175mg/時の投与速度で点滴静注を開始する。Infusion reactionが認められなかった場合には、患者の状態を観察しながら、投与速度を以下のように段階的に上げることができる。ただし、投与速度は400mg/時を超えないこと。
本剤の投与速度
投与時期投与速度(mg/時)
初回投与2回目投与以降
投与開始 0~60分175175
投与開始 60~90分225275
投与開始 90~120分275375
投与開始 120~150分325400
投与開始 150~180分375400
投与開始 180分以降400400
7.4 Infusion reactionが発現した場合、以下のように、本剤の休薬、投与速度の変更等、適切な処置を行うこと。[11.1.1参照]
Grade 2注)
Grade 1注)以下に回復するまで休薬すること。回復後、87.5mg/時の投与速度で投与を再開することができる。Infusion reactionの再発が認められなかった場合には、30分ごとに50mg/時ずつ最大400mg/時まで投与速度を上げることができる。
Grade 3注)以上
本剤の投与を中止し、本剤を再投与しないこと。
7.5 Grade 3又は4注)の好中球減少が発現した場合、好中球数が1000/mm3以上に回復するまで休薬すること。[11.1.2参照]
注)GradeはNCI-CTCAE v4.03に準じる。

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤による治療は、少なくとも1つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とすること。
5.2 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。特に、デキサメタゾンとの併用による投与及び本剤単独投与については、他の治療の実施についても慎重に検討すること。[17.1.1-17.1.4参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者に、本剤10mg/kg又は20mg/kgを単剤で週1回4週間反復静脈内投与した後、2週に1回反復静脈内投与したときの初回投与後の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
本剤10mg/kg又は20mg/kgを単剤で反復静脈内投与したときの初回投与後の血漿中濃度推移(平均±標準偏差)
本剤10mg/kg又は20mg/kgを単剤で反復静脈内投与したときの初回投与後の薬物動態パラメータ(平均±標準偏差)
投与量10mg/kg20mg/kg
例数34
Cmax(μg/mL)124±22.9280±64.4
AUC1W(μg・h/mL)9300±301021300±5520
16.1.2 反復投与
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者に、28日間を1サイクルとして本剤5~20mg/kg注1)をポマリドミド及びデキサメタゾンとの併用で週1回4週間反復静脈内投与した後、2週に1回反復静脈内投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
本剤5~20mg/kg注1)をポマリドミド及びデキサメタゾンとの併用で週1回4週間反復静脈内投与した後、2週に1回反復静脈内投与したときの初回投与後及び7回目投与後での薬物動態パラメータ(平均±標準偏差)
初回投与後(サイクル1、1日目)
投与量5mg/kg10mg/kg20mg/kg
例数5186
Cmax(μg/mL)91.3±19.8141±18.8297±16.7
AUC注2)(μg・h/mL)6100±284012800±2430注3)27000±5620
Ctrough注2)(μg/mL)17.2±14.643.1±15.3注3)110±41.1
7回目投与後(サイクル3、1日目)
投与量5mg/kg10mg/kg20mg/kg
例数6246
Cmax(μg/mL)167±34.5403±163648±246
AUC注2)(μg・h/mL)30900±1090071000±34600注4)156000±91000注6)
Ctrough注2)(μg/mL)60.1±39.8154±94.6注5)308±240注6)
母集団薬物動態解析に基づき、本薬10mg/kgをポマリドミド及びデキサメタゾンとの併用で週1回4週間反復静脈内投与した後、2週に1回反復静脈内投与したときの、最高血漿中濃度及び血漿中トラフ濃度に基づく蓄積係数は、それぞれ1.8及び3.1と推定された。また、母集団薬物動態解析に基づき、定常状態における半減期は28日と推定された。
注1)承認用量は10mg/kg(ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与又はカルフィルゾミブ及びデキサメタゾン併用投与)又は20mg/kg(デキサメタゾン併用投与又は単独投与)である。
注2)AUC及びCtroughは投与間隔における血漿中濃度-時間曲線下面積及び血漿中トラフ濃度を示す(初回投与後:1週間、7回目投与後:2週間での値)。
注3)n=16
注4)n=19
注5)n=20
注6)n=5

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 Infusion reaction
アナフィラキシー、呼吸困難、咳嗽、悪寒、気管支痙攣、鼻閉、高血圧、嘔吐、悪心等のInfusion reaction(43.8%)があらわれることがあり、多くの場合は、初回投与時に発現が認められたが、2回目以降の投与時にも認められている。異常が認められた場合は、本剤の投与を中断又は中止し適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[7.2、7.4参照]
11.1.2 骨髄抑制
好中球減少(15.2%)、血小板減少(5.6%)、発熱性好中球減少(2.0%)、貧血(3.0%)、リンパ球減少(0.4%)等の骨髄抑制があらわれることがある。[7.5、8.1参照]
11.1.3 感染症(23.7%)
肺炎(7.5%)、敗血症(0.7%)等の重篤な感染症があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上10%未満5%以上5%未満
代謝および栄養障害食欲減退
精神障害不眠症
神経系障害頭痛
心臓障害心房細動
血管障害高血圧
呼吸器、胸郭及び縦隔障害呼吸困難咳嗽
胃腸障害下痢悪心嘔吐
筋骨格系および結合組織障害背部痛
一般・全身障害および投与部位の状態疲労
その他体重減少
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