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回内筋症候群、前骨間神経麻痺、回外筋症候群、後骨間神経麻痺、Wartenberg症候群

著者: 根本孝一 医療法人永仁会 入間ハート病院

監修: 落合直之 キッコーマン総合病院外科系センター

著者校正済:2021/12/08
現在監修レビュー中
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 回内筋症候群は肘高位で正中神経に発生する絞扼性神経障害であり、肘前面の疼痛、正中神経支配領域にしびれを生じる。正中神経の分枝である前骨間神経麻痺を伴う場合は運動麻痺を生じ、tear drop徴候が陽性となる。
  1. 回外筋症候群は肘高位で、橈骨神経の分枝である後骨間神経(橈骨神経深枝)に発生する絞扼性神経障害である。後骨間神経麻痺では下垂指(drop finger)が生じる。
  1. Wartenberg症候群は前腕で発生する橈骨神経浅枝の絞扼性神経障害である。橈骨神経支配領域に疼痛・感覚障害を生じる。運動麻痺はない。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
根本孝一 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:落合直之 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 特発性前骨間神経麻痺、後骨間神経麻痺について加筆修正を行った。
  1. 神経因性疼痛の内服薬としてプレガバリンを追加した。

総論

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 絞扼性神経障害(<図表>)とは、末梢神経が関節の近くで関節包、靱帯、筋起始部などの腱性構造物によって形成された線維性、骨線維性のトンネルを通過する部位に何らかの原因が加わり、さらに関節運動などの機械的刺激によって生じる限局性の神経障害である。
 
圧迫が神経内組織に及ぼす影響

いわゆる絞扼性神経障害と呼ばれている圧迫性神経障害は急性損傷でも慢性障害でも起こり得る。

 
  1. 最も多い絞扼性神経障害は 手根管症候群 ついで 肘部管症候群 である。
  1. 本稿では、絞扼性神経障害のうち、回内筋症候群、前骨間神経麻痺、回外筋症候群、後骨間神経麻痺、Wartenberg症候群について記載する。
 
  1. 絞扼性神経障害(参考文献:[1][2][3][4]
  1. 絞扼性神経障害とは、末梢神経が関節の近くで関節包、靱帯、筋起始部などの腱性構造物によって形成された線維性、骨線維性のトンネルを通過する部位に何らかの原因が加わり、さらに関節運動などの機械的刺激によって生じる限局性の神経障害である。
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 発症時期と発症時の状況、特に打撲、圧迫などの外傷の有無を確認する。先行する発熱や風邪症状の有無も確認する。

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文献 

著者: M J PARSONAGE, J W A TURNER
雑誌名: Lancet. 1948 Jun 26;1(6513):973-8.
Abstract/Text
PMID 18866299  Lancet. 1948 Jun 26;1(6513):973-8.
著者: J W A TURNER, M J PARSONAGE
雑誌名: Lancet. 1957 Aug 3;273(6988):209-12.
Abstract/Text
PMID 13450376  Lancet. 1957 Aug 3;273(6988):209-12.
著者: C A Helms, S Martinez, K P Speer
雑誌名: Radiology. 1998 Apr;207(1):255-9. doi: 10.1148/radiology.207.1.9530324.
Abstract/Text Magnetic resonance (MR) imaging findings in three patients with acute onset of neuritic shoulder pain and weakness included high signal intensity in supra- and infraspinatus muscles (n = 2), partial involvement of infraspinatus muscle (n = 1) and of deltoid muscle (n = 1), and atrophy of supra- and infraspinatus muscles (n = 2). Clinical diagnosis of acute brachial neuritis (Parsonage-Turner syndrome) correlated with MR imaging results in all cases.

PMID 9530324  Radiology. 1998 Apr;207(1):255-9. doi: 10.1148/radiolog・・・
著者: M Sakurai, Y Miyasaka
雑誌名: J Bone Joint Surg Br. 1986 May;68(3):483-8.
Abstract/Text Thickening of the fibrous element of a peripheral nerve may be caused by repeated friction, traction, constriction, ischaemia or partial rupture. The sequel may be a conduction disorder and a clinical condition such as an entrapment neuropathy or a tardy nerve palsy. Neural fibrosis is typically associated with a pseudoneuroma in continuity which has resulted from scarring and adhesions around the nerve as well as proliferation of the fibrous element within the nerve; the fibrosis may be classified as extraneural, intraneural or dispersive. We report 17 cases treated by external neurolysis, with 14 satisfactory results, and 42 patients treated by internal neurolysis with success in 37. Seven of the eight failures were in cases of dispersive fibrosis. A technique of internal neurolysis is described.

PMID 3015976  J Bone Joint Surg Br. 1986 May;68(3):483-8.

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