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ワクチン接種後の血小板減少症を伴う血栓症

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著者: 河野浩之杏林大学医学部脳卒中医学教室

監修: 内山真一郎国際医療福祉大学臨床医学研究センター

著者校正/監修レビュー済：2022/01/05

参考ガイドライン：

日本脳卒中学会・日本血栓止血学会：COVID-19ワクチン接種後の血小板減少症を伴う血栓症の診断と治療の手引き・第3版

ISTH Interim Guidance for the diagnosis and treatment on vaccine-induced immune thrombotic thrombocytopenia (Updated 20 April, 2021) https://www.isth.org/news/561406/

患者向け説明資料

概要・推奨

COVID-19ワクチン接種後の稀な副反応である血小板減少症を伴う血栓症（Thrombosis with Thrombocytopenia Syndrome: TTS）には以下の特徴がある^[1]。1) ワクチン接種後4-28日に発症する（ワクチン接種日を0日とする）2) 血栓症（脳静脈血栓症、内臓静脈血栓症など通常とは異なる部位に生じる）3) 血小板減少（中等度〜重度）4) 凝固線溶系マーカー異常（D-ダイマー著増など）5) 抗血小板第4因子抗体（ELISA法）が陽性。このような特徴を持つ場合はTTSを疑い積極的に検査し、速やかに治療を行うことが推奨される（推奨度1）。

ワクチン接種歴と接種時期を聴取することが推奨される（推奨度1、エビデンスランクO, J）^[1]。

血小板数を確認することが推奨される（推奨度1、エビデンスランクO, J）^[1]。

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症状にあわせた血栓症の診断に必要な画像検査を行うことが推奨される（推奨度1、エビデンスランクO, J）^[1]。

凝固線溶系検査を行うことが推奨される（推奨度2、エビデンスランクO, J）^[1]。

抗血小板第4因子抗体（ELISA法）を測定することが推奨される（推奨度2、エビデンスランクO, J）^[1]。

TTSの診断のためにはTTS以外の疾患を鑑別することが推奨される（推奨度2、エビデンスランクO, J）^[1]。

治療は、ヘパリン以外の抗凝固薬や免疫グロブリン大量静注療法を行う（推奨度2、エビデンスランクO, J）^[1]。

ヘパリンや低分子ヘパリンは用いない（推奨度4、エビデンスランクO, J）^[1]。

日本脳卒中学会・日本血栓止血学会2学会合同手引き作成委員会から本疾患の診断と治療の手引きが公開されているため、参照することを推奨する（推奨度1、エビデンスランクJ）^[1]。

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（詳細はこちらを参照）

著者のCOI（Conflicts of Interest）開示:
河野浩之 : 特に申告事項無し[2023年]
監修：内山真一郎 : 特に申告事項無し[2023年]

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