今日の臨床サポート 今日の臨床サポート

著者: 寺尾 岳 大分大学

監修: 上島国利 昭和大学

著者校正/監修レビュー済:2023/07/19
参考ガイドライン:
  1. 日本うつ病学会:日本うつ病学会診療ガイドライン 双極性障害(双極症)2023
  1. Canadian Network for Mood and Anxiety Treatments (CANMAT:カナダ気分障害不安障害治療ネットワーク) and International Society for Bipolar Disorders (ISBD:国際双極性障害学会) : Yatham LN, et al. Canadian Network for Mood and Anxiety Treatments (CANMAT) and International Society for Bipolar Disorders (ISBD) 2018 guidelines for the management of patients with bipolar disorder. Bipolar Disord. 2018 Mar;20(2):97-170.
  1. International College of Neuro-Psychopharmacology(CINP:国際神経精神薬理学会):Fountoulakis KN, et al. The International College of Neuro-Psychopharmacology (CINP) Treatment Guidelines for Bipolar Disorder in Adults (CINP-BD-2017), Part 3: The Clinical Guidelines. Int J Neuropsychopharmacol. 2017 Feb 1;20(2):180-195.
患者向け説明資料

改訂のポイント:
  1. 日本うつ病学会診療ガイドライン 双極性障害(双極症)2023に基づき、下記について加筆した。
  1. 躁病エピソードの治療開始時には、協力関係の構築、情報収集と評価、物質および医薬品の摂取状況の確認、環境調整、心理教育と家族の参加を促進する。
  1. 治療歴の長い患者は、治療薬に関するその人なりの好みがあることが多く、治療薬の選択には本人を話し合いに加える方が望ましい(Shared Decision Making:SDM)。治療薬は侵襲性の低いものから選択すべきであり、注射剤よりも経口剤を優先する。
  1. 躁病エピソードの第一選択は、気分安定薬と抗精神病薬の併用療法である。
  1. 抑うつエピソードの標準的な薬物療法は、第2世代抗精神病薬のクエチアピン(普通錠は適応外)、ルラシドン、オランザピン、および気分安定薬のリチウム(適応外)やラモトリギン(適応外)である。
  1. 抑うつエピソードでは、気分安定薬もしくは第2世代抗精神病薬へ抗うつ薬を併用しないことを弱く推奨する。
  1. 維持療法には、躁病エピソードや抑うつエピソードで有効であった薬物を一定期間継続することが推奨される。単剤ではリチウム(適応外)、ラモトリギン、アリピプラゾール持効性注射剤、クエチアピン(適応外)、バルプロ残(適応外)、併用療法ではクエチアピン(適応外)+リチウム(適応外)またはバルプロ酸(適応外)、アリピプラゾール(適応外)+リチウム(適応外)またはバルプロ酸(適応外)またはラモトリギン、が推奨される。治療選択の際には、患者の臨床経過も考慮する。
※適応外使用について:本ガイドラインによると、「臨床的に十分なエビデンスがあれば、「適応外使用」であることを明記した上で取り上げている」とのことである。
  1. 定期レビューを行い、下記について追記した。
  1. 特に児童・思春期のうつ病では潜在性双極性うつ病(latent bipolar depression)が少なくないため、抗うつ薬投与により躁転や賦活症候群が生じる危険性を念頭に置き、抗うつ薬投与には慎重になるべきである。
  1. 躁病治療薬に関する最近のランキング(2022年2月時点)において、乳がん治療薬のタモキシフェンが最も抗躁効果が大きいがバラツキも大きく、それ以降はカルバマゼピン、リスペリドン、ハロペリドール、オランザピン、carpiprazine、クエチアピン、アリピプラゾール、バルプロ酸、リチウム、パリペリドン、ziprasidone、アセナピンと続き、プラセボよりも有意に抗躁効果が大きいが、これらの薬物の95%信頼区間が重なっており有意差はなかった。
  1. 維持療法におけるリチウムの予防効果に必要な濃度は、抑うつエピソードを予防する濃度の方が躁病エピソードを予防する濃度よりも高い。
  1. 気分安定薬と抗うつ薬の併用によって改善せず遷延している双極Ⅱ型障害の抑うつエピソードの一部に関しては、気分安定薬を漸減・中止すると、抗うつ薬の効果が発揮されやすくなることがある。

概要・推奨   

  1. 双極性障害の発症は10歳代後半が最も多い。
  1. 双極性障害はうつ病エピソードの期間が長い。
  1. 再発回数が10回を超える患者には、リチウムは抗躁効果を発揮しにくい(推奨度2)
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(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
寺尾 岳 : 講演料(住友ファーマ)[2023年]
監修:上島国利 : 原稿料(住友ファーマ)[2023年]

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