今日の臨床サポート

脊髄小脳変性症

著者: 大貫優子 東海大学基盤診療学系

監修: 高橋裕秀 昭和大学藤が丘病院 脳神経内科

著者校正/監修レビュー済:2021/07/21
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 脊髄小脳変性症の小脳症状改善のため、タルチレリン水和物(セレジスト)の投与がおそらく推奨される(推奨度2)。
  1. 成人発症の脊髄小脳変性症は、まず続発性の失調症を除外する(推奨度2)。続発性を否定できた場合、孤発性か遺伝性かを判断する(推奨度1)。家族歴がない場合は、通常孤発性と考える。
  1. 孤発性において最も多い型は多系統萎縮症である。その臨床亜型として、診断時に小脳失調が前景に立ったMSA-Cとパーキンソン症状が前景に立ったMSA-Pに大別される。自律神経障害が目立つ病型はShy-Dragerシャイ・ドレーガー)症候群と呼称される。MSA-Cの頭部MRI T2強調画像では橋にhot cross bun sign (HCBS)を認めることが知られている。遺伝性脊髄小脳変性症の一部でもHCBSを認めることがあることに留意する(推奨度2
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
大貫優子 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:高橋裕秀 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、遺伝学的検査の保険収載および多系統萎縮症の説明について加筆修正を行った。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 脊髄小脳変性症とは、運動失調を主な症状とし、小脳および脳幹から脊髄にかけての神経細胞が徐々に破壊、消失していき、原因が感染症、中毒、腫瘍、栄養素の欠乏、血管障害、自己免疫疾患などによらない神経疾患の総称である。
  1. 脊髄小脳変性症には、遺伝性(脊髄小脳変性症の約1/3)と非遺伝性(孤発性、約2/3)があるため、家族歴の聴取が重要である。
 
脊髄小脳変性症に含まれる疾患

参考文献:
1)日本神経学会、「脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン」作成委員会編:脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018、南江堂、2018
2) Gilman S, Wenning GK, Low PA, et al.:Second consensus statement on the diagnosis of multiple system atrophy. Neurology. 2008 Aug 26;71(9):670–6. PMID: 18725592

出典

img1:  著者提供
 
 
 
  1. 有病率は人口10万人当たり18.6人といわれており、小脳に障害が限局する病型から、広い範囲に障害を来す病型まで幅広い。
  1. 最も頻度が高いのは孤発性の約2/3を占める多系統萎縮症で、小脳失調、パーキンソン症状、自律神経症状が中核症状となる。成年期以降に発症する。組織学的には神経組織に不溶化したαシヌクレインの蓄積を来すことが特徴である。多系統萎縮症のサブタイプとしては、診断時に小脳失調が前景に立ったmultiple system atrophy with predominant cerebellar ataxia(MSA-C)と診断時にパーキンソン症状が前景に立ったmultiple system atrophy with predominant parkinsonism(MSA-P)に大別される。従来、日本ではMSA-Cに相当するオリーブ橋小脳萎縮症(olivopontocerebellar atrophy: OPCA)、MSA-Pに相当する線条体黒質変性症(striatonigral degeneration: SND)、また病初期から自律神経症状が前景に立ったシャイ・ドレーガー症候群(Shy-Drager syndrome: SDS)に分類されてきた。病気の進行とともに、いずれの病型でも症候の重複が見られるようになる。近年、明らかな認知症を伴った多系統萎縮症の報告が散見されている。
  1. 遺伝性脊髄小脳変性症は90%以上が常染色体優性遺伝性であり、疾患としてはMachado-Joseph病(MJD・SCA3)、SCA6、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)、SCA31の頻度が高く、この4疾患で70~80%を占める。遺伝性脊髄小脳変性症は、進行性小脳失調の他に、病型によっては多彩な症状を呈する。錐体路徴候、パーキンソン症状、認知機能障害、てんかん、眼球運動障害などの脳神経障害、視神経萎縮、黄斑変性、骨格筋筋萎縮、末梢神経障害などが合併しうる。
  1. MRIと脳SPECTが診断に有用である。MRI水平断と矢状断において脳幹、小脳などの萎縮がみられ、脳SPECTで病変部の血流低下が描出される。一方、画像診断のみで病型まで判断することは困難である。
  1. 脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く)は、厚生労働省選定の指定難病であり、その一部(modified Rankin Scale、食事・栄養、呼吸のそれぞれの評価スケールを用いて、いずれかが3以上)は申請し認定されると、指定医療機関における医療費の一部が公費負担として助成される(脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く。) 平成27年7月施行) 。多系統萎縮症と脊髄小脳変性症(多系統萎縮症を除く)は別の申請用紙であることを注意すべきである。
  1. 難病法に基づく医療費助成制度
病歴・診察のポイント  
  1. 家系図を作成する。(遺伝性では、日本においては常染色体優性遺伝形式の病型が多いため、親・子・孫と各世代に連続して罹患者がいることが多い。ただし、一見孤発だからといって、遺伝性ではないと決めつけてはいけない)。

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文献 

著者: S Gilman, G K Wenning, P A Low, D J Brooks, C J Mathias, J Q Trojanowski, N W Wood, C Colosimo, A Dürr, C J Fowler, H Kaufmann, T Klockgether, A Lees, W Poewe, N Quinn, T Revesz, D Robertson, P Sandroni, K Seppi, M Vidailhet
雑誌名: Neurology. 2008 Aug 26;71(9):670-6. doi: 10.1212/01.wnl.0000324625.00404.15.
Abstract/Text BACKGROUND: A consensus conference on multiple system atrophy (MSA) in 1998 established criteria for diagnosis that have been accepted widely. Since then, clinical, laboratory, neuropathologic, and imaging studies have advanced the field, requiring a fresh evaluation of diagnostic criteria. We held a second consensus conference in 2007 and present the results here.
METHODS: Experts in the clinical, neuropathologic, and imaging aspects of MSA were invited to participate in a 2-day consensus conference. Participants were divided into five groups, consisting of specialists in the parkinsonian, cerebellar, autonomic, neuropathologic, and imaging aspects of the disorder. Each group independently wrote diagnostic criteria for its area of expertise in advance of the meeting. These criteria were discussed and reconciled during the meeting using consensus methodology.
RESULTS: The new criteria retain the diagnostic categories of MSA with predominant parkinsonism and MSA with predominant cerebellar ataxia to designate the predominant motor features and also retain the designations of definite, probable, and possible MSA. Definite MSA requires neuropathologic demonstration of CNS alpha-synuclein-positive glial cytoplasmic inclusions with neurodegenerative changes in striatonigral or olivopontocerebellar structures. Probable MSA requires a sporadic, progressive adult-onset disorder including rigorously defined autonomic failure and poorly levodopa-responsive parkinsonism or cerebellar ataxia. Possible MSA requires a sporadic, progressive adult-onset disease including parkinsonism or cerebellar ataxia and at least one feature suggesting autonomic dysfunction plus one other feature that may be a clinical or a neuroimaging abnormality.
CONCLUSIONS: These new criteria have simplified the previous criteria, have incorporated current knowledge, and are expected to enhance future assessments of the disease.

PMID 18725592  Neurology. 2008 Aug 26;71(9):670-6. doi: 10.1212/01.wnl・・・

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