今日の臨床サポート

IgA血管炎

著者: 陳科榮 目黒陳皮膚科クリニック

監修: 戸倉新樹 掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 参与/浜松医科大学 名誉教授

著者校正/監修レビュー済:2021/06/23
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 成人例は小児より腎症の頻度が高く、しかもより重症になる傾向がある。
  1. 腎疾患合併例は、未治療時、腎不全に至る可能性があるので、適切な治療と経過観察が必要である。
  1. 下腿の触知性紫斑を呈する症例で20歳以下、特に小児の場合は圧倒的にIgA血管炎が多い。一方、成人例には他の血管炎も多いので、20歳以下の診断基準と分ける必要がある。
  1. 閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要となります。閲覧にはご契約が必要と
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
陳科榮 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:戸倉新樹 : 講演料(田辺三菱,サノフィ,マルホ,協和キリン),研究費・助成金など(ノバルティス,レオファーマ)[2021年]

改訂のポイント:
  1. Churg-Strauss症候群の名称を好酸球性多発血管炎性肉芽腫症に変更した。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
疫学:
  1. 約75%の患者は3~15歳の小児や少年であり、秋、冬期に多く、夏は少ない。年間発症率数は17歳以下の人口10万人あたり15人である。
  1. 皮膚、消化管、腎糸球体腎炎および関節痛などの症状がみられ、これらの症状は数日から数週の間隔をあけてみられる。
  1. 女児よりやや男児に多い傾向(1:1.4)があり、成人では一般に発病率は少なく性別差もない。
  1. 2歳以下の乳幼児の発症はまれだが、上気道感染後、顔面や上腕に一過性の浮腫と出血斑を呈する乳幼児急性出血性浮腫(acute hemorrhagic edema of infancy)が特徴で、圧倒的に男児に多い。(図<図表>
 
病態:
  1. IgA血管炎(同義語:Henoch-Schönlein紫斑、アナフィラクトイド紫斑[anaphylactoid purpura、AP])は皮膚、腎に蛍光抗体法にてIgA、C3の沈着がみられ、患者血中にIgA高値およびIgA免疫複合体陽性を認めるので、IgA(主にIgA1)免疫複合体血管炎であると考えられている。
  1. その発症機序はまだはっきりわからないが、免疫複合体が主に細静脈(毛細血管や細動脈も)の微小血管壁に沈着し、そのIgA1のhinge 部分が細菌やウイルスなどの作用によって高分子化されることで、補体を活性化する。補体の活性は古典的経路を介さず、alternative 経路により、その過程で生じたC3やC5が好中球を遊走、活性化させ、その好中球から出された細胞毒性顆粒蛋白(特にエラスターゼ)や活性酸素が内皮細胞をはじめとする血管壁の破壊を来し、赤血球や血漿成分を含む血管内成分が血管外へ漏出する病態である。
  1. 血管炎をもたらすと同時に、腎のメサンギウムのIgA受容体にも結合して、メサンギウム細胞の増殖を促進する病態に関与すると考えられる。
  1. 小児患者の半数は上気道感染に続いて発症するので、溶連菌やパルボウイルスなどの感染病原体、また成人例は悪性腫瘍や薬剤が関与する例もあるが、抗原を断定することは難しい。
 
予後:
  1. 大半の症例は3~4週間で軽快するが、再発は約1/3の症例にみられる。
  1. 進行性腎不全や末期の腎障害にならない限り、予後はよい。
  1. ほぼ必発の皮疹と腎炎の病勢の相関性は必ずしも一致しないが、躯幹まで及ぶ広範囲の皮疹と血疱を混じた症例には、腎症の合併が多い。
  1. 成人例は小児より腎症の頻度が高く、しかもより重症になる傾向がある。
  1. 腎疾患合併例は、未治療時、腎不全に至る可能性があるので、適切な治療と経過観察が必要である。
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 初発か再発か、いつからか。

これより先の閲覧には個人契約のトライアルまたはお申込みが必要です。

最新のエビデンスに基づいた二次文献データベース「今日の臨床サポート」。
常時アップデートされており、最新のエビデンスを各分野のエキスパートが豊富な図表や処方・検査例を交えて分かりやすく解説。日常臨床で遭遇するほぼ全ての症状・疾患から薬剤・検査情報まで瞬時に検索可能です。

まずは15日間無料トライアル
本サイトの知的財産権は全てエルゼビアまたはコンテンツのライセンサーに帰属します。私的利用及び別途規定されている場合を除き、本サイトの利用はいかなる許諾を与えるものでもありません。 本サイト、そのコンテンツ、製品およびサービスのご利用は、お客様ご自身の責任において行ってください。本サイトの利用に基づくいかなる損害についても、エルゼビアは一切の責任及び賠償義務を負いません。 また、本サイトの利用を以て、本サイト利用者は、本サイトの利用に基づき第三者に生じるいかなる損害についても、エルゼビアを免責することに合意したことになります。  本サイトを利用される医学・医療提供者は、独自の臨床的判断を行使するべきです。本サイト利用者の判断においてリスクを正当なものとして受け入れる用意がない限り、コンテンツにおいて提案されている検査または処置がなされるべきではありません。 医学の急速な進歩に鑑み、エルゼビアは、本サイト利用者が診断方法および投与量について、独自に検証を行うことを推奨いたします。

ページ上部に戻る

戻る

さらなるご利用にはご登録が必要です。

こちらよりご契約または優待日間無料トライアルお申込みをお願いします。

(※トライアルご登録は1名様につき、一度となります)


ご契約の場合はご招待された方だけのご優待特典があります。

以下の優待コードを入力いただくと、

契約期間が通常12ヵ月のところ、14ヵ月ご利用いただけます。

優待コード: (利用期限:まで)

ご契約はこちらから