今日の臨床サポート

太田母斑

著者: 渡辺晋一 帝京大学 医学科皮膚科学講座

監修: 戸倉新樹 掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター 参与/浜松医科大学 名誉教授

著者校正/監修レビュー済:2019/05/23
患者向け説明資料
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
渡辺晋一 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:戸倉新樹 : 講演料(田辺三菱,サノフィ,マルホ,協和キリン),研究費・助成金など(ノバルティス,レオファーマ)[2021年]

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(変更なし)。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 太田母斑は顔面に生ずる青あざで、真皮にメラノサイトが存在することによって褐色~青色調にみえる色素病変である。(図<図表>,図<図表>
  1. 色素斑は自然に消失することはない。
  1. 発症は乳幼児期、あるいは思春期であるが、成人後に発症することもあり、成人後に発症したものは後天性両側性太田母斑様色素斑(堀母斑:acquired, bilateral nevus of Ota-like macules [Hori’s nevus])(<図表>,図<図表>,図<図表>,図<図表>,図<図表>)や後天性真皮メラノサイトーシス(acquired dermal melanocytosis、ADM)(<図表>)などと呼ばれ、シミ、ソバカスと誤診されていることが多い。
  1. 太田母斑と太田母斑類似の色素病変を顔面真皮メラノサイトーシス(facial dermal melanocytosis、FDM)と呼ぶ。(図<図表>
  1. 乳幼児に生じた太田母斑の半数は思春期になって色素斑が濃くなったり、皮疹の拡大をみることがある。
  1. アジア人に多くみられ、わが国では0.4~1.1%存在するといわれているが、成人発症の太田母斑類似の色素斑を含めるとかなり頻度は高い。
  1. 太田母斑を含む顔面真皮メラノサイトーシスはQスイッチレーザーが有効で、何回か治療を繰り返せば、ほぼ治癒する。(図<図表>,図<図表>,図<図表>,図<図表>,図<図表>
 
Periorbital ring-shaped melanosis(パンダ様太田母斑)または後天性両側性太田母斑様色素斑

病 歴:40歳代女性、20歳代から目の下の隈が目立つようになり、徐々に目の周りにも拡大したため、来院。
診 察:目の周りに比較的境界鮮明な褐色斑が存在し、色調はやや青みがかった濃い褐色である。下眼瞼の皮疹は目の下の隈ともとれる。その他、鼻根部や頬部の外側に類円形の境界鮮明な褐色斑が存在し、これは老人性色素斑である。
診断のためのテストとその結果:肝斑は上下眼瞼を避けること、老人性色素斑は境界が鮮明であることから、上下眼瞼の色素斑は真皮メラノサイトーシスであることがわかる。念のために行った皮膚生検からも真皮メラノサイトーシスであることが確認された。
治 療:目の周りの色素斑にのみ、Qスイッチルビーレーザー照射を3~4カ月おきに計5回照射した。
転 帰:レーザー照射した色素斑のみが消失したが、レーザー治療未照射の老人性色素斑は残存している。
a:レーザー治療
b:レーザー治療

出典

img1:  著者提供
 
 
問診・診察のポイント  
  1. 色調は灰青、灰褐、灰紫、紫褐、藍黒、深青、灰黒などとさまざまであるが、基本的には灰青色で、これに褐色調の色が加わる。

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文献 

著者: G Kolde, K P Schmollack, W Sterry
雑誌名: Hautarzt. 2001 May;52(5):460-3.
Abstract/Text
PMID 11405169  Hautarzt. 2001 May;52(5):460-3.
著者: J R Turnbull, Ch Assaf, ChC Zouboulis, B Tebbe
雑誌名: J Eur Acad Dermatol Venereol. 2004 May;18(3):353-5. doi: 10.1111/j.1468-3083.2004.00857.x.
Abstract/Text The naevus of Ota (naevus fusculocoeruleus ophthalmomaxillaris) was first described by the Japanese dermatologist M. T. Ota in 1939. It has a reported incidence of 0.2% to 1% in the Japanese population. It usually occurs in the skin innervated by the first or second branch of the trigeminal nerve. The naevus comprises dermal melanocytes and is congenital or acquired during adolescence. Commonly associated lesions include scleral melanocytosis and other ocular manifestations as well as lesions of the tympanic membrane, oral and intranasal mucosa and leptomeninges. Diseases associated with Ota's naevus in rare cases are open-angle glaucomas and melanoma. The naevus of Ota in Europeans is a rare manifestation. We report the very rare case of a bilateral naevus of Ota associated with enoral melanocytosis in a white European person.

PMID 15096155  J Eur Acad Dermatol Venereol. 2004 May;18(3):353-5. doi・・・

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