今日の臨床サポート

動脈管開存症(小児科)

著者: 犬塚亮 東京大学 小児科

監修: 五十嵐隆 国立成育医療研究センター

著者校正/監修レビュー済:2019/09/13
参考ガイドライン:
  1. Circulation Journal Vol.73 SupplementⅢ 2009:先天性心疾患の診断、病態把握、治療選択のための検査法の選択ガイドライン
  1. 日本小児循環器学会雑誌 第28巻 supplement 2:先天性および小児期発症心疾患に対するカテーテル治療の適応ガイドライン 2012
  1. 日本循環器学会:成人先天性心疾患診療ガイドライン(2017 年改訂版)
  1. 日本循環器学会:先天性心疾患、心臓大血管の構造的疾患 (structural heart disease)に対するカテーテル治療のガイドライン(2014年版)
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 左心系の容量負荷の所見を認める場合、体血圧の2/3以下または体血管抵抗の2/3以下の肺血管抵抗の肺高血圧を認める動脈管開存症では、治療が薦められる(推奨度1)
  1. 体血圧の2/3以上または体血管抵抗の2/3以上の肺血管抵抗の肺高血圧を認める動脈管開存症でも、実質的な左右短絡(肺体血流比1.5以上)または肺血管床の反応性が保たれている場合は、動脈管の治療を考慮すべきである(推奨度2)
  1. 感染性心内膜炎の既往がある場合は動脈管開存症の治療が薦められる(推奨度1)
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  1. 心雑音のないsilent PDAでは、動脈管開存症の治療は避けるべきである(推奨度1)。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
犬塚亮 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:五十嵐隆 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 動脈管閉鎖栓の普及により、未熟児や乳児期早期を除く多くの症例でカテーテル治療による動脈管の治療が行われるようになったため、カテーテル治療に関する記述を補足した。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 動脈管は、胎児循環において、大動脈と肺動脈をつなぐ血管である。出生後、動脈管はまず血管の収縮と内膜の肥厚により機能的に閉鎖し、生後数週で器質的に閉鎖するとされる。
  1. 動脈管が完全に閉鎖せず、内腔が開いているものが動脈管開存症(PDA)である。
  1. 動脈管を介した血流の左右短絡により、左心系に対する容量負荷となる。太い動脈管では、肺高血圧を起こすことがある。在胎30週未満の早産児において高頻度で認め、細いものでも治療を要することが多い。
  1. 正期産児における動脈管開存症の頻度は約0.03~0.08%とされる。男女比は1:2と女性に多い。動脈管開存症は他の心疾患に合併することが多いが、ここでは、単独の動脈管開存症を扱う。
問診、診察のポイント  
  1. 動脈管が細く短絡量が少ない場合は、心雑音を認めるのみで無症状である。

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文献 

著者: T R Lloyd, R H Beekman
雑誌名: Am Heart J. 1994 Jun;127(6):1664-5.
Abstract/Text
PMID 8198009  Am Heart J. 1994 Jun;127(6):1664-5.
著者: M Campbell
雑誌名: Br Heart J. 1968 Jan;30(1):4-13.
Abstract/Text
PMID 5637557  Br Heart J. 1968 Jan;30(1):4-13.
著者: Helmut Baumgartner, Philipp Bonhoeffer, Natasja M S De Groot, Fokko de Haan, John Erik Deanfield, Nazzareno Galie, Michael A Gatzoulis, Christa Gohlke-Baerwolf, Harald Kaemmerer, Philip Kilner, Folkert Meijboom, Barbara J M Mulder, Erwin Oechslin, Jose M Oliver, Alain Serraf, Andras Szatmari, Erik Thaulow, Pascal R Vouhe, Edmond Walma, Task Force on the Management of Grown-up Congenital Heart Disease of the European Society of Cardiology (ESC), Association for European Paediatric Cardiology (AEPC), ESC Committee for Practice Guidelines (CPG)
雑誌名: Eur Heart J. 2010 Dec;31(23):2915-57. doi: 10.1093/eurheartj/ehq249. Epub 2010 Aug 27.
Abstract/Text
PMID 20801927  Eur Heart J. 2010 Dec;31(23):2915-57. doi: 10.1093/eurh・・・
著者: Carole A Warnes, Roberta G Williams, Thomas M Bashore, John S Child, Heidi M Connolly, Joseph A Dearani, Pedro Del Nido, James W Fasules, Thomas P Graham, Ziyad M Hijazi, Sharon A Hunt, Mary Etta King, Michael J Landzberg, Pamela D Miner, Martha J Radford, Edward P Walsh, Gary D Webb
雑誌名: Circulation. 2008 Dec 2;118(23):2395-451. doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.108.190811. Epub 2008 Nov 7.
Abstract/Text
PMID 18997168  Circulation. 2008 Dec 2;118(23):2395-451. doi: 10.1161/・・・
著者: Timothy F Feltes, Emile Bacha, Robert H Beekman, John P Cheatham, Jeffrey A Feinstein, Antoinette S Gomes, Ziyad M Hijazi, Frank F Ing, Michael de Moor, W Robert Morrow, Charles E Mullins, Kathryn A Taubert, Evan M Zahn, American Heart Association Congenital Cardiac Defects Committee of the Council on Cardiovascular Disease in the Young, Council on Clinical Cardiology, Council on Cardiovascular Radiology and Intervention, American Heart Association
雑誌名: Circulation. 2011 Jun 7;123(22):2607-52. doi: 10.1161/CIR.0b013e31821b1f10. Epub 2011 May 2.
Abstract/Text
PMID 21536996  Circulation. 2011 Jun 7;123(22):2607-52. doi: 10.1161/C・・・

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