今日の臨床サポート

血管性紫斑病(小児科)

著者: 檜垣博嗣 みなみ野こどもクリニック

監修: 渡辺博 帝京大学老人保健センター

著者校正/監修レビュー済:2019/07/09
参考ガイドライン:
血管炎症候群の診療ガイドライン(2017年改訂版)
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 腹部症状が強い患者には、ステロイド療法が推奨される(推奨度2)。
  1. 関節症状が強い患者には、ステロイド療法が推奨される(推奨度2)。
  1. ステロイド薬は他の薬剤が無効である腹部症状や関節症状に対してのみ使用すべきで、紫斑病性腎炎の発症予防目的には使用すべきでない(推奨度2)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
檜垣博嗣 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:渡辺博 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行った(大きな変更なし)。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 血管性紫斑病とは、免疫学的反応に起因する全身性の小血管炎で、好発年齢は4~7歳、若干男児に多く、季節性は秋から冬に多い。年間10万人あたり14~20人の頻度である。
  1. 組織学的には皮膚/関節/消化管/腎臓における小血管周囲の多核白血球を中心とした炎症性細胞浸潤と血管壁のIgA沈着が特徴的である。
  1. 明らかな病因は同定されていないが、約50%の症例で1~2週間前にA群β溶連菌をはじめとした上気道の先行感染を認める。
  1. 紫斑をはじめとした皮膚症状、腹部症状、関節症状が3大症状で、臨床症状で診断される。
  1. 基本的には特別な薬物治療の必要性はなく、安静を保ち、症状に合わせた対症療法を行う。
  1. 一般的には予後良好だが、紫斑病性腎炎の合併が予後を左右するので、尿検査など注意深い経過観察が必要である。
問診・診察のポイント  
  1. 1~2週間前に急性上気道感染症の既往を認めるものが約50%あるので、先行感染について問診する。

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文献 

著者: Jaana Ronkainen, Olli Koskimies, Marja Ala-Houhala, Marjatta Antikainen, Jussi Merenmies, Jukka Rajantie, Timo Ormälä, Juha Turtinen, Matti Nuutinen
雑誌名: J Pediatr. 2006 Aug;149(2):241-7. doi: 10.1016/j.jpeds.2006.03.024.
Abstract/Text OBJECTIVE: To evaluate the efficacy of early prednisone therapy in preventing renal and treating extrarenal and renal symptoms in Henoch-Schönlein purpura (HSP) in a placebo-controlled trial.
STUDY DESIGN: A total of 171 patients (84 treated with prednisone and 87 receiving placebo) were included and followed up for 6 months. The endpoints were renal involvement at 1, 3, and 6 months and healing of extrarenal symptoms. The analyses were performed on an intent-to-treat basis.
RESULTS: Prednisone (1 mg/kg/day for 2 weeks, with weaning over the subsequent 2 weeks) was effective in reducing the intensity of abdominal pain (pain score, 2.5 vs 4.8; P = .029) and joint pain (4.6 vs 7.3; P = .030). Prednisone did not prevent the development of renal symptoms but was effective in treating them; renal symptoms resolved in 61% of the prednisone patients after treatment, compared with 34% of the placebo patients (difference = 27%; 95% confidence interval = 3% to 47%; P = .024).
CONCLUSIONS: The general use of prednisone in HSP is not supported, but patients with disturbing symptoms may benefit from early treatment, because prednisone reduces extrarenal symptoms and is effective in altering (but not preventing) the course of renal involvement.

PMID 16887443  J Pediatr. 2006 Aug;149(2):241-7. doi: 10.1016/j.jpeds.・・・
著者: Adam M Huber, Jim King, Peter McLaine, Terry Klassen, Mary Pothos
雑誌名: BMC Med. 2004 Apr 2;2:7. doi: 10.1186/1741-7015-2-7. Epub 2004 Apr 2.
Abstract/Text BACKGROUND: Henoch Schönlein Purpura (HSP) is the most common systemic vasculitis of childhood. There is considerable controversy over whether children with HSP should be treated with corticosteroids. The goal of this study was to investigate whether early corticosteroid administration could reduce the rate of renal or gastrointestinal complications in children with HSP.
METHODS: Forty children with HSP, seen in the emergency room of a tertiary-care, paediatric centre, entered a randomized, double-blind, placebo controlled study. The treatment group (n = 21) received oral prednisone, 2 mg/kg/day for one week, with weaning over a second week, while the placebo group (n = 19) received an identical appearing placebo. Co-primary outcomes were the rate of renal involvement at one year and the rate of acute gastrointestinal complications. Co-primary outcomes were analysed using Fisher's Exact test.
RESULTS: At one year, there was no difference in the rate of renal involvement (3/21 prednisone group vs. 2/19 placebo group, P = 1.0). There was also no statistically significant difference in the rate of acute gastrointestinal complications (2/21 prednisone group vs. 3/19 placebo group, P = 0.7). Two children in the placebo group did experience intussusceptions compared with none in the prednisone group (P = 0.2).
CONCLUSIONS: Early prednisone therapy in HSP does not appear to reduce the risk of renal involvement at one year, or the risk of acute gastrointestinal complications. There may be a reduced risk of intussusception. The routine, early use of prednisone in uncomplicated HSP cannot be recommended at this time.

PMID 15059282  BMC Med. 2004 Apr 2;2:7. doi: 10.1186/1741-7015-2-7. Ep・・・

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