今日の臨床サポート

注意欠陥・多動性障害(attention deficit/hyperactivity disorder、ADHD)(小児科)

著者: 平岩幹男 Rabbit Developmental Research

著者校正/監修レビュー済:2020/05/14
参考ガイドライン:
  1. DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 診断においては、単に症状のチェックだけではなく、実際にどの場面での困りごとが多いかを知る必要がある。
  1. 児童虐待などを含む心理社会的な背景によって似たような症状を呈することも知っておきたい。
  1. 注意され、叱られる行動を変容させていくためには薬剤だけではなく、心理社会的介入も必要である。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
平岩幹男 : 未申告[2021年]

改訂のポイント:
  1. 保険適用のある新しい薬剤が使用可能になった点について追記した〔ただし従来の1剤を含む2剤については、5年間有効な処方ライセンス(薬局においては調剤ライセンス)を有する必要がある〕。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 注意欠陥・多動性障害(一部には注意欠如という表現もある)というよりは、現在ではADHD(attention deficit/ hyperactivity disorder)のほうが呼び名としては一般的になっている。しかし現在の診断基準が出てから、そしてそれがわが国で一般に知られるようになってからまだ20年あまりしかたっていない。
  1. ADHDは一次性の症状(診断基準となる症状:DSM-5の診断基準<図表>)が中心であるが、年齢とともにそれに加えて二次性の症状(二次障害)が出てくる場合がある。二次障害についても適切な対応や環境調整によって改善することがしばしばであるが、実際には生活面で自信を失うことによって生活状況の悪化もしばしば見られる。
 
ADHDのDSM-5 による診断基準

2013年、DSM-5として改訂された。

 
  1. 一次性の症状としては、不注意の症状、すなわち忘れ物が多い、作業を途中で投げ出す、集中できないという症状がまず挙げられ、これらの症状のために社会生活上の困難を来す場合には、9症状のうちの6個以上(成人では5個以上)を満たすことになり不注意優勢のADHDと診断される。
  1. さらに多動の症状としてじっとしていられない、そわそわしている、すぐに歩き回るなどの症状、衝動の症状としてはルールを守れない、すぐに飛び出す、会話や順番に割り込むなどがあり、多動・衝動の症状の9症状のうち6個以上(成人では5個以上)を満たし、そのために社会生活上の困難を来す場合には、多動・衝動優勢のADHDと診断される。
  1. 不注意型、多動・衝動型の両方がある場合には混合型と診断される。これらの症状が2つ以上の場所、すなわち学校、家庭、クラブなどでみられることや、症状が12歳以前に出現し、6カ月以上続いていることも診断には必要である。DSM-5ではそう記述されているが、実際には、特に不注意型では成人期になってからようやく診断に至る例もある。
  1. 疫学については、男子に5~6倍多いこと、頻度としては12歳未満では5~10%とする報告が多い。しかし最近では女子のADHDが診断されにくいことも指摘されおり、そこまで大きな性差はないとする報告もある。
問診・診察のポイント  
  1. 保護者から話を聞く、学校からの依頼文書などのみから判断するのではなく、あくまで子どもを観察し、話を聞くことが重要である。ADHD-RS-Ⅳ(ADHD rating scale Ⅳ日本語版)による評価も考慮する。
  1. 知的には問題がないにもかかわらず行動の問題を抱えているために注意されたり叱られたりしていることが多く、診察の時点ですでにself-esteemの低下がみられていることが少なくない。この場合には受容的な話しかけが重要であるが、暴れたり攻撃的な行動がみられたりする場合にはタイムアウトをせざるを得ないこともある。

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