今日の臨床サポート

クラミジア感染症(婦人科)

著者: 野口靖之 愛知医科大学 産婦人科学講座

監修: 小林裕明 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科生殖病態生理学

著者校正/監修レビュー済:2021/03/10
参考ガイドライン:
  1. 日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会:産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編 2020
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. クラミジアによる子宮頸管炎は、核酸増幅法により診断する。核酸増幅法ができない場合は、核酸同定法、免役クロマト法、酵素抗体法を用いる(推奨度1)
  1. 帯下異常、下腹部痛、右上腹部痛を認める症例は、クラミジア・淋菌の同時検査を行う(推奨度2)
  1. 子宮頸管炎や軽症の子宮内膜炎、卵管炎、PIDの治療は、マクロライド系またはキノロン系経口抗菌薬により行う(推奨度1)
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
野口靖之 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:小林裕明 : 講演料(中外製薬株式会社,アストラゼネカ株式会社),奨学(奨励)寄付など(中外製薬株式会社)[2021年]

改訂のポイント
  1. 産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編 2020 に基づき、改訂を行った。
  1. 「ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g」の販売中止に伴い、処方例について修正を行った。

まとめ

疾患情報(疫学・病態)  
  1. Chlamydia trachomatis(クラミジア)は、性交渉により子宮頸管の円柱細胞に感染し子宮頸管炎を引き起こす。性器以外では、オーラルセックスやアナルセックスを介して眼瞼結膜、咽頭、直腸の粘膜に感染することがある。
  1. 性器クラミジア感染症は、2000~2012年の推移をみると、2002年までの増加から2003年に減少に転じた。その後、減少傾向が続いているが、20010年以降は減少率が鈍化した。
 
感染症発生動向調査による定点把握性感染症の年次推移(女性:1987~2015年)

性器クラミジア感染症は、2000~2015年の推移をみると、2002年までの増加から2003年に減少に転じた。その後、減少傾向が続いているが、2010年以降は減少率が鈍化した。

 
  1. 国内における報告数は、減少傾向にあるが、いまだ最も頻度の高い性感染症である。また、罹患しても90%以上が無症状であるため、感染に気づかない罹患者が、このほかに多数存在すると考えられる。罹患者の大部分は10~20歳代の若年者である。
 
感染症発生動向調査による定点把握性感染症の年齢群別定点当たり報告数の年次推移(女性:クラミジア感染症)

男女ともに、これらから妊娠、出産を控えた10歳代後半から20歳代が罹患者の大部分を占める。

 
  1. 子宮頸管炎を治療せず放置すると、上行性感染して子宮内膜炎、卵管炎を引き起こす。さらに、感染が、卵管采を経由して、骨盤内へ波及すると骨盤内炎症性疾患(pelvic inflammatory disease、PID)および肝周囲炎、Fitz-Hugh-Curtis 症候群を発症する。
  1. また、これらの卵管障害は卵管不妊や異所性妊娠の原因になるため、早期治療が必要である。
  1. クラミジア子宮頸管炎の自覚症状は、帯下異常、不正性器出血であるが、PIDや肝周囲炎を発症すると下腹部痛や右上腹部痛を自覚する。
  1. 診断は、子宮頸管擦過検体をスワブで採取し、クラミジアを検出し診断する。子宮頸管炎や軽症PIDであれば、経口抗菌薬により治療が可能である。
  1. 米国疾病管理予防センター(CDC)は、特に症状を認めなくても25歳以下の性活動を持つ女性、25~30歳でパートナーが変わった人、複数のパートナーのある人を対象としてクラミジアに対するスクリーニング検査の実施を推奨している。
  1. 妊婦がクラミジア頸管炎を合併すると産道感染を引き起こし、新生児が結膜炎や肺炎を発症する。
問診・診察のポイント  
  1. 性交渉の経験、帯下異常、性交時出血、下腹部痛、右上腹部痛の有無を確認する。また、月経遅延があれば妊娠検査を行う。

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文献 

著者: William M Geisler, Apurva Uniyal, Jeannette Y Lee, Shelly Y Lensing, Shacondra Johnson, Raymond C W Perry, Carmel M Kadrnka, Peter R Kerndt
雑誌名: N Engl J Med. 2015 Dec 24;373(26):2512-21. doi: 10.1056/NEJMoa1502599.
Abstract/Text BACKGROUND: Urogenital Chlamydia trachomatis infection remains prevalent and causes substantial reproductive morbidity. Recent studies have raised concern about the efficacy of azithromycin for the treatment of chlamydia infection.
METHODS: We conducted a randomized trial comparing oral azithromycin with doxycycline for the treatment of urogenital chlamydia infection among adolescents in youth correctional facilities, to evaluate the noninferiority of azithromycin (1 g in one dose) to doxycycline (100 mg twice daily for 7 days). The treatment was directly observed. The primary end point was treatment failure at 28 days after treatment initiation, with treatment failure determined on the basis of nucleic acid amplification testing, sexual history, and outer membrane protein A (OmpA) genotyping of C. trachomatis strains.
RESULTS: Among the 567 participants enrolled, 284 were randomly assigned to receive azithromycin, and 283 were randomly assigned to receive doxycycline. A total of 155 participants in each treatment group (65% male) made up the per-protocol population. There were no treatment failures in the doxycycline group. In the azithromycin group, treatment failure occurred in 5 participants (3.2%; 95% confidence interval, 0.4 to 7.4%). The observed difference in failure rates between the treatment groups was 3.2 percentage points, with an upper boundary of the 90% confidence interval of 5.9 percentage points, which exceeded the prespecified absolute 5-percentage-point cutoff for establishing the noninferiority of azithromycin.
CONCLUSIONS: In the context of a closed population receiving directly observed treatment for urogenital chlamydia infection, the efficacy of azithromycin was 97%, and the efficacy of doxycycline was 100%. The noninferiority of azithromycin was not established in this setting. (Funded by the National Institute of Allergy and Infectious Diseases; ClinicalTrials.gov number, NCT00980148.).

PMID 26699167  N Engl J Med. 2015 Dec 24;373(26):2512-21. doi: 10.1056・・・
著者: S P Wang, D A Eschenbach, K K Holmes, G Wager, J T Grayston
雑誌名: Am J Obstet Gynecol. 1980 Dec 1;138(7 Pt 2):1034-8.
Abstract/Text We studied 23 patients with pelvic inflammatory disease associated with symptoms of pleuritic up'per abdominal pain, characteristic of Fitz-Hugh-Curtis syndrome (FHC). A fourfold or greater change in antibody titer to Chlamydia trachomatis was demonstrated by microimmunofluorescence in 14; an IgG antibody titer greater than or equal to 1:1,024 was seen in 13; and IgM antibody was demonstrated in 11. Twenty (87%) of the 23 FHC patients, including all of the 12 with paired sera obtained at least 6 weeks apart, had serologic evidence of acute C. trachomatis infection. Neisseria gonorrhoeae was isolated from seven (30%) of the 23 FHC cases, and C. trachomatis was isolated from three of 10. Two groups of matched controls were studied; one group with PID but without FHC, and the other without PID. A larger proportion of patients with FHC had serologic evidence of acute C. trachomatis infection than either of the two control groups (p less than 0.05 for each comparison). Among those with antibody to C. trachomatis, the geometric mean antibody titer for the FHC group (1:724) was significantly higher than that for the PID group (1:138) or for the non-PID group (1:103). Thus, FHC is not solely attributable to infection with N. gonorrhoeae; most cases are associated with acute C. trachomatis infection.

PMID 6781346  Am J Obstet Gynecol. 1980 Dec 1;138(7 Pt 2):1034-8.

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