今日の臨床サポート

先天性耳小骨奇形

著者: 田中康広 獨協医科大学越谷病院耳鼻咽喉科

監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院

著者校正/監修レビュー済:2019/08/01
患者向け説明資料
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
田中康広 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:森山寛 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、概要・推奨について加筆を行った。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 先天性耳小骨奇形は外耳奇形を合併するmajor malformationと外耳が正常なminor malformationに分けられる[1]
  1. 本稿では先天性外耳道閉鎖症や狭窄症などの外耳奇形を伴わないminor malformationに絞り、概説する。
  1. 先天性耳小骨奇形は耳小骨連鎖の離断と固着に大別される。さらに離断固着は、それぞれが単独に起きる場合と複合している場合が存在する。
 
耳小骨奇形の病態による分類

上段は離断、下段は固着による病態を示す。

 
  1. 耳小骨の発生に関してはAnsonらによる説が支持されており[2]、ツチ骨頭とキヌタ骨体部が第一鰓弓由来、ツチ骨柄とキヌタ骨長脚、アブミ骨上部構造および底の一部が第二鰓弓由来、アブミ骨底の前庭側が耳胞由来とされる。
 
耳小骨の発生

Ansonらによる説。
 
参考文献:
ANSON BJ, HANSON JS, RICHANY SF. Early embryology of the auditory ossicles and associated structures in relation to certain anomalies observed clinically. Ann Otol Rhinol Laryngol [Internet]. 1960 Jun 28 [cited 2019 Jan 23];69(2):427–47. Available from: http://journals.sagepub.com/doi/10.1177/000348946006900212 PMID: 13793787
 

出典

 
  1. 耳小骨奇形の分類には、Ansonらの発生学的視点に基づいた船坂の分類が一般的に用いられる[3][4][5]
 
 
  1. わが国では合併症として顔面神経の走行異常が0〜22.2%[6][7][8][9][10]、先天性真珠腫がおよそ3%の割合で合併すると報告されている[9]
問診・診察のポイント  
問診
  1. 難聴の有無、その経緯、進行性であるか。

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文献 

著者: B J ANSON, J S HANSON, S F RICHANY
雑誌名: Ann Otol Rhinol Laryngol. 1960 Jun;69:427-47. doi: 10.1177/000348946006900212.
Abstract/Text
PMID 13793787  Ann Otol Rhinol Laryngol. 1960 Jun;69:427-47. doi: 10.1・・・
著者: E B Teunissen, W R Cremers
雑誌名: Ann Otol Rhinol Laryngol. 1993 Aug;102(8 Pt 1):606-12.
Abstract/Text The surgical findings in 144 successive ears operated on for congenital conductive hearing loss were analyzed, and the results were evaluated in terms of hearing gain. All the patients underwent middle ear surgery at the University Hospital Nijmegen between 1964 and 1990. A classification system was developed to analyze the findings. Class 1 comprises ears with congenital isolated stapes ankylosis. Class 2 comprises ears with congenital stapes ankylosis in combination with a congenital anomaly of the ossicular chain. Class 3 comprises ears with congenital anomalies of the ossicular chain and at least a mobile stapes footplate. Class 4 comprises ears with aplasia or severe dysplasia of the oval window or round window.

PMID 8352484  Ann Otol Rhinol Laryngol. 1993 Aug;102(8 Pt 1):606-12.
著者: D G Pappas, D G Pappas, G Hedlin
雑誌名: Laryngoscope. 1998 Aug;108(8 Pt 1):1115-8.
Abstract/Text OBJECTIVE: To document an association of round window atresia with congenital stapes fixation, discuss the diagnostic role of computed tomography, and implicate the clinical significance of these anomalies.
STUDY DESIGN: Retrospective chart review and review of the literature.
RESULTS: The authors report three pediatric cases of round window atresia. All cases presented with hearing loss of a conductive nature (two cases bilateral, one unilateral). Two patients underwent middle ear exploration, demonstrating stapes fixation and the absence of a round window. Stapedectomy was performed in both cases without postoperative hearing improvement. Subsequent revision stapedectomy was also unsuccessful in one of these cases. The unoperated case represents the fraternal twin of one patient. In all cases, computed tomography scanning demonstrated findings consistent with atresia of the round window niche without cochlear anomaly.
CONCLUSIONS: An association of round window atresia and congenital stapes fixation is apparent. The mechanism of the conductive hearing loss following stapedectomy remains poorly understood. Computed tomography imaging and surgical confirmation are probably both necessary to establish the diagnosis of round window atresia.

PMID 9707227  Laryngoscope. 1998 Aug;108(8 Pt 1):1115-8.

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