今日の臨床サポート

唾液腺腫瘍

著者: 吉原俊雄 東都文京病院 耳鼻咽喉科

監修: 森山寛 東京慈恵会医科大学附属病院

著者校正/監修レビュー済:2021/03/03
参考ガイドライン:
  1. 日本頭頸部癌学会:頭頸部癌診療ガイドライン 第3版
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 手術適応、手術法の決定のため超音波検査、MRI、造影CT検査は有用である推奨度1)。
  1. Fine needle aspiration cytologyFNAC術前検査として有用である推奨度2)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
吉原俊雄 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:森山寛 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、良性腫瘍のうち脈管系腫瘍について付記した。

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 唾液腺腫瘍は大唾液腺、小唾液腺のいずれにも発生し、腫瘍の病理分類は多彩である。以下その特徴を記す。
  1. 発生部位は耳下腺、顎下腺、舌下腺の順に多く、口腔内の小唾液腺にも生じる。
  1. 上皮性腫瘍と非上皮性腫瘍が存在する。
  1. 急速なサイズの増大、疼痛や顔面神経麻痺を伴う場合、悪性腫瘍を疑う(推奨度2)。
 
耳下腺

左側耳下腺部に外側へ突出する腫脹を認める。顔面神経麻痺は認めない。

出典

img1:  著者提供
 
 
 
顎下腺

右顎下腺癌症例で、顎下部に硬い腫瘤として触知される。

出典

img1:  著者提供
 
 
 
  1. 頬部腫瘤を主訴とすることが多く、皮膚・皮下腫瘍やアテロームと誤診されやすい。
  1. 良性と悪性が存在するが耳下腺、顎下腺、舌下腺の順に悪性腫瘍の発生頻度が高くなり、耳下腺腫瘍は良性腫瘍が多いが顎下腺腫瘍は30~40%ほどが悪性で、舌下腺の多くは腺様嚢胞癌である。
  1. 2005年のWHO病理分類では良性10種類、悪性24種類に分類されていたが、2017年に第4版が発刊され、特に癌の組織型によって生物学的態度が規程された[1]。唾液腺腫瘍は良性腫瘍と悪性腫瘍、良性腫瘍の悪性転化があり、鑑別として非腫瘍性唾液腺腫瘤が存在する。
  1. 多彩な病理組織像を呈するのが特徴で、篩状、管状、乳頭状、充実性、索状、嚢胞状、濾胞状、束状、棚状などの構造を示し、病理診断への足掛かりとなる。
  1. 唾液腺悪性腫瘍は低悪性、中悪性、高悪性の腫瘍が存在し、その進展、転移様式、予後は各々異なる。
  1. 良性腫瘍は多形腺腫が最も多く、女性に多くみられ易再発性である。長期経過の後に5~10%は癌化(多形腺腫由来癌)するとの報告がある[2]。耳下腺では多形腺腫が70%前後で最も多く、次いでワルチン腫瘍が高い頻度で発生する[3]
問診・診察のポイント  
問診:
  1. 腫脹、腫大の出現時期、その経緯

これより先の閲覧には個人契約のトライアルまたはお申込みが必要です。

最新のエビデンスに基づいた二次文献データベース「今日の臨床サポート」。
常時アップデートされており、最新のエビデンスを各分野のエキスパートが豊富な図表や処方・検査例を交えて分かりやすく解説。日常臨床で遭遇するほぼ全ての症状・疾患から薬剤・検査情報まで瞬時に検索可能です。

まずは15日間無料トライアル
本サイトの知的財産権は全てエルゼビアまたはコンテンツのライセンサーに帰属します。私的利用及び別途規定されている場合を除き、本サイトの利用はいかなる許諾を与えるものでもありません。 本サイト、そのコンテンツ、製品およびサービスのご利用は、お客様ご自身の責任において行ってください。本サイトの利用に基づくいかなる損害についても、エルゼビアは一切の責任及び賠償義務を負いません。 また、本サイトの利用を以て、本サイト利用者は、本サイトの利用に基づき第三者に生じるいかなる損害についても、エルゼビアを免責することに合意したことになります。  本サイトを利用される医学・医療提供者は、独自の臨床的判断を行使するべきです。本サイト利用者の判断においてリスクを正当なものとして受け入れる用意がない限り、コンテンツにおいて提案されている検査または処置がなされるべきではありません。 医学の急速な進歩に鑑み、エルゼビアは、本サイト利用者が診断方法および投与量について、独自に検証を行うことを推奨いたします。

文献 

著者: T Yoshihara, S Suzuki, K Nagao
雑誌名: Int J Pediatr Otorhinolaryngol. 1999 Apr 25;48(1):47-52.
Abstract/Text A rare case of a 9-year-old female with mucoepidermoid carcinoma arising in the accessory parotid gland is reported. She had complained of a painless and round mass of the left cheek for a duration of 14 months. Sialography, ultrasonography, CT scan and MRI were performed preoperatively. Sialography revealed a small duct separating from the Stensen's duct. CT and MRI showed that the tumor with smooth outline was lying on the masseter muscle and detached from the main parotid gland. The preoperative diagnosis was an accessory parotid gland tumor. The tumor was removed without facial nerve injury via standard parotidectomy incision. The tumor was composed of mucous and epidermoid cells. The pathological diagnosis was low-grade mucoepidermoid carcinoma.

PMID 10365972  Int J Pediatr Otorhinolaryngol. 1999 Apr 25;48(1):47-52・・・

ページ上部に戻る

戻る

さらなるご利用にはご登録が必要です。

こちらよりご契約または優待日間無料トライアルお申込みをお願いします。

(※トライアルご登録は1名様につき、一度となります)


ご契約の場合はご招待された方だけのご優待特典があります。

以下の優待コードを入力いただくと、

契約期間が通常12ヵ月のところ、14ヵ月ご利用いただけます。

優待コード: (利用期限:まで)

ご契約はこちらから