今日の臨床サポート

死亡診断書と死体検案書

著者: 中西泰造 福井赤十字病院 救急部

監修: 林寛之 福井大学医学部附属病院

著者校正/監修レビュー済:2021/03/03

概要・推奨   

  1. 医師は死亡診断書、死体検案書の作成、交付が法律で義務づけられている。
  1. 医師は、「自らの診療管理下にある患者が、生前に診療していた傷病に関連して死亡したと認める場合」には「死亡診断書」を、それ以外の場合には「死体検案書」を交付する
  1. 交付すべき書類が「死亡診断書」であるか「死体検案書」であるかを問わず、異状を認める場合には、所轄警察署に届け出る。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
中西泰造 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:林寛之 : 講演料(メディカ出版),原稿料(羊土社)[2021年]

改訂のポイント
  1. 定期レビューを行い、「異状」と署名の必要性について加筆修正を行った。

まとめ

まとめ  
  1. 死亡診断書、死体検案書は患者の死亡を医学的、法律的に証明するだけでなく、わが国の死因統計作成資料となるため正確に記入しなくてはならない。また医師はその作成、交付が法律で義務づけられている。
  1. 医師法第19条第2項
  1. 診察若しくは検案をし、又は出産に立ち会った医師は、診断書若しくは検案書又は出生証明書若しくは死産証書の交付の求があった場合には、正当の事由がなければ、これを拒んではならない。
  1. 死亡診断書は歯科医師も作成することができるが、死体検案書は医師が作成しなければならない。また遺族から再発行を依頼された場合、これに応じなければならない。死亡診断、死体検案をした医師が不在の場合は、原本の写しが原本と相違ないことを証明し、再発行できない理由を付して交付する。
  1. 死亡診断書と死体検案書のどちらを記入すべきかは、以下のフローチャートに沿って判断するが、「異状」について明確な定義はなく、個々の状況に応じて医師が個別に判断する必要がある。
 
死亡診断書と死体検案書の使い分け

診療継続中であったか、死亡の原因が診療していた傷病と関連しているか、死体検案で異状があったか、の3項目を確認し、死亡診断書と死体検案書を使い分ける。
 
参考文献:

出典

img1:  著者提供
 
 
 
  1. 自ら診察しないで診断書の交付を行ったり、自ら検案しないで検案書の交付を行ってはならないことはいうまでもない。ただし、診療継続中の患者が受診後24時間以内に診療中の疾患で死亡した場合については、医師法第20条に記載のある通り、異状がない限り改めて死後診察しなくても、死亡診断書を交付することができる。
  1. 医師法第20条
  1. 医師は、自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付し、自ら出産に立ち会わないで出生証明書若しくは死産証書を交付し、又は自ら検案をしないで検案書を交付してはならない。但し、診療中の患者が受診後24時間以内に死亡した場合に交付する死亡診断書については、この限りでない。
  1. しかしこれは、死亡が受診後24時間以上経っている場合には死体検案書を交付しなければならないということではない。死後に診察を行い、そのうえで生前に診療していた傷病が死因と判定できれば、求めに応じて死亡診断書を発行することができる。
  1. 「異状」について法律で明文化したものはないため、一例として以下を挙げる。
 
一般的な届け出るべき異状死体および異状死

これらは一般的な届け出るべき項目に過ぎないので、不詳な点があれば必ず警察に届け出る。

 
診療中およびその直後の死亡における届け出るべき異状死体および異状死

診療中およびその直後の死亡においては、常に医療過誤・過失の可能性を考え、必要に応じて異状死の届け出を行う。

 
  1. 「異状」の解釈はさまざまだが、上述のように一律の基準が示されておらず、医師が個別に判断せざるを得ないのが現状である。過去の判例(平成15年(あ)第1560号)をみると、「異状死体は、人の死亡を伴う重い犯罪にかかわる可能性があるもの」と示されている。
  1. 外因に関連した後遺症、続発症(感染症、播種性血管内凝固症候群、蘇生後脳症など)による死亡も、入院の有無、期間によらず異状死になるので届け出が必要である。
  1. 以下の法律により医師は、24時間以内に所轄警察署へ異状死体の届け出をしなければならない。
  1. 医師法第21条
  1. 医師は、死体又は妊娠4月以上の死産児を検案して異状があると認めたときは、24時間以内に所轄警察署に届け出なければならない。
 
*病院到着時心肺停止症例について
死戦期あるいは死後の各種臨床検査(CTやエコー検査を含む)によって、死因を明らかに病死と判断することができた場合、異状死体として扱う必要はなく警察に届け出なくてもよい。ただし慎重に判断するべきである。

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