今日の臨床サポート

急性出血性直腸潰瘍

著者: 山名哲郎 東京山手メディカルセンター大腸肛門病センター

監修: 杉原健一 東京医科歯科大学大学院

著者校正/監修レビュー済:2018/10/26
患者向け説明資料

概要・推奨   

重要な推奨:
  1. 急性出血性直腸潰瘍は基礎疾患を有する長期臥床の患者において突然の直腸出血で発症する疾患である
  1. 病因としてはストレスによる脳内カテコラミンの不均衡長期臥位による直腸粘膜の血流障害動脈硬化などの関与が示唆されている
  1. 鑑別疾患としては宿便性潰瘍NSAIDs関連潰瘍直腸孤立性潰瘍症候群炎症性腸疾患感染性腸炎痔核などがあげられる
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
山名哲郎 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:杉原健一 : 講演料(大鵬薬品)[2021年]

病態・疫学・診察

イントロダクション  
  1. 突然の無痛性の大量新鮮血便にて発症する下部直腸に限局した潰瘍性病変として1980年に河野らにより初めて急性出血性直腸潰瘍として報告された疾患である[1]。諸外国では、直腸潰瘍はSolitary rectal ulcerとして認識されているが[2]急性出血性直腸潰瘍という独立した疾患概念はない。
定義  
  1. 疾患の明確な定義はないが疾患概念としては「重篤な基礎疾患を有する高齢者に無痛性の大量血便発症し歯状線近傍の下部直腸に不整形ないし輪状傾向の潰瘍形成され止血されれ比較的良好に軽快する疾患」と提唱されている

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文献 

著者: M R Madigan, B C Morson
雑誌名: Gut. 1969 Nov;10(11):871-81.
Abstract/Text Solitary ulcer of the rectum is usually a disease of young adults of either sex which has a characteristic appearance on sigmoidoscopy. Distinctive changes may also be seen in biopsies taken from mucosa adjacent to the ulcer. The name ;solitary ulcer' is misleading because more than one ulcer may be present. Moreover, there is a preulcerative phase which is clinically and histologically recognizable. The condition is essentially benign and may persist for many years unchanged. It has not responded satisfactorily to medical or surgical methods of treatment. The cause of solitary ulcer is unknown. Different views on the pathogenesis are discussed.

PMID 5358578  Gut. 1969 Nov;10(11):871-81.

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