今日の臨床サポート

潰瘍性大腸炎

著者: 藤井俊光1) 東京医科歯科大学 潰瘍性大腸炎・クローン病先端治療センター

著者: 渡辺守2) 東京医科歯科大学 消化器内科

監修: 上村直実 国立国際医療研究センター 国府台病院

著者校正/監修レビュー済:2017/05/31
患者向け説明資料

概要・推奨   

疾患のポイント:
  1. 潰瘍性大腸炎(UC)は若年者に多く発症し、遺伝的素因、環境因子を背景に免疫異常を来すことで直腸から連続して大腸粘膜にびまん性の慢性炎症を起こす疾患である。
  1. 長期経過例で大腸癌を合併することが知られている。累積発症率は10年で2%、20年8%、30年18%とされる。
  1. 潰瘍性大腸炎における大腸癌のリスク:
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
藤井俊光 : 未申告[2021年]
渡辺守 : 研究費・助成金など(アルフレッサファーマ(株)),奨学(奨励)寄付など(アッヴィ合同会社,EAファーマ(株),キッセイ薬品工業(株),杏林製薬(株),ゼリア新薬工業(株),田辺三菱製薬(株),武田薬品工業(株),日本化薬(株),持田製薬(株))[2021年]
監修:上村直実 : 未申告[2021年]

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 炎症性腸疾患(IBD)は欧米に多く、白人特にユダヤ系での発症が多いとされる。日本を含めた東アジアでも増加の一途をたどっている。
  1. 潰瘍性大腸炎患者数の推移:<図表>
  1. 原因が不明で現状では特効薬のない難病のため、潰瘍性大腸炎(UC)は、指定難病であり、中等症以上の場合は申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される([平成27年1月施行])。潰瘍性大腸炎(UC)の医療受給者証および登録証(軽快者)の交付件数は2013年で16万人を越え、毎年約8,000人の増加があり発症年齢は25~29歳にピークがみられる。性差はない。米国では50万人といわれる。
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
  1. 潰瘍性大腸炎の発症年齢分布:<図表>
  1. 発症原因は完全には解明されていないが、遺伝的素因、環境因子を背景に免疫異常を来し、腸管での免疫寛容が破綻することで慢性腸炎を誘導する。
  1. 主に粘膜を侵し、びらんや潰瘍を形成する大腸の慢性炎症で、典型的には直腸から連続するびまん性炎症である。
  1. 長期経過例で大腸癌を合併することが知られている。累積発症率は10年で2%、20年8%、30年18%とされる。
  1. 潰瘍性大腸炎における大腸癌のリスク:<図表>
  1. 生命予後は健常者と差はない。
問診・診察のポイント  
  1. 診断プロセスで最初に必要でかつ最も重要なのが病歴の聴取である。

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