今日の臨床サポート

転移性肺腫瘍

著者: 礒部 威 島根大学医学部内科学講座呼吸器・臨床腫瘍学

監修: 高橋和久 順天堂大学大学院

著者校正/監修レビュー済:2017/07/31
患者向け説明資料

概要・推奨   

疾患のポイント:
  1. 肺は、他臓器に原発した腫瘍が転移する頻度が高い。
  1. 原発腫瘍としては、絨毛癌、骨肉腫、精巣腫瘍、悪性黒色腫、腎臓癌が高率である。また、肺に原発した癌が肺内に転移する頻度も高い。
  1. 転移の様式は、①血行性転移、②リンパ行性転移、③経気道性(経気管支性)転移、④臓側胸膜、――を経由する転移に大別される。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
礒部 威 : 講演料(アストラゼネカ,第一三共,ベーリンガーインゲルハイム),研究費・助成金など(第一三共)[2021年]
監修:高橋和久 : 講演料(アストラゼネカ(株),MSD(株),中外製薬(株)),研究費・助成金など(小野薬品工業(株),中外製薬(株),ブリストル・マイヤーズスクイブ(株)),奨学(奨励)寄付など(中外製薬(株),大鵬薬品工業(株),杏林製薬(株),サノフィ(株),日本イーライリリー(株),日本ベーリンガーインゲルハイム(株),帝人ファーマ(株))[2021年]

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 肺は、他臓器に原発した腫瘍が転移する頻度が高い。
  1. 原発腫瘍としては、絨毛癌、骨肉腫、精巣腫瘍、悪性黒色腫、腎臓癌が高率であるが、消化器癌、乳癌、胃癌、頭頚部癌でも一定の頻度で肺転移を認める。また、肺に原発した癌が肺内に転移する頻度も高い。
  1. 転移の様式は、①血行性転移、②リンパ行性転移、③経気道性(経気管支性)転移、④臓側胸膜を経由する転移――に大別される。
  1. 血行性転移:頭頚部や腹部の癌では、肺動脈経由の転移が一般的な経路である。
  1. リンパ行性転移:肺門部や縦隔リンパ節に転移を認める。癌性リンパ管症は、肺門部リンパ管が閉塞状態となってリンパ流が逆流し、気管支周囲ないしは胸膜下のリンパ管を逆行して生ずる。
  1. 経気道性(経気管支性)転移は細気管支肺胞上皮癌で認められることが多い。
  1. 特殊な転移形式として気管支壁転移(endobronchial metastasis)と呼ばれるものがあり、血痰や気道閉塞を生じるため気道インターベンションを必要とすることが多い。
  1. 臓側胸膜を経由する転移では胸腔を介して播種性に転移し、胸水が貯留し癌性胸膜炎を生じることが多い。
問診・診察のポイント  
  1. 肺に単発または多発する結節性陰影を認めた場合は、患者もしくは家族に悪性疾患の詳細な罹患歴を確認する。

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