今日の臨床サポート

NSAIDs中毒

著者: 関義元 茨城県立中央病院 総合診療科

監修: 箕輪良行 みさと健和病院 救急総合診療研修顧問

著者校正/監修レビュー済:2016/08/19

概要・推奨   

疾患のポイント:
  1. 市販されているNSAIDsの主な成分としては、アスピリン(アセチルサリチル酸)、アセトアミノフェン以外には、イブプロフェン、ナプロキセン、ロキソプロフェン、メフェナム酸、ケトプロフェン、ジクロフェナクなどが挙げられる。
  1. 本稿では、アスピリン中毒とNSAIDs中毒一般について述べる。(は他稿を参照)
  1. アスピリン中毒は、下記のNSAIDs中毒の一般的な症状に加え、高体温、凝固能異常、代謝性アシドーシス、意識障害、急性肺障害を認めることがあり、より重篤化する。なお、アスピリン中毒の古典的3徴は、過換気、耳鳴、嘔吐である。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
関義元 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:箕輪良行 : 特に申告事項無し[2021年]

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態)  
  1. 非ステロイド抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs、NSAIDs)は、鎮痛薬として市販されており広く普及している。これは、その安全性が高いためだが、それだけに、薬物過量内服の原因薬物としても頻度が高い。
  1. 一口にNSAIDsといっても、多種の薬剤が含まれる。
  1. アスピリン(アセチルサリチル酸)、アセトアミノフェン以外のNSAIDsでは、治療は主に消化管除染と対症療法のみで、重症化することはまれである。
  1. 本稿では、アスピリン中毒とNSAIDs中毒一般について述べる。( アセトアミノフェン中毒 に関しては、他稿を参照のこと。)
  1. アスピリン中毒の特徴は、来院時に軽症であっても救命不能なほど重篤化する可能性があること、幽門攣縮や胃内に薬物塊を作ることにより服用後24時間以上経っても持続的に血中濃度が上昇することがあること、尿のアルカリ化、血液浄化法が有効であることである。
問診・診察のポイント  
  1. 薬剤名、内用量、患者の体重、内服した時間に関する正確な病歴聴取が、重要である。

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文献 

著者: W Palatnick, M Tenenbein
雑誌名: Am J Perinatol. 1998 Jan;15(1):39-41. doi: 10.1055/s-2007-993896.
Abstract/Text Descriptions of salicylate poisoning during pregnancy are rare and unique features of perinatal physiology predict an increased sensitivity of the fetus to aspirin poisoning. A 17-year-old, 37-week pregnant woman presented to the hospital stating that she had ingested 50 aspirin tablets per day for 1 month in an attempt to harm her baby and herself. Ultrasound showed fetal demise. Serum salicylate was 620 mg/L with an anion gap of 22.6 and the following blood gases: pO2 108 mm Hg, pCO2 15mm Hg, pH 7.34, and HCO3 8.8 mmol/L. She was successfully treated with alkaline diuresis followed by hemodialysis. She spontaneously delivered a macerated stillborn 2380-g fetus. Autopsy revealed diffuse petechiae in the lungs, heart, thymus, and kidneys. Salicylic acid was found in the cord blood, but quantification was not possible due to the small volume of the blood sample. Our patient supports the hypothesis that the fetus is at greater risk than the mother in salicylate poisoning during pregnancy. Consideration should be given to emergent delivery of term or near-term, aspirin-poisoned fetuses.

PMID 9475686  Am J Perinatol. 1998 Jan;15(1):39-41. doi: 10.1055/s-20・・・

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