今日の臨床サポート

偶発性低体温症

著者: 千葉 大 Family Medical Practice Hanoi

監修: 箕輪良行 みさと健和病院 救急総合診療研修顧問

著者校正/監修レビュー済:2020/02/14
参考ガイドライン:
American Heart Association (AHA): Guidelines for cardiopulmonary resuscitation and emergency cardiovascular care – Part 10: Special circumstances of resuscitation(2015)
European Resuscitation Council (ERC): Guidelines for resuscitation – Section 4. Cardiac arrest in special circumstances(2015)
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 低体温を伴う心肺停止に対する蘇生は、通常のACLSプロトコルと大きく変わらない。低体温を伴う心肺停止は、32~35℃に復温するまで蘇生を中止しない(推奨度1)。
  1. 重症低体温には積極的な加温・復温を行う(推奨度1)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
千葉 大 : 未申告[2021年]
監修:箕輪良行 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. レイアウト変更に伴い、記載全体を見直して修正した。
  1. 定期レビューを行い、加筆修正を行った。

病態・疫学・診察

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 乳幼児は体表面積が大きいため熱を失いやすく、特に注意が必要である。
  1. 日本から高齢者の低体温症例が増えているとの報告がある。また、高齢者は体内のエネルギー産生が少なく復温に長時間を要し、若年者と比較すると生命および機能予後は悪い。
  1. 濡れた衣服あるいは薄着で屋外に長時間滞在すると、低体温症に至る危険がある。
  1. アルコールや薬物の摂取は、低体温症の引き金となりやすい。
  1. 住宅の喪失や貧困は、十分な保温を妨げ、低体温症のリスクとされる。
  1. 深部体温35℃以下を低体温と定義する(正常は37.2~37.7℃)[1]
  1. 臨床的には、単純な低温曝露による場合を一次性(偶発性)低体温症、低体温症を来す内因性疾患による場合を二次性低体温症と分類する。これらと別に誘発素因として、体熱喪失の亢進、熱産生低下、体温調節障害を考慮する[1][2]
  1. 臨床所見から治療方針を判断するための重症度分類として、Swiss staging systemが提唱されている[2][3]
  1. 低体温状態では代謝が低下しているため、長時間の心肺停止や蘇生処置を経ても良好な転帰が期待できるため、明らかな外傷や窒息などの合併がない限り蘇生や復温を積極的に行い、復温するまで死亡宣告しない[2]。“no one is dead until warm and dead”。
問診・診察のポイント  
評価・対応:
  1. 病歴や臨床経過あるいは身体診察から低温環境への曝露を疑い、深部体温の低下を確認すれば、低体温と診断可能である。

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文献 

著者: Douglas J A Brown, Hermann Brugger, Jeff Boyd, Peter Paal
雑誌名: N Engl J Med. 2012 Nov 15;367(20):1930-8. doi: 10.1056/NEJMra1114208.
Abstract/Text
PMID 23150960  N Engl J Med. 2012 Nov 15;367(20):1930-8. doi: 10.1056/・・・
著者: Bruno Durrer, Hermann Brugger, David Syme, International Commission for Mountain Emergency Medicine
雑誌名: High Alt Med Biol. 2003 Spring;4(1):99-103. doi: 10.1089/152702903321489031.
Abstract/Text
PMID 12713717  High Alt Med Biol. 2003 Spring;4(1):99-103. doi: 10.108・・・
著者: Jasmeet Soar, Gavin D Perkins, Gamal Abbas, Annette Alfonzo, Alessandro Barelli, Joost J L M Bierens, Hermann Brugger, Charles D Deakin, Joel Dunning, Marios Georgiou, Anthony J Handley, David J Lockey, Peter Paal, Claudio Sandroni, Karl-Christian Thies, David A Zideman, Jerry P Nolan
雑誌名: Resuscitation. 2010 Oct;81(10):1400-33. doi: 10.1016/j.resuscitation.2010.08.015.
Abstract/Text
PMID 20956045  Resuscitation. 2010 Oct;81(10):1400-33. doi: 10.1016/j.・・・
著者: Kaweesak Chittawatanarat, Siriwasan Akanitthaphichat
雑誌名: J Med Assoc Thai. 2009 Nov;92(11):1428-33.
Abstract/Text BACKGROUND: Hypothermia is a common complication in the hypovolemic patient. Warm intravenous fluids have proven valuable at preventing this complication during volume replacement. The microwave oven is considered an applicable alternative method for warming fluids but no protocol has been established.
OBJECTIVE: To evaluate the efficacy and affected variables of the microwave oven in warming crystalloid fluids and to determine the appropriate formula for calculating the warming duration.
RESULTS: The important variables influencing the operation of the microwave oven include the difference between the crystalloid fluid and room temperature, the microwave oven's capability, variations in microwave irradiation, and fluid shaking. The appropriate formula for calculating warming duration is: Duration (sec) = Volume (cc) x 4.2j.g(-1).K(-1) x Raised temperature DeltaT (K) x 1.1 (Adjusted power) / Mivcwrowave power (W).
CONCLUSION: The microwave oven is a safe and practical method for warming crystalloid fluids.

PMID 19938733  J Med Assoc Thai. 2009 Nov;92(11):1428-33.
著者: Terry L Vanden Hoek, Laurie J Morrison, Michael Shuster, Michael Donnino, Elizabeth Sinz, Eric J Lavonas, Farida M Jeejeebhoy, Andrea Gabrielli
雑誌名: Circulation. 2010 Nov 2;122(18 Suppl 3):S829-61. doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.110.971069.
Abstract/Text
PMID 20956228  Circulation. 2010 Nov 2;122(18 Suppl 3):S829-61. doi: 1・・・

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