今日の臨床サポート

視力低下

著者: 高木均 聖マリアンナ医科大学病院

監修: 沖波聡 倉敷中央病院眼科

著者校正/監修レビュー済:2017/03/31
患者向け説明資料

概要・推奨   

症状のポイント:
  1. 視力低下を起こす疾患は角膜疾患・前部ぶどう膜炎・急性緑内障などの前眼部疾患から、白内障・硝子体混濁など中間透光体の疾患、網脈絡膜疾患・視神経疾患・外傷など多岐にわたる。多くの疾患において適切な治療を早期に開始することが視機能の保持に不可欠であり、ワークアップにより原因疾患を同定し適切な 治療を開始する必要がある。
 
緊急対応:
  1. 遠見時・近見時、両方における急激な視力低下、急激な視野欠損、急激な眼痛・充血・眼瞼腫脹を伴う場合、外傷に伴う急激な視力低下の場合、緊急で治療が必要となる。
  1. 特に、急性の視力低下は緊急(その場)に眼科へのコンサルトが必要である。視力低下を引き起こす緊急疾患としては、急性原発閉塞隅角緑内障(急性原発閉塞隅角症)、網膜中心動脈(分枝)閉塞症、裂孔原性網膜剝離、眼内炎、角膜穿孔、外傷性視神経症が挙げられる。これらが疑われた場合には即日眼科を受診する必要がある。
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
高木均 : 研究費・助成金など(ノバルティスファーマ,千寿製薬),奨学(奨励)寄付など(参天製薬,千寿製薬,エイエムオー・ジャパン,HOYA)[2021年]
監修:沖波聡 : 特に申告事項無し[2021年]

病態・疫学・診察

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 視力低下を起こす疾患は角膜疾患・前部ぶどう膜炎・急性緑内障などの前眼部疾患から、白内障・硝子体混濁など中間透光体の疾患、網脈絡膜疾患・視神経疾患・外傷など多岐にわたる。多くの疾患において適切な治療を早期に開始することが視機能の保持に不可欠であり、ワークアップにより原因疾患を同定し適切な治療を開始する必要がある。
  1. 視力低下には、両眼性と片眼性、急激に起こる場合と緩徐に進行する場合があり、問診により鑑別する。
  1. 矯正視力検査は屈折異常を見極めるために有効である。
  1. 瞳孔反応にて相対性瞳孔求心路障害をみることで左右差のある視入力障害があることが見いだせる。
  1. 細隙灯顕微鏡検査により、前眼部疾患の有無、中間透光体混濁の有無、眼底検査により眼底疾患、視神経疾患を同定する。
  1. 両眼性視力低下ではぶどう膜炎、真菌性眼内炎、糖尿病網膜症、腎性網膜炎、薬物中毒、妊娠中毒症などの全身疾患に由来するもの、頭蓋内病変、視神経炎や、急性後部多発性斑状色素上皮症(APMPPE)など両眼性に発症する眼底疾患を想定する。
問診・診察のポイント  
  1. 視力低下の原因は多岐にわたるが、屈折異常を除き、できるだけ早急に眼科に紹介する。

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