今日の臨床サポート

眼瞼下垂

著者: 野田実香 慶應義塾大学病院 眼科

監修: 沖波聡 倉敷中央病院眼科

著者校正/監修レビュー済:2021/11/10
患者向け説明資料

概要・推奨   

  1. 縮瞳状態でも瞳孔領に上眼瞼縁がかかる眼瞼下垂は、視力不良や弱視の原因となりQOLを下げるため、眼瞼の挙上手術が推奨される(手術推奨度1
  1. 小児の先天性眼瞼下垂は、全身麻酔下での手術ということもあり、視力の不良度と家族の意向をよく聞き取り手術のタイミングを検討する(手術推奨度3
  1. ベル現象のない症例へ挙筋短縮術を施すのは禁忌(手術推奨度4
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 伊勢雄也 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
著者のCOI(Conflicts of Interest)開示:
野田実香 : 特に申告事項無し[2021年]
監修:沖波聡 : 特に申告事項無し[2021年]

改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い、診断に必要な測定方法などに加筆した。 

病態・疫学・診察

疫学情報・病態・注意事項  
  1. 眼瞼下垂とは開瞼時の瞼裂高が狭い状態である。眼瞼を挙上する筋肉には、動眼神経支配の上眼瞼挙筋(横紋筋)と交感神経支配のミュラー筋(平滑筋)があるが、これらの神経や筋肉の機能低下により眼瞼下垂が生じる。
  1. また神経や筋肉に異常がなくても、眼瞼周囲組織の変化で瞼裂高が狭くなることもある。日常診療で遭遇するものは加齢による腱膜性の眼瞼下垂が最も多く、次いで先天性のものが多い。
  1. しかし、そのほかにも種々の原因によって生じるため、頻度の低い疾患についても鑑別診断が必要になる。特に、眼球運動制限と散瞳を伴い脳動脈瘤による動眼神経の圧迫が疑われる場合は、緊急に脳外科の加療を要することがあるため注意が必要である。
問診・診察のポイント  
  1. 眼瞼下垂の鑑別は、その後の治療を考える上で大変重要である。基本的な問診と診察を行うことで鑑別ができる。

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