薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病) | 本剤との併用により、ベネトクラクスの血中濃度が増加するおそれがある。 ベネトクラクスを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | 本剤はベネトクラクスの代謝酵素(CYP3A)を阻害する。 |
バレメトスタット | 本剤との併用により、バレメトスタットの血中濃度が増加するおそれがある。 バレメトスタットを減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 | 本剤はバレメトスタットの代謝酵素(CYP3A)を阻害する。 |
抗てんかん薬 フェニトイン | フェニトインとの併用により、本剤のCmaxは49%、AUCは69%減少した。 | フェニトインは、本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導する。 |
抗てんかん薬 フェニトイン | 本剤との併用により、フェニトインのCmaxは1.7倍、AUCは1.8倍増加した。 | 本剤はフェニトインの代謝酵素(CYP2C9)を阻害する。 |
レテルモビル | レテルモビルとの併用により、本剤のCmaxは39%、AUC0-12は44%減少した。 | レテルモビルは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP2C9)を誘導すると考えられる。 |
レテルモビル | レテルモビルとの併用により、作用が減弱するおそれがある。 | レテルモビルは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP2C9)を誘導すると考えられる。 |
チロシンキナーゼ阻害剤 ボスチニブ、ニロチニブ、イブルチニブ、ラロトレクチニブ、ロルラチニブ | 本剤との併用により、これらの薬剤の血中濃度が増加するおそれがあるため、代替薬への変更を考慮すること。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A)を阻害する。 |
HIVプロテアーゼ阻害薬 ホスアンプレナビル | 本剤との併用により、ホスアンプレナビルの活性代謝物であるアンプレナビルの血中濃度が増加するおそれがある。 | In vitro試験結果において、本剤はアンプレナビルの代謝酵素(CYP3A4)を阻害した。 |
HIVプロテアーゼ阻害薬 ホスアンプレナビル | ホスアンプレナビルとの併用により、本剤の血中濃度が増加するおそれがある。 | In vitro試験において、アンプレナビルは本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害した。 |
非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI) デラビルジン | これらの薬剤との併用により、本剤の血中濃度が増加するおそれがある。 | In vitro試験結果において、これらの薬剤は本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害した。 |
非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI) デラビルジン | これらの薬剤との併用により、本剤の血中濃度が減少するおそれがある。 | これらの薬剤は本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導するおそれがある。 |
非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI) デラビルジン | 本剤との併用により、これらの薬剤の血中濃度が増加するおそれがある。 | In vitro試験結果において、本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害した。 |
トレチノイン | 本剤との併用により、トレチノインの血中濃度が増加するおそれがある。 | 本剤はトレチノインの代謝酵素(CYP)を阻害する。 |
免疫抑制剤 シクロスポリン、タクロリムス、エベロリムス | 本剤との併用により、シクロスポリンのCmaxは1.1倍に、AUCは1.7倍に増加した。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。 |
免疫抑制剤 シクロスポリン、タクロリムス、エベロリムス | 本剤との併用により、タクロリムスのCmaxは2.2倍に、AUCは3.2倍に増加した。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。 |
免疫抑制剤 シクロスポリン、タクロリムス、エベロリムス | 本剤との併用により、エベロリムスの血中濃度が増加するおそれがある。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。 |
クマリン系抗凝血薬 ワルファリンカリウム [8.9参照] | 本剤との併用により、プロトロンビン時間が1.9倍延長した。また、ワルファリンの作用が増強し、著しいINR上昇を来した症例が報告されている。 | 本剤はワルファリンの代謝酵素(CYP2C9)を阻害する。 |
プロトンポンプ阻害薬 オメプラゾール | 本剤との併用により、オメプラゾールのCmaxは2.2倍、AUCは3.8倍増加した。 | 本剤はオメプラゾールの代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を阻害する。 |
ミダゾラム | 本剤との併用により、ミダゾラム0.05mg/kg単回静脈内投与時のミダゾラムのAUCは3.7倍に増加し、ミダゾラム7.5mg単回経口投与時(本邦未承認)のミダゾラムのCmaxは3.8倍に、AUCは10.3倍に増加した。 | 本剤はミダゾラムの代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。 |
HMG-CoA還元酵素阻害薬 | 本剤との併用により、HMG-CoA還元酵素阻害薬の血中濃度が増加するおそれがある。 | In vitro試験において、本剤はHMG-CoA還元酵素阻害薬の代謝酵素(CYP3A4)を阻害した。 |
ジアゼパム | 本剤との併用により、ジアゼパムのAUCは増加し、血中濃度半減期は延長した。 | 本剤はジアゼパムの代謝酵素(CYP3A4及びCYP2C19)を阻害する。 |
ゾルピデム | 本剤との併用により、ゾルピデムのCmaxは1.2倍、AUCは1.5倍増加した。 | 本剤はゾルピデムの代謝酵素(CYP3A4及びCYP2C9)を阻害する。 |
スルホニル尿素系血糖降下薬 トルブタミド | 本剤との併用により、これらの薬剤の血中濃度が増加するおそれがある。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP2C9)を阻害する。 |
ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍薬 ビンクリスチン ビンブラスチン | 本剤との併用により、これらの薬剤の血中濃度が増加するおそれがある。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。 |
メサドン | 本剤との併用により、メサドンのCmaxが30.7%、AUCが47.2%増加した。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。 |
オキシコドン | 本剤との併用により、オキシコドンのCmaxとAUCが増加した。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。 |
フェンタニル | 本剤との併用により、フェンタニルのAUCが増加した。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。 |
イブプロフェン、ジクロフェナク | 本剤との併用により、これらの薬剤のCmaxとAUCが増加した。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP2C9)を阻害する。 |
経口避妊薬 ノルエチステロン・エチニルエストラジオール | ノルエチステロン・エチニルエストラジオールとの併用により、本剤のCmaxは14%、AUCは46%増加した。 | これらの薬剤は本剤の代謝酵素(CYP2C19)を阻害する。 |
経口避妊薬 ノルエチステロン・エチニルエストラジオール | 本剤との併用により、エチニルエストラジオールのCmaxは36%、AUCは61%増加し、ノルエチステロンのCmaxは15%、AUCは53%増加した。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害する。 |
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 | セイヨウオトギリソウとの併用により、本剤のAUCは59%減少した。本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 | セイヨウオトギリソウは、本剤の代謝酵素(CYP3A4)を誘導する。 |