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マグミット錠250mg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○下記疾患における制酸作用と症状の改善

    • 胃・十二指腸潰瘍、胃炎(急・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)
  • ○便秘症
  • ○尿路蓚酸カルシウム結石の発生予防

用法・用量

  • <制酸剤として使用する場合>

    • 酸化マグネシウムとして、通常成人1日0.5~1.0gを数回に分割経口投与する。
  • <緩下剤として使用する場合>

    • 酸化マグネシウムとして、通常成人1日2gを食前又は食後の3回に分割経口投与するか、又は就寝前に1回投与する。
  • <尿路蓚酸カルシウム結石の発生予防に使用する場合>

    • 酸化マグネシウムとして、通常成人1日0.2~0.6gを多量の水とともに経口投与する。
  • なお、いずれの場合も年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心機能障害のある患者
徐脈を起こし、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2 下痢のある患者
下痢を悪化させるおそれがある。
9.1.3 高マグネシウム血症の患者
高マグネシウム血症の症状を増悪させるおそれがある。[8.1、11.1.1、13.1、13.2参照]
9.2 腎機能障害患者
高マグネシウム血症を起こすおそれがある。[8.1、11.1.1、13.1、13.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.8 高齢者
投与量を減量するとともに定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど観察を十分に行い、慎重に投与すること。高齢者では、高マグネシウム血症を起こし、重篤な転帰をたどる例が報告されている。[8.1、11.1.1、13.1、13.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の投与により、高マグネシウム血症があらわれることがある。特に、便秘症の患者では、腎機能が正常な場合や通常用量以下の投与であっても、重篤な転帰をたどる例が報告されているので、以下の点に留意すること。[9.1.3、9.2、9.8、11.1.1、13.1、13.2参照]
8.1.1 必要最小限の使用にとどめること。
8.1.2 長期投与又は高齢者へ投与する場合には定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど特に注意すること。
8.1.3 嘔吐、徐脈、筋力低下、傾眠等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、直ちに受診するよう患者に指導すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
ラットに酸化マグネシウム400mg/kgを経口投与した場合、投与後3時間をピークに吸収され、血漿マグネシウム濃度は正常域の約1.64倍を示した。その後、投与48時間後に正常域付近まで低下した。
16.3 分布
ラットに酸化マグネシウム400mg/kgを経口投与後、4時間、48時間における肝臓、腎臓、心臓、骨格筋(大腿筋)、脳(大脳及び小脳)に含まれるマグネシウム量は、いずれの組織においても有意な変化を認めなかった。消化管から吸収されて血液中に移行したマグネシウムは、組織内の分布量を増加させることなく、速やかに腎臓から消失すると考えられる。
16.5 排泄
ラットに酸化マグネシウム400mg/kgを経口投与した場合、72時間までのマグネシウム総排泄量は投与量に対して尿中に約15%、糞中に約85%であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン、ミノサイクリン等
ニューキノロン系抗菌剤
シプロフロキサシン、トスフロキサシン等
ビスホスホン酸塩系骨代謝改善剤
エチドロン酸二ナトリウム、リセドロン酸ナトリウム等
抗ウイルス剤
ラルテグラビル、エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩等
これらの薬剤の吸収が低下し、効果が減弱するおそれがあるので、同時に服用させないなど注意すること。マグネシウムと難溶性のキレートを形成し、薬剤の吸収が阻害される。
セフジニル
セフポドキシム プロキセチル
ミコフェノール酸モフェチル
ペニシラミン
これらの薬剤の吸収が低下し、効果が減弱するおそれがあるので、同時に服用させないなど注意すること。機序不明
アジスロマイシン
セレコキシブ
ロスバスタチン
ラベプラゾール
ガバペンチン
これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。機序不明
ジギタリス製剤
ジゴキシン、ジギトキシン等
鉄剤
フェキソフェナジン
これらの薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがあるので、服用間隔をあけるなど注意すること。マグネシウムの吸着作用又は消化管内・体液のpH上昇によると考えられる。
ポリカルボフィルカルシウムポリカルボフィルカルシウムの作用が減弱するおそれがある。ポリカルボフィルカルシウムは酸性条件下でカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、本剤の胃内pH上昇作用によりカルシウムの脱離が抑制される。
高カリウム血症改善イオン交換樹脂製剤
ポリスチレンスルホン酸カルシウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
これらの薬剤の効果が減弱するおそれがある。また、併用によりアルカローシスがあらわれたとの報告がある。マグネシウムがこれらの薬剤の陽イオンと交換するためと考えられる。
活性型ビタミンD3製剤
アルファカルシドール、カルシトリオール等
高マグネシウム血症を起こすおそれがある。マグネシウムの消化管吸収及び腎尿細管からの再吸収が促進するためと考えられる。
活性型ビタミンD3製剤
アルファカルシドール、カルシトリオール等
milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止すること。機序:代謝性アルカローシスが持続することにより、尿細管でのカルシウム再吸収が増大する。
危険因子:高カルシウム血症、代謝性アルカローシス、腎機能障害のある患者。
大量の牛乳、カルシウム製剤milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止すること。機序:代謝性アルカローシスが持続することにより、尿細管でのカルシウム再吸収が増大する。
危険因子:高カルシウム血症、代謝性アルカローシス、腎機能障害のある患者。
リオシグアト本剤との併用によりリオシグアトの血中濃度が低下するおそれがある。
本剤はリオシグアト投与後1時間以上経過してから服用させること。
消化管内pHの上昇によりリオシグアトのバイオアベイラビリティが低下する。
ロキサデュスタット
バダデュスタット
これらの薬剤と併用した場合、これらの薬剤の作用が減弱するおそれがある。機序不明
炭酸リチウム高マグネシウム血症を起こすおそれがある。機序不明
H2受容体拮抗薬
ファモチジン、ラニチジン、ラフチジン等
プロトンポンプインヒビター
オメプラゾール、ランソプラゾール、エソメプラゾール等
本剤の緩下作用が減弱するおそれがある。胃内のpH上昇により本剤の溶解度が低下するためと考えられる。
ミソプロストール下痢が発現しやすくなる。ミソプロストールは小腸の蠕動運動を亢進させ、小腸からの水・Naの吸収を阻害し、下痢を生じさせる。本剤には緩下作用があるので、両者の併用で下痢が発現しやすくなる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。
11.1.1 高マグネシウム血症(頻度不明)
呼吸抑制、意識障害、不整脈、心停止に至ることがある。悪心・嘔吐、口渇、血圧低下、徐脈、皮膚潮紅、筋力低下、傾眠等の症状の発現に注意するとともに、血清マグネシウム濃度の測定を行うこと。[8.1、9.1.3、9.2、9.8、13.1、13.2参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。

頻度不明
消化器下痢等
電解質血清マグネシウム値の上昇
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