薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
アトルバスタチン | アトルバスタチンの血中濃度を上昇させることがあり、横紋筋融解症があらわれやすくなる。必要に応じてアトルバスタチンの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
ビンカアルカロイド系 抗悪性腫瘍剤 ビンクリスチン ビンブラスチン等 | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがあり、ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤の副作用が増強されることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
メチルプレドニゾロン デキサメタゾン ブデソニド | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがあり、これらの薬剤の副作用が増強されることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
コルヒチン [2.2、9.2.1、9.3.2参照] | コルヒチンの血中濃度を上昇させることがあり、コルヒチンの作用が増強されることがある。必要に応じてコルヒチンの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
ジソピラミド | ジソピラミドの血中濃度上昇により、QT延長が発現する可能性がある。必要に応じてジソピラミドの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
ベンゾジアゼピン系薬剤 ミダゾラム ブロチゾラム アルプラゾラム | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
抗精神病薬 ハロペリドール アリピプラゾール ペロスピロン クエチアピン | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 ・本剤とアリピプラゾールの併用により、アリピプラゾールのCmax、AUC、t1/2がそれぞれ19.4%、48.0%、18.6%増加したとの報告がある。 ・本剤とペロスピロンの併用により、ペロスピロンのCmax及びAUCがそれぞれ5.7倍及び6.8倍増加したとの報告がある | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
免疫抑制剤 シクロスポリン タクロリムス水和物 | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
抗悪性腫瘍剤 ドセタキセル水和物 エベロリムス テムシロリムス ゲフィチニブ ダサチニブ エルロチニブ ラパチニブ ボルテゾミブ イマチニブ スニチニブ ボスチニブ カバジタキセル セリチニブ クリゾチニブ シロリムス(錠) パノビノスタット ポナチニブ ルキソリチニブ アパルタミド トレチノイン(カプセル) ペミガチニブ エヌトレクチニブ | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 ・クリゾチニブ反復投与時に本剤を併用投与したとき、クリゾチニブの定常状態におけるAUCtau及びCmaxは単独投与と比べそれぞれ57%及び33%増加した。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
オピオイド系鎮痛剤 フェンタニル オキシコドン メサドン | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 ・本剤とオキシコドンの併用により、オキシコドンのクリアランスが32%減少し、AUCが51%増加したとの報告がある(オキシコドン注射剤)。また、オキシコドンのAUCが144%上昇したとの報告がある(オキシコドン経口剤)。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
ブプレノルフィン セレギリン ガランタミン モザバプタン トルバプタン エレトリプタン サルメテロール シクレソニド フルチカゾン アプレピタント イミダフェナシン ソリフェナシン トルテロジン シロスタゾール シナカルセト エバスチン ダルナビル マラビロク オキシブチニン ドンペリドン シロドシン キニーネ ゾピクロン グアンファシン ジエノゲスト | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 ・トルバプタンとの併用が避けられない場合は、トルバプタンの減量あるいは、低用量から開始するなど用量に注意すること。 ・本剤とイミダフェナシンの併用により、イミダフェナシンのCmax及びAUCがそれぞれ1.32倍及び1.78倍増加したとの報告がある。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
シルデナフィル バイアグラ | シルデナフィルとエリスロマイシンの併用によりシルデナフィルのCmax、AUCの増加が認められたとの報告がある。必要に応じてシルデナフィルの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
タダラフィル シアリス ザルティア | タダラフィルの血中濃度を上昇させるおそれがある(タダラフィルとケトコナゾールの併用により、タダラフィルのAUC及びCmaxがそれぞれ312%及び22%増加したとの報告がある)。必要に応じてタダラフィルの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
ワルファリン [8.4参照] | ワルファリンの作用が増強し、著しいINR上昇があらわれることがある。必要に応じてワルファリンの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
アキシチニブ | アキシチニブの血中濃度が上昇し、副作用の発現頻度及び重症度が増加するおそれがある。やむを得ず併用する際にはアキシチニブの減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
フェソテロジン | 活性代謝物5-HMTの血漿中濃度の上昇に伴い効果や副作用の増強が予想される。必要に応じてフェソテロジンの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
ボセンタン | ボセンタンの血中濃度が上昇し、ボセンタンの副作用が発現しやすくなるおそれがある。必要に応じてボセンタンの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
アルテメテル・ルメファントリン | アルテメテル及びルメファントリンの血中濃度が上昇し、QT延長が起こるおそれがある。必要に応じてアルテメテル・ルメファントリンの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
デソゲストレル・エチニルエストラジオール | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてデソゲストレル・エチニルエストラジオールの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病) | ベネトクラクスの血中濃度が上昇し、副作用が増強する可能性があるので、ベネトクラクスを減量するとともに患者の状態を慎重に観察すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。 |
ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤 ニフェジピン ニルバジピン フェロジピン等 ベラパミル | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。また、心機能が低下する可能性がある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。また、両剤の心抑制作用が増強する可能性がある。 |
イリノテカン | イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が上昇することがある。必要に応じてイリノテカンの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4阻害作用により、イリノテカンの活性代謝物の無毒化が阻害されると考えられる。 |
バルベナジン | バルベナジン及び活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。バルベナジンの作用が増強することで副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行うこと。本剤を併用する場合にはバルベナジンの増量はしないこと。 | 本剤のCYP3A阻害作用により、バルベナジン及び活性代謝物の代謝が阻害されると考えられる。 |
ニロチニブ | ニロチニブの血中濃度が上昇し、QT延長があらわれることがある。必要に応じてニロチニブの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4及びP糖蛋白阻害作用により、ニロチニブの代謝及び排泄が阻害されると考えられる。 |
アピキサバン | アピキサバンの血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてアピキサバンの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4及びP糖蛋白阻害作用により、アピキサバンの代謝及び排泄が阻害されると考えられる。 |
エドキサバン | エドキサバンの血中濃度を上昇させ、出血の危険性を増大させるおそれがある。必要に応じてエドキサバンの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のP糖蛋白阻害作用により、エドキサバンのバイオアベイラビリティを上昇させると考えられる。 |
ジゴキシン ブスルファン | これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。 本剤とブスルファンの併用により、ブスルファンのクリアランスが20%減少したとの報告がある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 機序不明 |
ロペラミド | ロペラミドの血中濃度が上昇することがある。必要に応じてロペラミドの投与量を減量するなど用量に注意すること。 | 本剤のCYP3A4及びP糖蛋白阻害作用により、ロペラミドの代謝及び排泄が阻害されると考えられる。 |
クラリスロマイシン リトナビル ホスアンプレナビル/リトナビル エリスロマイシン シプロフロキサシン | 本剤の血中濃度が上昇することがある。 本剤とシプロフロキサシンの併用により、イトラコナゾールのCmax及びAUCがそれぞれ53.13%及び82.46%増加したとの報告がある。必要に応じて本剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。 | これらの薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
ダルナビル/リトナビル | 本剤又はダルナビルの血中濃度が上昇する可能性がある(ダルナビル/リトナビルとケトコナゾールの併用により、ダルナビルとケトコナゾールの血中濃度の上昇が認められたとの報告がある)。必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の投与量を調節するなど用量に注意すること。 | 本剤及びこれらの薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により、血中濃度の変化が起こる場合がある。 |
エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩 エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩 | 本剤、エルビテグラビル及びコビシスタットの血中濃度が上昇する可能性がある。必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の投与量を調節するなど用量に注意すること。 | 本剤及びコビシスタットのCYP3A等阻害作用により、相互に代謝が阻害される。 |
ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット | 本剤、ダルナビル又はコビシスタットの血中濃度が上昇する可能性がある。必要に応じて本剤又はダルナビル エタノール付加物・コビシスタットの投与量を調節するなど用量に注意すること。 | 本剤とダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、相互に代謝が阻害される。 |
ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩 | 本剤、ダルナビル、コビシスタット又はテノホビル アラフェナミドの血中濃度が上昇する可能性がある。必要に応じて本剤又はダルナビル エタノール付加物・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩の投与量を調節するなど用量に注意すること。 | 本剤とダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドのCYP3A及びP糖蛋白阻害作用により、相互に代謝が阻害される。 |
カルバマゼピン エトラビリン リファブチン [7.4参照] | 本剤の血中濃度が低下することがある。また、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の投与量を調節するなど用量に注意すること。 | これらの薬剤の肝薬物代謝酵素誘導により、本剤の肝代謝が促進される。また、本剤のCYP3A4に対する阻害作用によりこれらの薬剤の代謝が阻害される。 |
リファンピシン フェニトイン イソニアジド フェノバルビタール エファビレンツ ネビラピン [7.4参照] | 本剤の血中濃度が低下することがある。 本剤とネビラピンの併用により、本剤のCmax、AUC及びt1/2がそれぞれ38%、61%及び31%減少したとの報告がある。必要に応じて本剤の投与量、両剤の投与間隔を調節するなど注意すること。 | これらの薬剤の肝薬物代謝酵素誘導により、本剤の肝代謝が促進される。 |
メロキシカム | 本剤とメロキシカムの併用により、メロキシカムのCmax及びAUCがそれぞれ64%及び37%減少したとの報告がある。必要に応じてメロキシカムの投与量を調節するなど用量に注意すること。 | 本剤がメロキシカムの消化管からの吸収を抑制すると考えられる。 |