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スパニジン点滴静注用100mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 腎移植後の拒絶反応(促進型及び急性)の治療

用法・用量

  • 本剤は、通常、成人にはグスペリムス塩酸塩として1日1回、体重1kg当たり3~5mgを注射用水、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で溶解し、更に100~500mLの生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、3時間かけて点滴静注する。なお、投与期間は連続7日間とするが、患者の病態に応じ連続10日間投与することもできる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 妊婦又は授乳婦[9.5、9.6参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 骨髄抑制のある患者
骨髄抑制を増悪させるおそれがある。
9.1.2 出血性素因のある患者
出血傾向を増長させるおそれがある。
9.1.3 肝炎ウイルスキャリアの患者
B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。また、HBs抗原陰性の患者において、免疫抑制剤の投与開始後にB型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎を発症した症例が報告されている。また、C型肝炎ウイルスキャリアの患者において、免疫抑制剤の投与開始後にC型肝炎の悪化がみられることがある。肝炎ウイルスキャリアの患者に本剤を投与する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化やC型肝炎の悪化の徴候や症状の発現に注意すること。[11.1.5参照]
9.2 腎機能障害患者
減量するなど慎重に投与すること。副作用(特に血液障害、消化器症状)の発現率が高くなる。
9.3 肝機能障害患者
減量するなど慎重に投与すること。副作用(特に血液障害、消化器症状)の発現率が高くなる。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット、ウサギ)において、胎仔又は出生仔の発育遅延、胎生期死亡等が認められている。[2.参照]
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。[2.参照]
9.7 小児等
小児に対する安全性は確立されていない(小児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない)。

8.重要な基本的注意

8.1 拒絶反応の確定診断後に本剤を投与すること。
8.2 本剤の投与により血液障害が起こる場合があるため、頻回に血液検査を行うこと。投与開始後約2週目に最低値となることが認められており、また、投与期間が長くなると血液障害の程度が強くなる傾向があるので、本剤の投与終了後も患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1参照]
8.3 本剤の投与にあたっては、血漿中濃度の急激な上昇に伴う呼吸抑制の発現を避けるため、必ず3時間かけて点滴静注すること。[11.1.2参照]
8.4 本剤を同一患者に再使用する場合には、2週間以上の間隔をおき使用すること。
8.5 透析を行う必要のある場合、本剤は透析終了後に投与すること。
8.6 免疫抑制療法は、二次的感染症(サイトメガロウイルス等)に対して感受性を高める可能性がある。二次的感染が生じた場合には適切な治療を行うこと。[11.1.5参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 他の製剤と混注しないこと。
14.1.2 本剤は注射用水、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液に用時溶解すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
本剤を20~500mg/m2/日で、5日間静脈内反復投与したときの最高血漿中濃度(Cmax)は投与量に依存して増大し、20~400mg/m2/日の範囲で線形性を示した。
腎移植患者における本剤の血漿からの消失半減期は、癌患者におけるそれよりも長くなる傾向が認められた。
本剤180mg/m2/日(約4.5mg/kg/日)を静脈内投与したときの血漿中濃度の比較(3時間持続投与)

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 血液障害
汎血球減少(頻度不明)、白血球減少(39.3%)、血小板減少(40.7%)、赤血球減少(17.6%)、ヘモグロビン減少(18.8%)、ヘマトクリット減少(14.7%)があらわれることがある。必要に応じて輸血等の適切な処置を行うこと。[8.2参照]
11.1.2 呼吸抑制(頻度不明)
呼吸抑制が発現した場合には、直ちに酸素吸入を行い、透析にて本剤を除去すること。[8.3参照]
11.1.3 進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明)
本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.4 BKウイルス腎症(頻度不明)
11.1.5 感染症(頻度不明)
免疫抑制剤を投与された患者において、肺炎、敗血症があらわれることがある。また、免疫抑制剤を投与されたB型又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎の悪化があらわれることがある。[8.6、9.1.3参照]
注)発現頻度は使用成績調査を含む

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上1%未満
精神神経系しびれ感(顔面、口唇周囲、手足等)、頭痛・頭重
消化器悪心・嘔気、食欲不振嘔吐、胃部不快感、胸やけ、腹部膨満感
肝臓AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、総ビリルビン上昇γ-GTP上昇
その他顔面潮紅、ほてり、倦怠感、総蛋白減少、トリグリセライド上昇総コレステロール減少、尿糖、電解質異常(カリウム異常、ナトリウム異常等)

注)発現頻度は使用成績調査を含む

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