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フルバスタチン錠10mg「サワイ」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○高コレステロール血症
  • ○家族性高コレステロール血症

用法・用量

  • フルバスタチンとして、通常、成人には1日1回夕食後20mg~30mgを経口投与する。
    なお、投与は20mgより開始し、年齢・症状により適宜増減するが、重症の場合は1日60mgまで増量できる。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 重篤な肝障害のある患者[9.3.1参照]
  • 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦[9.5、9.6参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある以下の患者
(1)甲状腺機能低下症の患者
(2)遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者
(3)薬剤性の筋障害の既往歴のある患者
(4)感染症
(5)外傷後、日の浅い患者
(6)重症な代謝、内分泌障害及び電解質異常
(7)コントロール困難なてんかんのある患者
(8)アルコール中毒者
9.1.2 重症筋無力症又はその既往歴のある患者
重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある。[11.1.3参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎障害又はその既往歴のある患者
HMG-CoA還元酵素阻害剤投与時にみられる横紋筋融解症の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能悪化があらわれることがある。
9.2.2 腎機能検査値異常のある患者
本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。[10.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。本剤は主に肝臓において作用し、また代謝されるので肝障害を悪化させるおそれがある。[2.2参照]
9.3.2 肝障害又はその既往歴のある患者
本剤は主に肝臓において作用し、また代謝されるので肝障害を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)での周産期投与試験(3mg/kg以上)において分娩前又は分娩後の一時期に母動物の死亡が報告されている。[2.3参照]
9.6 授乳婦
投与しないこと。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。[2.3参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
9.8.1 副作用が発現した場合には副作用の程度と有効性を勘案し、減量するなどの適切な処置を行うこと。高齢者では生理機能が低下していることがある。
9.8.2 高齢者では横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。

8.重要な基本的注意

8.1 あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法、運動療法等の非薬物療法を行い、十分な効果が認められない場合にのみ投与すること。また、非薬物療法は本剤投与中も継続すること。更に高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること。
8.2 投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。
8.3 肝機能異常があらわれることがあるので、原則として投与開始後12週以内に肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うことが望ましい。また、増量後も同様に行うことが望ましい。[11.1.4参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

5.効能又は効果に関連する注意

適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
<フルバスタチン錠30mg「サワイ」>
フルバスタチン錠30mg「サワイ」とローコール錠30mgを健康成人男子にそれぞれ1錠(フルバスタチンとして30mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中フルバスタチン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
各製剤1錠投与時の薬物動態パラメータ
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC0-4hr
(ng・hr/mL)
フルバスタチン錠30mg「サワイ」237.2±158.40.9±0.50.8±0.4232.7±99.0
ローコール錠30mg238.0±151.40.9±0.60.9±0.4224.1±94.3
(Mean±S.D.)
血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.4 代謝
フルバスタチンはヒト肝ミクロソームにより水酸化体及び脱イソプロピル化体へと代謝され、水酸化及び脱イソプロピル化には主としてCYP2C9が関与している。[10.参照]
16.8 その他
<フルバスタチン錠10mg「サワイ」>
フルバスタチン錠10mg「サワイ」は溶出挙動に基づき、フルバスタチン錠30mg「サワイ」と生物学的に同等とみなされた。
<フルバスタチン錠20mg「サワイ」>
フルバスタチン錠20mg「サワイ」は溶出挙動に基づき、フルバスタチン錠30mg「サワイ」と生物学的に同等とみなされた。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
フィブラート系薬剤
ベザフィブラート等
[9.2.2参照]
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれるおそれがある。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。共に横紋筋融解症の報告がある。
危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
免疫抑制剤
シクロスポリン等
ニコチン酸
エリスロマイシン
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれるおそれがある。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。危険因子:腎障害患者
クマリン系抗凝固剤
ワルファリン
抗凝血作用が増強することがある。機序は解明されていない。
陰イオン交換樹脂剤
コレスチラミン等
コレスチラミンとの併用により本剤の血中濃度が低下したとの報告があるのでコレスチラミン投与後、少なくとも3時間経過後に本剤を投与することが望ましい。
なお、他の陰イオン交換樹脂剤についても本剤の血中濃度が低下するおそれがある。
本剤が陰イオン交換樹脂に吸着され、消化管内からの吸収量が低下するためと考えられる。
ベザフィブラート本剤の血中濃度が上昇することがある。本剤の肝代謝が阻害され、初回通過効果が低下したものと考えられる。
シメチジン
ラニチジン
オメプラゾール
本剤の血中濃度が上昇することがある。これらの薬剤による肝代謝酵素阻害作用及び胃内pHの変化による影響が考えられる。
フルコナゾール
ホスフルコナゾール
エトラビリン
本剤の血中濃度が上昇することがある。本剤は主にCYP2C9で代謝されるため、これらの薬剤のCYP2C9阻害作用により本剤の代謝が阻害される。
リファンピシン本剤の血中濃度が低下することがある。リファンピシンの肝薬物代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる。
ジゴキシンジゴキシンのAUCに変化は認められなかったが、最高血中濃度が上昇したとの報告があるので、観察を十分に行うこと。機序は解明されていない。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
11.1.1 横紋筋融解症、ミオパチー(いずれも頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。また、筋炎を含むミオパチーがあらわれることがあるので、広範な筋肉痛、脱力感や著明なCKの上昇があらわれることがある。
11.1.2 免疫介在性壊死性ミオパチー(頻度不明)
近位筋脱力、CK高値、炎症を伴わない筋線維の壊死、抗HMG-CoA還元酵素(HMGCR)抗体陽性等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれ、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察すること。なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある。
11.1.3 重症筋無力症(頻度不明)
重症筋無力症(眼筋型、全身型)が発症又は悪化することがある。[9.1.2参照]
11.1.4 肝機能障害(頻度不明)
肝炎、黄疸等の肝機能障害があらわれることがある。[8.3参照]
11.1.5 過敏症状(頻度不明)
ループス様症候群、血管炎、血管浮腫、アナフィラキシー反応等の過敏症状があらわれることがある。
11.1.6 間質性肺炎(頻度不明)
間質性肺炎があらわれることがあるので、長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。

0.1%~5%未満0.1%未満頻度不明
皮膚発疹、そう痒感蕁麻疹、湿疹脱毛、光線過敏
消化器胃不快感、胸やけ、腹痛、嘔気、便秘、下痢、食欲不振、腹部膨満感嘔吐、口内炎、口渇膵炎
肝臓AST、ALT、ALP、LDH、γ-GTP、LAPの上昇コリンエステラーゼ上昇
腎臓BUN、血清クレアチニンの上昇頻尿
筋肉CK上昇、筋肉痛脱力感
精神神経系めまい、頭痛睡眠障害、知覚異常(しびれ等)
血液白血球減少貧血、血小板減少、好酸球増多
その他けん怠感、血清カリウム上昇、尿酸上昇関節痛、発熱、動悸、味覚異常、浮腫、胸内苦悶感ほてり、勃起不全
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