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ラコールNF配合経腸用液

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する。

用法・用量

  • 通常、成人標準量として1日1,200~2,000mL(1,200~2,000kcal)を経鼻チューブ、胃瘻又は腸瘻より胃、十二指腸又は空腸に1日12~24時間かけて投与する。投与速度は75~125mL/時間とする。経口摂取可能な場合は1日1回又は数回に分けて経口投与することもできる。
    また、投与開始時は、通常1日当たり400mL(400kcal)を水で希釈(0.5kcal/mL程度)して、低速度(約100mL/時間以下)で投与し、臨床症状に注意しながら増量して3~7日で標準量に達するようにする。
    なお、年齢、体重、症状により投与量、投与濃度、投与速度を適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 牛乳たん白アレルギーを有する患者[本剤は牛乳由来のカゼインが含まれているため、ショック、アナフィラキシーを引き起こすことがある。]
  • 2.3 イレウスのある患者[消化管の通過障害がある。]
  • 2.4 腸管の機能が残存していない患者[水、電解質、栄養素などが吸収されない。]
  • 2.5 高度の肝・腎障害のある患者[9.2.1、9.3.1参照]
  • 2.6 重症糖尿病などの糖代謝異常のある患者[高血糖、高ケトン血症などを起こすおそれがある。]
  • 2.7 先天性アミノ酸代謝異常の患者[アシドーシス、嘔吐、意識障害などのアミノ酸代謝異常の症状が発現するおそれがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 短腸症候群の患者
下痢の増悪をきたすおそれがある。
9.1.2 急性膵炎の患者
膵炎が増悪するおそれがある。
9.1.3 水分の補給に注意を要する以下の患者
・意識不明の患者
・口渇を訴えることのできない患者
・高熱を伴う患者
・重篤な下痢など著しい脱水症状の患者
水分バランスを失いやすい。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 高度の腎障害のある患者
投与しないこと。高窒素血症などを起こすおそれがある。[2.5参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 高度の肝障害のある患者
投与しないこと。肝性昏睡などを起こすおそれがある。[2.5参照]
9.4 生殖能を有する者
[9.5.1参照]
9.5 妊婦
9.5.1 妊娠3箇月以内又は妊娠を希望する女性
投与する場合は、用法及び用量に留意し、本剤によるビタミンAの投与は5,000IU/日未満に留めるなど必要な注意を行うこと。外国において、妊娠前3箇月から妊娠初期3箇月までにビタミンAを10,000IU/日以上摂取した女性から出生した児に、頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果がある。
(本剤2,000mL中にビタミンA 4,140IUを含有する。)[9.4参照]
9.5.2 妊婦(妊娠3箇月以内の女性を除く)
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
投与量、投与濃度、投与速度に注意して投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 投与初期には、特に観察を十分に行い、下痢などの副作用が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8.2 ビタミン、電解質及び微量元素の不足を生じる可能性があるので、必要に応じて補給すること。類薬の長期投与中にセレン欠乏症(心機能の低下、爪白色変化、筋力低下等)があらわれたとの報告がある。

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 本剤を加温する場合は高温(70℃以上)を避け、未開封のまま湯煎にて行うこと。
14.1.2 開封直前によく振ってから投与すること。
14.1.3 可塑剤としてDEHP〔di-(2-ethylhexyl)phthalate;フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)〕を含むポリ塩化ビニル製の栄養セット及びフィーディングチューブ等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含まない栄養セット及びフィーディングチューブ等を使用することが望ましい。
14.1.4 本剤は、経腸栄養剤であるため、静脈内へは投与しないこと。
14.1.5 分割投与の開始時又は持続的投与の数時間ごとに、胃内容物の残存を確認すること。
14.1.6 経管投与においては、分割投与の終了ごと、あるいは持続的投与の数時間ごとに少量の水でチューブをフラッシングすること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤の臨床試験における35日以上の効果は確認していない。
7.2 経口食により十分な栄養摂取が可能となった場合には、速やかに経口食にきりかえること。

5.効能又は効果に関連する注意

本剤を術後に投与する場合、胃、腸管の運動機能が回復し、水分の摂取が可能になったことを確認すること。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ワルファリンワルファリンの作用が減弱することがある。フィトナジオン(ビタミンK1)がワルファリンの作用に拮抗するため(本剤はフィトナジオンを6.25μg/100mL含有する)。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
血圧低下、意識障害、呼吸困難、チアノーゼ、悪心、胸内苦悶、顔面潮紅、そう痒感、発汗等があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満頻度不明
消化器注)下痢(22.5%)、腹部膨満感、腹痛悪心、嘔吐、肝機能検査値の異常便秘
その他皮疹、蕁麻疹、発熱、頭痛
臨床検査値の異常変動(血液)AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTP、LAP、尿素窒素、中性脂肪、カリウム、クレアチニン、カルシウム、クロールの上昇、
ナトリウム、クロール、カルシウム、総コレステロール、遊離脂肪酸、総ビリルビン、尿酸、総たん白、アルブミンの低下、
血糖値の上昇と低下、
血小板数、白血球数の増加、
赤血球数の減少、
血色素量、ヘマトクリット値の低下
臨床検査値の異常変動(尿)ナトリウムの低下たん白定性、ウロビリノーゲン定性、ケトン体定性、尿糖定性の陽性、
ナトリウムの上昇、
クロール、カルシウム、カリウムの低下と上昇、
pHの上昇

注)過剰投与のおそれがあるので、減量するか、投与速度又は濃度を下げるか、又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。

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