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エジュラント錠25mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • HIV-1感染症

用法・用量

  • 通常、成人にはリルピビリンとして1回25mgを1日1回食事中又は食直後に経口投与する。投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、ホスフェニトイン、デキサメタゾン(全身投与)(単回投与を除く)、セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、プロトンポンプ阻害剤(オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、ボノプラザンフマル酸塩、アスピリン・ボノプラザンフマル酸塩)を投与中の患者[10.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 不整脈を起こしやすい患者
低カリウム血症、著しい徐脈、急性心筋虚血、うっ血性心不全、先天性QT延長症候群等の患者では、QT延長により不整脈が発現するおそれがある。本剤75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている。[10.2、17.3.1参照]
9.1.2 B型及び/又はC型肝炎ウイルス重複感染患者
定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。海外第III相試験において、これらの患者では、肝臓関連有害事象(臨床検査値異常を含む)の発現頻度が非重複感染患者より高かった[重複感染患者33.3%(18/54例)、非重複感染患者4.9%(31/632例)]。
9.5 妊婦
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.2 妊娠中期及び妊娠後期の妊婦に本剤を投与したとき、出産後と比較し、リルピビリンの血中濃度低下が認められている。[16.6.4参照]
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。リルピビリンは、動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されているが、ヒトにおける乳汁への移行は不明である。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は主として肝臓で代謝されるが、一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又は患者に代わる適切な者に、次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
8.1.1 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化については、すべて担当医に報告すること。
8.1.2 本剤の長期投与による影響については、現在のところ不明であること。
8.1.3 本剤を処方どおりに毎日服用すること。また、担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。
8.1.4 本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること。また、本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合、事前に担当医に相談すること。
8.2 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。

7.用法及び用量に関連する注意

<併用薬共通>
7.1 本剤とリファブチンを併用する場合は、本剤を50mg 1日1回に増量すること。なお、リファブチンの併用を中止した場合は、本剤を25mg 1日1回に減量すること。[10.2、16.7参照]
<カボテグラビル経口剤以外の抗HIV薬併用時>
7.2 非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)を2剤併用したときの有用性が示されていない。他のNNRTIとの併用は避けることが望ましい。
<カボテグラビル経口剤併用時>
7.3 リルピビリン注射剤及びカボテグラビル注射剤の併用療法の経口導入として用いる場合には、本剤をカボテグラビル経口剤との併用により1ヵ月間(少なくとも28日間)を目安に経口投与し、リルピビリン及びカボテグラビルに対する忍容性を確認すること。
7.4 リルピビリン注射剤を投与予定日の7日後までに投与できない場合は、本剤による代替投与が可能であるが、以下の点に留意すること。
・代替投与可能な期間は2ヵ月間までであること。本剤による代替期間が2ヵ月間を超える場合は、他の抗HIV薬へ切り替えることを考慮すること。
・リルピビリン注射剤を再開する際にはリルピビリン注射剤の電子添文を参照すること。

5.効能又は効果に関連する注意

<併用薬共通>
5.1 本剤による治療にあたっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。
<カボテグラビル経口剤以外の抗HIV薬併用時>
5.2 抗HIV薬の治療経験がなく、HIV-1 RNA量100,000copies/mL以下の患者に使用すること。[17.1.1、17.1.2参照]
5.3 海外臨床第III相試験の併合解析において本剤によるウイルス学的失敗例では、エファビレンツによるウイルス学的失敗例よりも、ラミブジン/エムトリシタビンへの耐性変異の発現割合が高かった。また、ベースラインCD4陽性リンパ球数が少ない被験者(<200cells/μL)では、ベースラインCD4陽性リンパ球数が多い被験者(≧200cells/μL)と比べてウイルス学的失敗例の割合が高かった。本剤による治療開始時には、これらの情報について考慮すること。[17.1.1、17.1.2参照]
<カボテグラビル経口剤併用時>
5.4 本剤は、ウイルス学的失敗の経験がなく、切り替え前6ヵ月間以上においてウイルス学的抑制(ヒト免疫不全ウイルス[HIV]-1 RNA量が50copies/mL未満)が得られており、リルピビリン及びカボテグラビルに対する耐性関連変異を持たず、本剤への切り替えが適切であると判断される抗HIV薬既治療患者に使用すること。[17.1.3-17.1.5参照]
5.5 本剤は以下の場合に使用すること。
・長期作用型の薬剤であるリルピビリン注射剤の投与に先立って、経口導入としてリルピビリンへの忍容性を確認する。
・リルピビリン注射剤を予定するスケジュール通りに投与できない場合の代替薬として使用する。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 日本人における成績
健康成人に本剤25mgを食後に単回経口投与したとき、血漿中リルピビリン濃度は投与後5時間(中央値)に最高血漿中濃度[144.3ng/mL(平均値)]に達し、約43時間(平均値)の消失半減期で消失した。
平均AUCは4542ng・h/mLであった(表1、図1)。
表1 日本人健康成人に本剤25mgを食後単回経口投与したときの血漿中リルピビリンの薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータN=8
Cmax(ng/mL)144.3(49.66)
tmax(h)5.00[2.00~6.00]
AUC(ng・h/mL)4542(2001)
t1/2(h)43.0(10.9)
平均値(標準偏差),tmax:中央値[範囲]
図1 日本人健康成人に本剤25mgを食後単回経口投与したときの血漿中リルピビリン濃度-時間推移(平均値+標準偏差,n=8)
16.1.2 外国人における成績
健康成人に本剤25mgを食後に単回経口投与したとき、血漿中リルピビリン濃度は投与後4~5時間(中央値)に最高血漿中濃度[109ng/mL(平均値)]に達し、約45時間(平均値)の消失半減期で消失した。平均AUCは3403ng・hr/mLであった(図2)。
図2 外国人健康成人に本剤25mgを単回経口投与したときの血漿中リルピビリン濃度-時間推移(平均値+標準偏差,n=34~35)
抗HIV薬による治療経験のないHIV-1感染患者に、本剤25mgを1日1回反復経口投与した第III相試験の成績を用いた母集団薬物動態解析より得た血漿中リルピビリンの薬物動態パラメータ(推定値)を表2に示す。HIV-1感染患者における血漿中リルピビリンの曝露量は健康成人より低値であった。
表2 外国人HIV-1感染患者における血漿中リルピビリンの薬物動態パラメータ推定値[第III相試験(C209及びC215試験)の96週時併合解析]
薬物動態パラメータN=679
AUC24(ng・hr/mL)平均値(標準偏差)
中央値[範囲]
2235(851)
2096[198~7307]
C0(ng/mL)平均値(標準偏差)
中央値[範囲]
78(35)
73[2~288]
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人に本剤75mgを、空腹時に単回経口投与したときの血漿中リルピビリンのAUCは、食直後に単回経口投与したときと比較して約40%低かった。また、高蛋白質栄養飲料摂取後に本剤75mgを経口投与したときの血漿中リルピビリンのAUCは、食直後(標準食)に経口投与したときと比較して50%低かった。(外国人データ)
16.3 分布
In vitro試験におけるリルピビリンの血漿蛋白結合率は約99.7%であり、主にアルブミンに結合した(平衡透析法)。
16.4 代謝
In vitro試験で、リルピビリンは主にCYP3Aにより代謝された。
16.5 排泄
健康成人に14C-リルピビリン(液剤)150mgを単回経口投与したとき、投与した総放射能の85%(平均値)が糞中、6.1%(平均値)が尿中から回収された。糞中及び尿中の未変化体の割合は、それぞれ投与量の25%(平均値)及び1%未満であった。(外国人データ)
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害患者
軽度肝機能障害(Child-PughスコアA、8例)及び中等度肝機能障害(Child-PughスコアB、8例)患者に本剤25mgを1日1回反復経口投与したときの血漿中リルピビリンのAUC24は、健康成人と比較してそれぞれ47%及び5%高かった(表3)。軽度肝機能障害及び中等度肝機能障害患者に本剤を投与するとき、用量を調節する必要はない。なお、重度肝機能障害患者(Child-PughスコアC)を対象とした試験は実施していない。(外国人データ)
表3 健康成人及び肝機能障害患者に本剤25mgを反復経口投与したときの血漿中リルピビリンの薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ健康成人肝機能障害患者最小二乗平均の比[90%信頼区間]
軽度肝機能障害患者
n88
Cmax ng/mL144.3(35.70)187.0(66.31)1.268[0.9804~1.641]
tmax hr5.0[3.0~12.0]5.0[2.0~24.0]
AUC24 ng・hr/mL2152(538.1)3206(1080)1.467[1.144~1.881]
t1/2 hr60.59(20.03)80.82(33.17)a)
中等度肝機能障害患者
n88
Cmax ng/mL146.8(30.21)143.5(49.69)0.9496[0.7514~1.200]
tmax hr5.0[3.0~5.0]20.0[2.0~24.0]
AUC24 ng・hr/mL2318(385.9)2525(851.2)1.052[0.8379~1.320]
t1/2 hr56.01(21.31)90.56(37.04)b)
a):n=7,b):n=5平均値(標準偏差),tmax:中央値[範囲]
16.6.2 B型肝炎ウイルス及び/又はC型肝炎ウイルス重複感染患者
母集団薬物動態解析の結果、B型肝炎ウイルス及び/又はC型肝炎ウイルスとHIV-1の重複感染患者の血漿中リルピビリンのAUC24及びC0に、臨床上問題となる影響はなかった。(外国人データ)
16.6.3 腎機能障害患者
腎機能障害患者を対象とした試験は実施していないが、リルピビリンの腎排泄は限定的であるため、腎機能障害によりリルピビリンの排泄にほとんど影響を及ぼさないと推察される。リルピビリンは血漿蛋白結合率が高いことから、血液透析や腹膜透析により除去される可能性は低い。(外国人データ)
16.6.4 妊婦、産婦への投与
妊娠中期のHIV-1感染患者(15例)に、本剤25mgを1日1回投与したとき、リルピビリンのCmax、AUC24h及びCminは、出産後(6~12週;11例)と比較してそれぞれ21%、29%及び35%減少し、妊娠後期(13例)では、それぞれ20%、31%及び42%減少した。(外国人データ)[9.5.2参照]
16.7 薬物相互作用
本剤と主な薬剤の併用による薬物動態への影響を下表に示す(表4及び表5)。(外国人データ)[7.1、10.参照]
なお、アバカビル、エムトリシタビン、ラミブジン、サニルブジン、ジドブジンは主に腎排泄型であり、本剤と排泄経路が異なる。本剤はこれらの薬剤と相互作用を示さないと推察される。
表4 併用薬投与時のリルピビリン(150mg 1日1回投与)の薬物動態パラメータの比
併用薬併用薬の用量例数リルピビリンの薬物動態パラメータの比
併用時/単独投与時(%)(90%信頼区間)
CmaxAUCCmin
ジダノシン400mg
1日1回
13~21100(90-110)100(95-106)100(92-109)
テノホビル300mg
1日1回
15~1696(81-113)101(87-118)99(83-116)
ダルナビル/リトナビル800mg/100mg
1日1回
14~15179(156-206)230(198-267)278(239-324)
ロピナビル・リトナビル配合剤400・100mg
1日2回
15129(118-140)152(136-170)174(146-208)
ラルテグラビルa)400mg
1日2回
24112(104-120)112(105-119)103(96-112)
リファブチン300mg
1日1回
14~1765(58-74)54(50-58)51(48-54)
リファブチンa)300mg
1日1回
10~1869(62-76)58(52-65)52(46-59)
リファブチンb)300mg
1日1回
17~18143(130-156)c)116(106-126)c)93(85-101)c)
ファモチジンリルピビリン製剤投与12時間前
40mg 1回
22~2499(84-116)91(78-107)
ファモチジンリルピビリン製剤投与2時間前
40mg 1回
22~2415(12-19)24(20-28)
ファモチジンリルピビリン製剤投与4時間後
40mg 1回
22~24121(106-139)113(101-127)
リファンピシン600mg
1日1回
15~1631(27-36)20(18-23)11(10-13)
ケトコナゾール400mg
1日1回
14~15130(113-148)149(131-170)176(157-197)
オメプラゾール20mg
1日1回
15~1660(48-73)60(51-71)67(58-78)
アセトアミノフェン500mg
1回
16109(101-118)116(110-122)126(116-138)
アトルバスタチン40mg
1日1回
1691(79-106)90(81-99)90(84-96)
クロルゾキサゾン500mg
1回
16117(108-127)125(116-135)118(109-128)
シルデナフィルd)50mg
1回
15~1692(85-99)98(92-105)104(98-109)
シメプレビルa)150mg
1日1回
21104(95-113)112(105-119)125(116-135)
カボテグラビルa)30mg
1日1回
1196(85-109)99(89-109)92(79-107)
未算出:-a)リルピビリン製剤25mg 1日1回投与時b)リルピビリン製剤50mg 1日1回投与時c)リルピビリン製剤25mgを単剤として投与したときとの比較d)リルピビリン製剤75mg 1日1回投与時
表5 リルピビリン製剤(150mg 1日1回)投与時の併用薬の薬物動態パラメータの比
併用薬併用薬の用量例数併用薬の薬物動態パラメータの比
併用時/単独投与時(%)(90%信頼区間)
CmaxAUCCmin
ジダノシン400mg
1日1回
13~2196(80-114)112(99-127)
テノホビル300mg
1日1回
15~16119(106-134)123(116-131)124(110-138)
ダルナビルダルナビル/リトナビル
800mg/100mg
1日1回
14~1590(81-100)89(81-99)89(68-116)
ロピナビルロピナビル・リトナビル配合剤
400・100mg
1日2回
1596(88-105)99(89-110)89(73-108)
ラルテグラビルb)400mg
1日2回
24110(77-158)109(81-147)127(101-160)
リファブチン300mg
1日1回
14~17103(93-114)103(97-109)101(94-109)
リファンピシン600mg
1日1回
15~16102(93-112)99(92-107)
ケトコナゾール400mg
1日1回
14~1585(80-90)76(70-82)34(25-46)
オメプラゾール20mg
1日1回
15~1686(68-109)86(76-97)
アセトアミノフェン500mg
1回
1697(86-110)92(85-99)
エチニルエストラジオールb)エチニルエストラジオール・ノルエチステロン配合剤
0.035・1mg
1日1回
14~17117(106-130)114(110-119)109(103-116)
ノルエチステロンb)エチニルエストラジオール・ノルエチステロン配合剤
0.035・1mg
1日1回
14~1794(83-106)89(84-94)99(90-108)
アトルバスタチン40mg
1日1回
16135(108-168)104(97-112)85(69-103)
クロルゾキサゾン500mg
1回
1698(85-113)103(95-113)
シルデナフィルa)50mg
1回
15~1693(80-108)97(87-108)
R(-)メサドンb)メサドン
60~100mg
1日1回
12~1386(78-95)84(74-95)78(67-91)
S(+)メサドンb)メサドン
60~100mg
1日1回
12~1387(78-97)84(74-96)79(67-92)
メトホルミンb)850mg
1回
20102(95-110)99(94-104)
シメプレビルb)150mg
1日1回
21110(97-126)106(94-119)96(83-111)
ジゴキシンb)0.5mg
1回
22106(97-117)98(93-104)
カボテグラビルb)30mg
1日1回
11105(96-115)112(105-119)114(104-124)
算出不能:-a)リルピビリン製剤75mg 1日1回投与時b)リルピビリン製剤25mg 1日1回投与時

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
リファンピシン
リファジン
[2.2、16.7参照]
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
カルバマゼピン
テグレトール
フェノバルビタール
フェノバール等
フェニトイン
アレビアチン等
ホスフェニトイン
ホストイン
[2.2参照]
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
デキサメタゾン(全身投与)(単回投与を除く)
デカドロン等
[2.2参照]
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
[2.2参照]
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
プロトンポンプ阻害剤
オメプラゾール
オメプラール、オメプラゾン
ランソプラゾール
タケプロン
ラベプラゾール
パリエット
エソメプラゾール
ネキシウム
ボノプラザンフマル酸塩
タケキャブ
アスピリン・ボノプラザンフマル酸塩
キャブピリン
[2.2、16.7参照]
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。胃内のpH上昇により、本剤の吸収が低下する。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
リファブチン
[7.1、16.7参照]
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。リファブチンのCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
H2遮断剤
ファモチジン
シメチジン
ニザチジン
ラニチジン
[16.7参照]
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤は、本剤投与の12時間以上前又は4時間以上後に投与すること。胃内のpH上昇により、本剤の吸収が低下する。
制酸剤
乾燥水酸化アルミニウムゲル
沈降炭酸カルシウム等
本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤は、本剤投与の2時間以上前又は4時間以上後に投与すること。胃内のpH上昇により、本剤の吸収が低下する。
クラリスロマイシン
エリスロマイシン
本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。代替としてアジスロマイシン等を考慮すること。これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
メサドン
[16.7参照]
メサドンの血中濃度が低下することがある。機序不明
QT延長を起こすことが知られている薬剤
アミオダロン
ソタロール等
[9.1.1、17.3.1参照]
QT延長、心室性頻拍(Torsade de Pointesを含む)が発現するおそれがある。本剤75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ジダノシン本剤(食直後投与)とジダノシン400mg 1日1回(空腹時投与)を併用したとき、本剤及びジダノシンの薬物動態に影響はみられなかった。本剤とジダノシンを併用するときは用量を調節する必要はないが、ジダノシンは空腹時に服用することが望ましいため、本剤服用(食事中又は食直後)の1時間前又は2時間後にジダノシンを投与するなど本剤と同時に投与しないこと。
テノホビルテノホビル(フマル酸テノホビルジソプロキシル300mg 1日1回)を併用したとき、テノホビルのCmax及びAUCがそれぞれ19%及び23%増加した。本剤とテノホビルを併用するとき、用量を調節する必要はない。機序不明
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ダルナビル/リトナビルダルナビル/リトナビル800/100mgを1日1回併用したとき、本剤のCmax及びAUCがそれぞれ79%及び130%増加した。ダルナビル/リトナビルと併用する場合には、用量を調節する必要はない。ダルナビル/リトナビルのCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
ロピナビル・リトナビル配合剤ロピナビル・リトナビル400・100mgを1日2回併用したとき、本剤のCmax及びAUCがそれぞれ29%及び52%増加した。ロピナビル・リトナビルと併用する場合には、用量を調節する必要はない。ロピナビル・リトナビルのCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
他のPI
アタザナビル/リトナビル
ホスアンプレナビル/リトナビル
PIとの併用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。また、本剤は、PIの血中濃度に影響を与えないと推察される。PIのCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ラルテグラビルラルテグラビル400mgを1日2回併用したとき、本剤の薬物動態に影響を与えなかった。ラルテグラビルのCmax及びAUCがそれぞれ10%及び9%増加した。ラルテグラビルと併用する場合には、用量を調節する必要はない。機序不明

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<カボテグラビル経口剤以外の抗HIV薬併用時>

5%以上5%未満頻度不明
免疫系障害免疫再構築症候群
代謝及び栄養障害食欲減退体脂肪の再分布/蓄積
精神障害不眠症、異常な夢、うつ病睡眠障害、抑うつ気分
神経系障害頭痛、浮動性めまい傾眠
胃腸障害悪心、腹痛、嘔吐腹部不快感、口内乾燥
皮膚及び皮下組織障害発疹
一般・全身障害及び投与部位の状態疲労
臨床検査低リン酸血症、低ナトリウム血症、高ナトリウム血症、白血球数減少、AST増加、ALT増加、高ビリルビン血症、総コレステロール増加、低血糖、高血糖、LDLコレステロール増加、膵型アミラーゼ増加、リパーゼ増加ALP増加、ヘモグロビン減少、トリグリセリド増加

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<カボテグラビル経口剤併用時>

1~10%未満1%未満頻度不明
精神・神経系頭痛、不安、異常な夢、不眠症、浮動性めまいうつ病、傾眠
消化器悪心、下痢嘔吐、腹痛、鼓腸
皮膚発疹
筋骨格筋肉痛
全身症状発熱、疲労、無力症、倦怠感
肝臓肝機能障害
臨床検査体重増加、トランスアミナーゼ上昇、リパーゼ増加総ビリルビン上昇

カボテグラビル製剤併用時の経口剤及び注射剤における発現頻度

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