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アナストロゾール錠1mg「NK」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 閉経後乳癌

用法・用量

  • 通常、成人にはアナストロゾールとして1mgを1日1回、経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • 2.2 授乳婦[9.6参照]
  • 2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害患者
本剤の重度の腎障害患者での投与は臨床試験では除外されている。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害患者
本剤の重度の肝障害患者での投与は臨床試験では除外されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。本剤は、閉経後患者を対象とするものであることから、妊婦に対する投与は想定していないが、妊婦への投与の安全性については次の知見がある。動物実験(ラット)で胎児の発育遅延が認められている。また、動物実験(ラット及びウサギ)で胎児への移行が認められている。[2.1参照]
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。本剤は、閉経後患者を対象とするものであることから、授乳婦に対する投与は想定しておらず、本剤の授乳中女性における使用経験はない。[2.2参照]
9.8 高齢者
慎重に投与すること。本剤の臨床試験成績から、高齢者と非高齢者において血漿中濃度及び副作用の発現率並びにその程度に差は見られていない。しかし、一般に高齢者では生理機能が低下しており、副作用があらわれやすい。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の特性ならびに使用経験がないことを考慮して閉経前患者への使用は避けること。
8.2 本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
8.3 本剤の投与によって、骨粗鬆症、骨折が起こりやすくなるので、骨密度等の骨状態を定期的に観察することが望ましい。
8.4 肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。[11.1.3参照]
8.5 本剤との関連性は明確ではないが、臨床試験において無力症や傾眠等が報告されているので、自動車の運転や機械の操作には注意すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回・反復投与
閉経後健康女性にアナストロゾール1mgを空腹時に単回経口投与したとき、速やかに吸収され、投与後2時間以内に最高血漿中濃度17.8ng/mLに達し、血中半減期は約56時間であった。また、反復投与(1日1回1mg、14日間)による血中濃度の推移は、投与後7~10日目まで上昇し、その後ほぼ一定であった。定常状態における蓄積率は3~4であった。
閉経後健康女性におけるアナストロゾール1mg経口投与時の薬物動態パラメータ(平均値±標準誤差、n=6)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
AUC0-∞
(μg・h/mL)
t1/2
(h)
単回17.8±1.01.3±0.21.04±0.12a)56.3±4.5a)
反復47.6±3.83.4±0.34.13±0.6355.9±4.3
a)n=5
16.1.2 生物学的同等性試験
アナストロゾール錠1mg「NK」とアリミデックス錠1mgを、クロスオーバー試験法によりそれぞれ1錠(アナストロゾールとして1mg)65歳未満の閉経後健康成人女性に空腹時単回経口投与して血漿中アナストロゾール濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
アナストロゾール濃度から得られた薬物動態パラメータ
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-168
(μg・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
tmax
(hr)
t1/2
(hr)
アナストロゾール錠1mg「NK」0.876±0.18920.2±2.71.4±0.745.1±11.7
アリミデックス錠1mg0.903±0.23420.9±3.91.2±0.547.6±13.6
(Mean±S.D.,n=24)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
ヒトにおけるアナストロゾールの血漿蛋白結合率は約40%であった(in vitro)。
16.4 代謝
閉経後健康女性にアナストロゾールの放射能標識体10mg注)を単回経口投与したとき、主要代謝物は、トリアゾール、グルクロン酸抱合体、アナストロゾール水酸化物のグルクロン酸抱合体であった(外国人のデータ)。
16.5 排泄
閉経後健康女性にアナストロゾールの放射能標識体10mg注)を単回経口投与したとき、336時間後までに、投与量の70%以上が尿中に排泄された。また、アナストロゾールの約75%以上が肝代謝を受けて消失するものと考えられた(外国人のデータ)。
16.7 薬物相互作用
in vitro試験においてアナストロゾールはCYP1A2、CYP2C9及びCYP3A4の活性を阻害したが、アンチピリン、ワルファリン及びタモキシフェンとの相互作用を検討する臨床試験において、その阻害能はアナストロゾールの臨床使用において問題となるものではないことが確認された。
16.8 その他
16.8.1 自己酵素誘導
ラット及びイヌでは1mg/kg以上の用量で酵素誘導作用が認められているが、外国人閉経後乳癌患者にアナストロゾール1mg或いは10mg注)(計508例)を1日1回長期投与(投与期間の中央値142日間、最長534日間)した臨床試験において、定常状態におけるアナストロゾールの最小血漿中濃度を評価した結果、酵素誘導はみられなかった。
注)本剤の承認用量及び用法は「本剤1mgを1日1回、経口投与する」である。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
11.1.2 アナフィラキシー(頻度不明)、血管浮腫(頻度不明)、蕁麻疹(1.0%)
アナフィラキシー、血管浮腫、蕁麻疹等の過敏症状があらわれることがある。
11.1.3 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。[8.4参照]
11.1.4 間質性肺炎(1.0%)
咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合には、胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.5 血栓塞栓症(頻度不明)
深部静脈血栓症、肺塞栓症等があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上5%未満頻度不明
全身頭痛、ほてり、倦怠感疲労、無力症
肝臓AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇
消化器嘔気、嘔吐下痢、食欲不振
精神神経系感覚異常(錯感覚、味覚異常を含む)、傾眠、手根管症候群、抑うつ
皮膚脱毛、発疹、皮膚血管炎、IgA血管炎
筋・骨格系関節痛、硬直、骨折、関節炎、骨粗鬆症、骨痛、弾発指、筋肉痛
生殖器性器出血、腟乾燥
血液白血球減少好中球減少
その他高コレステロール血症高カルシウム血症
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