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アラベル内用剤1.5g

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 悪性神経膠腫の腫瘍摘出術中における腫瘍組織の可視化

用法・用量

  • 通常、成人には、アミノレブリン酸塩酸塩として20mg/kgを、手術時の麻酔導入前3時間(範囲:2~4時間)に、水に溶解して経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤又はポルフィリンに対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 ポルフィリン症の患者[症状を増悪させるおそれがある。]
  • 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5、15.2.2参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心血管系疾患のある患者
収縮期及び拡張期血圧、肺動脈圧並びに肺血管抵抗が低下するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
腎機能障害のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.3 肝機能障害患者
肝機能障害のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠ラットに投与した場合、胎児の発育遅延が、また、マウス、ラットの妊娠子宮及び胎児に直接光照射した場合、胎児毒性が生じるとの報告がある。[2.3、15.2.2参照]
9.6 授乳婦
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤投与後少なくとも48時間は、強い光(手術室の照明、直射日光又は明るい集中的な屋内光等)への眼及び皮膚の曝露を避け、照度500ルクス以下注)の室内で過ごさせること。[15.2.3参照]
注)日本産業規格の照明基準総則(JIS Z 9110:2010)では、病院の照度について、病室100ルクス、食堂300ルクス、一般検査室・診察室・薬局500ルクスと規定している。
8.2 肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1、15.2.1参照]
8.3 脳の機能的構造に関する深い知識があり、本剤の使用についての十分な知識と悪性神経膠腫の手術の豊富な経験を持つ医師の管理のもとに使用すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤1バイアルに水50mLを加えて溶解後、24時間以内に使用する。24時間を過ぎた溶解液は廃棄する。
14.1.2 本剤は経口投与のみに使用し、注射しないこと。
14.2 診断上の注意
プロトポルフィリンIX(PPIX)が赤色蛍光を発することにより、通常での白色光では見分けられない腫瘍組織を認識し切除できるが、偽陰性及び偽陽性を示す場合がある。[7.2参照]

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤を用いた診断では、神経機能に関する情報は得られないことを考慮して切除範囲の決定の参考とすること。
7.2 本剤を用いた診断において偽陰性及び偽陽性を示す部位が生じる可能性があることを考慮し、他の方法による診断や残すべき神経機能も踏まえて切除範囲を決定すること。[14.2参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
日本人患者6例に本剤20mg/kgを経口投与したときの血漿中未変化体濃度は、投与後0.83時間に最高濃度34.0mg/Lを示し、消失半減期は2.27時間であった。薬物動態パラメータを表1に示した。
表1 本剤20mg/kgを経口投与したときの未変化体の薬物動態パラメータ
Cmax(mg/L)AUC(mg・h/L)tmax(h)t1/2(h)
34.0±12.777.1±40.70.83±0.262.27±2.35
(n=6、平均値±標準偏差)
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
限外ろ過法により測定した5-ALAのヒト血漿蛋白結合率は、500~5,000μg/Lの濃度で12%であった(in vitro)。
16.4 代謝
本剤の投与後、体内でPPIXに代謝される。日本人患者6例に本剤20mg/kgを経口投与したときの血漿中PPIX濃度は本剤投与後6.17時間に最高濃度351μg/Lを示し、消失半減期は4.91時間であった。
16.5 排泄
外国健康成人において、本剤投与後12時間までに投与量の30.6%が尿中に排泄された。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
光線過敏症を起こすことが知られている薬剤:
テトラサイクリン系抗生物質
スルフォンアミド系製剤
ニューキノロン系抗菌剤等
光線過敏症を起こすおそれがあるので注意すること。
特に本剤投与後48時間は、左記薬剤の投与又は食品の摂取を可能な限り避けることが望ましい。
本剤は体内で光感受性物質に代謝されるので、左記薬剤との併用又は食品の摂取により光線過敏症が増強されることが考えられる。
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品光線過敏症を起こすおそれがあるので注意すること。
特に本剤投与後48時間は、左記薬剤の投与又は食品の摂取を可能な限り避けることが望ましい。
本剤は体内で光感受性物質に代謝されるので、左記薬剤との併用又は食品の摂取により光線過敏症が増強されることが考えられる。
バルビツール酸系全身麻酔剤:
チオペンタール
ポルフィリン合成が促進され、肝障害があらわれるおそれがある。アミノレブリン酸(5-ALA)合成酵素を誘導し、ヘム生合成を増強する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 肝機能障害(6.7%)
γ-GTP(6.7%)、AST(4.4%)、ALT(4.4%)、Al-P(2.2%)の増加等を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.2、15.2.1参照]
11.1.2 低血圧(頻度不明)
手術後も、低血圧が遷延し、昇圧剤の持続投与が必要な症例が報告されている。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上2~5%未満頻度不明
一般・全身発熱悪寒
血液貧血
精神・神経脳浮腫、感覚鈍麻、片麻痺、失語症、痙攣、半盲
心・血管血栓塞栓症、深部静脈血栓症
呼吸器呼吸不全
胃腸悪心嘔吐下痢
皮膚・皮下組織光線過敏性反応、光線性皮膚症、紅斑
腎・尿路血尿
臨床検査LDH増加、リンパ球数減少、血小板数減少白血球数増加、血中ビリルビン増加、血中アミラーゼ増加
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