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ピモベンダン錠0.625mg「TE」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○下記の状態で、利尿剤等を投与しても十分な心機能改善が得られない場合

    • 急性心不全
  • ○下記の状態で、ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤を投与しても十分な効果が得られない場合

    • 慢性心不全(軽症~中等症)

用法・用量

  • <急性心不全>

    • 成人にはピモベンダンとして1回2.5mgを経口投与する。なお、患者の病態に応じ、1日2回経口投与することができる。また、必要に応じて、ジギタリス製剤等と併用する。
  • <慢性心不全(軽症~中等症)>

    • 通常、成人にはピモベンダンとして1回2.5mgを1日2回食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、ジギタリス製剤、利尿剤等と併用する。

禁忌 

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 肥大型閉塞性心筋症、閉塞性弁疾患の患者
流出路閉塞が増強するおそれがある。[8.1参照]
9.1.2 急性心筋梗塞の患者
不整脈があらわれることがある。[8.1参照]
9.1.3 重篤な不整脈のある患者及び高度の房室ブロックのある患者
不整脈を助長することがある。[8.1参照]
9.1.4 重篤な脳血管障害のある患者
血管拡張作用による血圧低下が病態を悪化させるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
血中濃度が高くなり、副作用が発現しやすくなるおそれがある。
9.2.2 腎障害のある患者
利尿剤を併用する場合には、利尿剤を減量するなど適切な処置を行うこと。本剤による循環動態の改善により利尿が促進され、脱水傾向となることがあり、腎障害が悪化するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者
血中濃度が高くなり、副作用が発現しやすくなるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(ラット)において、妊娠前及び妊娠初期投与試験(経口300mg/kg)で胚死亡率の増加が認められている。また、周産期投与試験(経口100mg/kg)で出生児体重の低下が認められている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。動物試験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。また、授乳期投与試験(ラット)で出生児体重の低下が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量(例えば1回1.25mg)から投与を開始するなど注意すること。なお、増量する場合は患者の副作用・臨床症状を十分観察しながら行うこと。一般に高齢者では肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすいと推定される。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の投与中は血圧、心拍数、心電図、尿量等、患者の状態を定期的に観察すること。特に心室性期外収縮、心室頻拍等の不整脈が発現した場合には、減量(例えば1回1.25mg)又は休薬するなど適切な処置を行うこと。他の強心剤と併用する場合には、副作用が増強するおそれがあるので低用量(例えば1回1.25mg)から投与開始するなど注意して投与すること。[9.1.1、9.1.2、9.1.3、11.1.1、11.1.2参照]
8.2 慢性心不全患者での長期生命予後に対する本剤の安全性は確立されていない。本剤の長期使用にあたっては、患者の症状に応じて低用量(例えば1回1.25mg)から開始するなど適切な処置を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

5.効能又は効果に関連する注意

<急性心不全>
5.1 心原性ショック状態においては、必要に応じ最初に輸液、輸血、呼吸管理、ステロイド投与等の処置を考慮する。
5.2 上記に準じた処置を施し、経口投与が可能となった時点で本剤を投与すること。また、必要に応じ、ジギタリス製剤等と併用する。
<慢性心不全(軽症~中等症)>
5.3 本剤は開発時に軽症~中等症の慢性心不全で臨床試験を行っており、重症の慢性心不全には試験を行っていないので、重症の慢性心不全に対する有用性は確立していない。
5.4 慢性心不全においては、ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤で十分な効果が認められていない症例にのみ、本剤を投与すること。本剤の単独投与での有用性は確立していない(使用経験が少ない)。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人にピモベンダン2.5mgを経口投与した場合、未変化体(ピモベンダン)は約0.8時間後に、ピモベンダンの脱メチル体(活性を有する)は約1.3時間後にそれぞれ最高血中濃度(約8.4ng/mL、約3.5ng/mL)に達し、その後それぞれ血中濃度消失半減期(約1時間、約2時間)で減衰した。
なお、ピモベンダン2.5mgを健康成人に絶食時経口投与した場合、未変化体の最高血中濃度(Cmax)で約6倍、血中濃度曲線下面積(AUC)で約10倍の個体差がみられたが、活性代謝物である脱メチル体のCmaxでは約2倍、AUCでは約3倍の個体差であった。また、ピモベンダン2.5mgを急性心不全患者(慢性心不全の急性増悪期を含む)に経口投与した場合、未変化体のCmaxで約5倍、AUCで約7倍の個体差がみられたが、脱メチル体のCmax、AUCではそれぞれ約3倍の個体差であったと報告されている。この個体差は吸収・代謝にばらつきがあるためと考えられる。[15.1参照]
16.1.2 反復投与
健康成人にピモベンダン2.5mg又は5.0mg注)を1日2回7日間反復経口投与したとき、蓄積性は認められなかった。
16.1.3 生物学的同等性試験
<ピモベンダン錠1.25mg「TE」>
ピモベンダン錠1.25mg「TE」とアカルディカプセル1.25を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠又は1カプセル(ピモベンダンとして1.25mg)、健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中ピモベンダン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-8(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
ピモベンダン錠1.25mg「TE」13.94±8.067.12±2.361.00±0.370.99±0.32
アカルディカプセル1.2513.24±7.217.13±2.400.75±0.260.99±0.24
平均値±標準偏差、n=12
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
<ピモベンダン錠2.5mg「TE」>
ピモベンダン錠2.5mg「TE」とアカルディカプセル2.5を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠又は1カプセル(ピモベンダンとして2.5mg)、健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中ピモベンダン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-8(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
ピモベンダン錠2.5mg「TE」35.69±16.8216.01±4.400.83±0.441.11±0.28
アカルディカプセル2.538.28±16.5116.67±4.020.92±0.561.17±0.27
平均値±標準偏差、n=12
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
動物試験(ラット)では、経口投与した場合、消化管のほかに肝、腎、副腎、肺、心臓、膵臓、脾臓、唾液腺に分布し、脳には分布しなかった。
16.5 排泄
健康成人にピモベンダン2.5mgを経口投与した場合、尿中へは脱メチル体の非抱合体及び抱合体として排泄され、非抱合体の尿中排泄率(24時間)は投与量の約20~40%である。
16.8 その他
<ピモベンダン錠0.625mg「TE」>
ピモベンダン錠0.625mg「TE」は、ピモベンダン錠1.25mg「TE」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた。
注)本剤の承認された用量は、急性心不全では1回2.5mg、病態に応じ1日2回、慢性心不全では1回2.5mg1日2回である。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 心室細動(頻度不明)
心室細動があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、除細動等の適切な処置を行うこと。[8.1参照]
11.1.2 心室頻拍(頻度不明)、心室性期外収縮(頻度不明)
心室頻拍(torsades de pointesを含む)、心室性期外収縮等の不整脈があらわれた場合には、減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。[8.1参照]
11.1.3 肝機能障害、黄疸(頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

0.1~5%未満頻度不明
循環器動悸、低血圧上室性頻拍、房室ブロック、心房細動、心房粗動、頻脈
消化器腹痛、悪心・嘔吐、胸やけ食欲不振
精神神経系頭痛、めまい、頭重感
呼吸器咳、喀痰、息苦しさ
過敏症皮疹
腎臓尿酸値の上昇クレアチニンの上昇、BUNの上昇
血液貧血白血球減少、血小板減少
その他手のむくみ、好酸球の上昇顔面潮紅、浮腫、倦怠感
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