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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減
  • ○酒さ

用法・用量

  • <がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減>

    • 症状及び病巣の広さに応じて適量を使用する。潰瘍面を清拭後、1日1~2回ガーゼ等にのばして貼付するか、患部に直接塗布しその上をガーゼ等で保護する。
  • <酒さ>

    • 1日2回、患部を洗浄後、適量を塗布する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 脳、脊髄に器質的疾患のある患者(脳・脊髄腫瘍の患者を除く)[中枢神経系症状があらわれることがある。]
  • 2.3 妊娠3ヵ月以内の女性[9.5.1、16.3.2参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 血液疾患のある患者
白血球減少、好中球減少があらわれることがある。
9.1.2 脳・脊髄腫瘍の患者
中枢神経系症状があらわれることがある。
9.5 妊婦
9.5.1 妊娠3ヵ月以内の女性
使用しないこと。妊婦への経口投与により、胎盤関門を通過して胎児へ移行することが報告されている。[2.3、16.3.2参照]
9.5.2 妊娠3ヵ月を過ぎた女性
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。[16.3.2参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。授乳婦への経口投与により、母体血漿中と同程度の濃度で母乳中に移行することが報告されている。[16.3.3参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 本剤の使用中は、日光又は日焼けランプ等による紫外線曝露を避けること。本剤は紫外線照射により不活性体に転換され、効果が減弱することがある。
<がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減>
8.2 本剤の皮膚潰瘍部位への塗布により全身吸収が認められるため、塗布部位が広範囲の場合等には、経口用又は点滴静注用製剤の投与により認められる副作用(末梢神経障害、中枢神経障害、白血球減少、好中球減少など)が、血中濃度の上昇により発現するおそれがある。[16.1.1参照]
8.3 本剤の長期の使用経験はないため、本剤を長期に使用する場合には、使用の継続を慎重に判断すること。[15.2.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
<効能共通>
14.1.1 刺激感を伴う皮膚症状が認められた場合は、使用回数を減らす又は一時的に本剤の使用を中止し、必要に応じ医師の指示を受けるよう患者に指導すること。
14.2 薬剤使用時の注意
<がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減>
14.2.1 ガーゼ等の交換時に患部を刺激することにより、潰瘍部位の血管が損傷し、出血を招くことがあるので、浸潤させる等本剤塗布部位の乾燥に注意すること。

7.用法・用量に関連する注意

<酒さ>
7.1 本剤の使用期間は通常12週間までとすること。12週間を超えて使用する場合には、その必要性を慎重に判断し、漫然と使用しないこと。国内臨床試験では、12週間の投与による有効性及び安全性が確認されている。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 がん性皮膚潰瘍に伴う臭気を有する患者20例に1日最大30g(メトロニダゾールとして225mg)を7日間潰瘍部位に塗布後の平均最高血漿中濃度は852ng/mL(範囲:136~2872ng/mL)であり、血漿中トラフ濃度(平均値±標準偏差)は投与7日目で380±281ng/mL、14日目で510±565ng/mLであった。[8.2参照]
16.1.2 酒さ患者65例に1日2回(朝及び夜)12週間投与したとき、血漿中にメトロニダゾールが検出された患者における血漿中トラフ濃度(平均値±標準偏差)は投与4週後で33±22ng/mL(59例)、投与12週後で31±18ng/mL(58例)であった。
16.2 吸収
経口剤に対する相対的バイオアベイラビリティは、41.2%であった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 組織分布
メトロニダゾールをラット及びウサギに静脈内投与した後、又はマウス及びラットに経口投与した後の血中から組織への分布は速やかであり、排泄器官(胃腸管、腎臓及び膀胱)並びに肝臓への分布が高かった。投与24時間後に残存濃度が高かったのは、肝臓、消化管及び腎臓であった。
16.3.2 胎児への移行
分娩開始初期からメトロニダゾール内服錠200mgを3時間ごとに投与して、母子の血中濃度を測定したとき、胎盤関門を通過して胎児に移行することが認められた(外国人データ)。[2.3、9.5.1、9.5.2参照]
16.3.3 母乳中への移行
平均年齢22.5歳の母親及び生後5日の新生児10例を選び、母親にメトロニダゾール内服錠200mgを経口投与し、4時間ごとに授乳して母乳中及び新生児の血中への移行を測定した。母乳中の平均濃度は4時間3.4μg/mL、8時間2.2μg/mL、12時間1.3μg/mLで母親の血中と同程度に移行したが、新生児の血中濃度は痕跡~0.4μg/mLと極めて微量であった(測定法:polarography)(外国人データ)。[9.6参照]
16.4 代謝
主として肝臓で代謝される。
尿中に排泄されたニトロ基を含む代謝物中、未変化のメトロニダゾール及びそのグルクロン酸抱合体が30~40%を占め、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ヒドロキシメチル-5-ニトロイミダゾール及びそのグルクロン酸抱合体が主代謝物で40~50%を占めた(外国人データ)。
16.5 排泄
メトロニダゾールをラット及びウサギに静脈内投与した後、又はマウス及びラットに経口投与した後の主要な排泄経路は尿中であり、ラットにおいてメトロニダゾール及び代謝物の腸肝循環は著明には認められなかった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アルコール精神症状、腹部の疝痛、嘔吐、潮紅があらわれることがあるので、使用期間中は飲酒を避けること。本剤はアルコールの代謝過程においてアルデヒド脱水素酵素を阻害し、血中アセトアルデヒド濃度を上昇させる。
リトナビル含有製剤(内用液)ジスルフィラム-アルコール反応を起こすおそれがある。リトナビル含有製剤(内用液)はエタノールを含有するので本剤により血中アセトアルデヒド濃度を上昇させる。
ジスルフィラム精神症状(錯乱等)があらわれることがある。不明
クマリン系抗凝血剤
ワルファリン等
ワルファリンの抗凝血作用を増強し、出血等があらわれることがある。本剤はワルファリンの代謝を阻害し、その血中濃度を上昇させる。
リチウムリチウムの血中濃度が上昇し、リチウム中毒があらわれることがある。不明
5-フルオロウラシル5-フルオロウラシルの血中濃度が上昇し、5-フルオロウラシルの作用が増強することがある。発現機序の詳細は不明であるが、本剤が5-フルオロウラシルの全身クリアランスを低下させる。
ブスルファンブスルファンの作用が増強されることがある。本剤はブスルファンの血中濃度を上昇させる。
シクロスポリンシクロスポリンの作用が増強される可能性がある。本剤はシクロスポリンの血中濃度を上昇させる。
フェノバルビタール本剤の作用が減弱する可能性がある。フェノバルビタールは本剤の代謝酵素を誘導し、その血中濃度を低下させる。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上5%未満頻度不明
皮膚潰瘍部位からの出血(9.5%)注)接触皮膚炎、乾燥、そう痒、つっぱり感、皮脂欠乏症紅斑、皮膚不快感(皮膚灼熱感、皮膚疼痛、皮膚刺痛)、皮膚刺激、皮膚剥脱、顔面腫脹
神経系末梢神経障害(四肢のしびれ、感覚鈍麻、錯感覚等)、味覚異常(金属味)
胃腸障害悪心
過敏症蕁麻疹、血管浮腫

注)がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減において報告された副作用

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