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ゾーフィゴ静注

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌

用法・用量

  • 通常、成人には、1回55kBq/kgを4週間間隔で最大6回まで、緩徐に静脈内投与する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法及び放射線治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に本剤の有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 骨髄抑制のある患者
骨髄抑制が増強するおそれがある。[8.、11.1.1参照]
9.1.2 炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎等)の患者
本剤の主な排泄経路は糞中であるため、症状を増悪させるおそれがある。
9.1.3 脊髄圧迫のある患者又は脊髄圧迫の可能性のある患者
本剤投与前に適切な処置を行うこと。
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 本剤投与中及び投与後6ヵ月間は適切な避妊を行うよう指導すること。本剤は放射性医薬品である。[9.4.2参照]
9.4.2 生殖可能な年齢の患者に投与する場合には、性腺に対する影響を考慮すること。[9.4.1参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[9.1.1、11.1.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤投与前の注意
14.1.1 希釈又は他剤と混合しないこと。
14.1.2 投与前に目視による確認を行い、注射液に変色や微粒子が認められる場合、容器に破損が認められる場合等、異常が認められる場合には使用しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 投与前後に、静脈ラインを生理食塩液でフラッシュすること。
14.2.2 投与量は以下の式で算出する。
投与量(mL)=体重(kg)×用量(55kBq/kg)/減衰係数×1100kBq/mL
※:「19.有効成分に関する理化学的知見」の項参照
14.2.3 投与速度
約1分間かけて緩徐に静脈内投与すること。
14.2.4 バイアルは一回限りの使用とすること。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 外科的又は内科的去勢術と併用しない場合の有効性及び安全性は確立していない。
7.2 副作用があらわれた場合は、重症度等に応じて以下の基準を考慮して、本剤の投与を延期又は中止すること。
本剤の投与延期・中止の目安
副作用処置
グレード3以上の好中球減少、貧血、血小板減少グレード2以下に回復するまで投与を延期し、回復を確認後、投与を再開する。前回投与から6週間以内にグレード2以下に回復しない場合には、投与を中止する。
グレード3以上の下痢、悪心、嘔吐、便秘グレード2以下に回復するまで投与を延期し、回復を確認後、投与を再開する。
グレード4のその他の事象7日を超えて持続する場合は、投与を中止する。
グレードはCTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)v3.0に準じる。
7.3 化学療法未治療で無症候性又は軽度症候性の骨転移のある去勢抵抗性前立腺癌患者に対する本剤とアビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾロンの併用投与は推奨されない。[15.1.2参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 内臓転移のある前立腺癌における有効性及び安全性は確立していない。
5.2 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1、17.1.2参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人去勢抵抗性前立腺癌患者に本剤55kBq/kg又は110kBq/kg注)を単回投与後、血中放射能濃度は速やかに減少した(各々N=3)。
投与量55kBq/kg
(N=3)
110kBq/kg
(N=3)
AUC(kBq・h/mL)0.674/13.90.812/21.2
Cmax(kBq/mL)0.323/35.60.425/28.3
t1/2(h)18.8/19.715.4/53.3
幾何平均値/幾何CV%
また、第I相試験において検討された用量範囲(51~276kBq/kg)注)で薬物動態はおおむね線形性を示すと考えられた(外国人データ)。
16.1.2 反復投与
第I相試験の成績から反復投与による本薬の薬物動態への影響は認められず、蓄積性は臨床的に問題にならないと考えられた(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 本剤投与後、ラジウム223は主に骨及び骨転移部位に分布、又は腸管内に排出される。日本人去勢抵抗性前立腺癌患者に本剤55kBq/kg及び110kBq/kg注)を単回投与後、骨への放射能の取り込みは投与2時間後までに最大となり、骨中放射能の投与放射能に対する割合の平均値は52%であった。腸管内放射能は投与6時間後に最大となり、投与放射能に対する割合の平均値は64%であった。心臓、肝臓、腎臓、膀胱、脾臓等の臓器への特異的な取り込みは認められなかった(N=6)。
16.3.2 吸収線量
日本人去勢抵抗性前立腺癌患者に本剤55kBq/kg及び110kBq/kg注)を単回投与後の体内分布データから、MIRD法に基づき吸収線量を算出した(N=4)。
臓器・組織平均値(mGy/MBq)変動係数(%)
骨形成細胞76117
赤色骨髄91.617
大腸壁上部24.441
大腸壁下部18.844
全身14.020
小腸壁5.4234
腎臓2.0017
肝臓1.8717
膀胱壁1.5484
心臓壁0.95434
卵巣0.26936
胆のう壁0.15135
子宮0.14433
胃壁0.077632
副腎0.063720
筋肉0.060625
膵臓0.060526
0.049817
脾臓0.044026
精巣0.033027
1.17-※
甲状腺0.031917
皮膚0.031321
胸腺0.022417
胸部0.017018
※:肺における吸収線量はモデルから推定した平均血中放射能濃度推移に基づき算出したため、変動係数については計算できない。
16.4 代謝
ラジウム223は二価陽イオン(223Ra2+)の放射性同位元素であり、アクチニウム系列の壊変により消失し、代謝は受けない。
16.5 排泄
本剤投与後のラジウム223の主要排泄経路は糞中排泄である。日本人去勢抵抗性前立腺癌患者に本剤55kBq/kgを単回投与72時間後の累積糞中排泄率の平均値は56%、単回投与48時間後の累積尿中排泄率の平均値は1.5%であった(N=3)。肝胆道系排泄は認められなかった。日本人去勢抵抗性前立腺癌患者に本剤55kBq/kg及び110kBq/kg注)を単回投与7日後の全身放射能の残存率の平均値は22%であった(N=6)。
注)承認用法・用量:1回55kBq/kgを4週間間隔で最大6回まで、緩徐に静脈内投与する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 骨髄抑制
好中球減少(3.9%)、血小板減少(7.4%)、貧血(19.3%)、白血球減少(3.2%)、リンパ球減少(2.0%)、汎血球減少(1.7%)等があらわれることがある。[8.、9.1.1参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1~5%未満1%未満
精神神経系浮動性めまい、嗜眠、頭痛
消化器悪心、下痢、嘔吐、食欲減退便秘、腹痛上腹部痛
呼吸器呼吸困難咳嗽
肝臓AST上昇、γ-GTP上昇
筋・骨格系骨痛関節痛筋骨格痛
その他疲労発熱、体重減少、無力症、味覚異常、末梢性浮腫、脱水全身健康状態低下、倦怠感、尿路感染、注射部位反応、悪寒
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