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オルプロリクス静注用250、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 血液凝固第IX因子欠乏患者における出血傾向の抑制

用法・用量

  • 本剤を添付の溶解液全量で溶解し、数分かけて緩徐に静脈内に注射する。
    通常、1回体重1kg当たり50国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。
    定期的に投与する場合、通常、体重1kg当たり50国際単位を週1回投与、又は100国際単位を10日に1回投与から開始する。以降の投与量及び投与間隔は患者の状態に応じて適宜調節するが、1回の投与量は体重1kg当たり100国際単位を超えないこと。

禁忌 

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
9.1.2 血液凝固第IX因子製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
血液凝固第IX因子に対するインヒビターの有無を確認すること。[9.1.3参照]
9.1.3 血液凝固第IX因子に対するインヒビターが発生した患者
急性過敏症反応の徴候及び症状を慎重に観察し、本剤投与初期には特に注意すること。血液凝固第IX因子投与によりアナフィラキシーのリスクが増加する可能性がある。[9.1.2、11.1.1参照]
9.1.4 術後の患者、血栓塞栓性事象のリスクのある患者、線維素溶解の徴候又は播種性血管内凝固症候群(DIC)のある患者
投与に際しては、本剤の治療上の有益性と血栓塞栓性合併症のリスクを勘案すること。[11.1.2参照]
9.3 肝機能障害患者
投与に際しては、本剤の治療上の有益性と血栓塞栓性合併症のリスクを勘案すること。[11.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験は実施していない。本剤はFc領域を有するため、胎盤を通過する可能性がある。また、動物実験(マウス)で胎盤通過が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.7.1 12歳未満の患者
投与量及び投与頻度の調節について適宜検討すること。通常よりも高い投与量及び頻回な投与が必要となる可能性がある。[16.1.2参照]
9.7.2 新生児
投与に際しては、本剤の治療上の有益性と血栓塞栓性合併症のリスクを勘案すること。[11.1.2参照]
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤の投与は、血友病の治療経験をもつ医師のもとで開始すること。
8.2 患者の血中に血液凝固第IX因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。
8.3 十分な血液凝固第IX因子レベルに到達・維持していることを確認するため、必要に応じ、血漿中血液凝固第IX因子レベルをモニタリングすること。[7.2参照]
8.4 本剤の在宅自己注射は、医師がその妥当性を慎重に検討し、患者又はその家族が適切に使用可能と判断した場合のみに適用すること。本剤を処方する際には、使用方法等の患者教育を十分に実施したのち、在宅にて適切な治療が行えることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、患者又はその家族に対し、本剤の注射により発現する可能性のある副作用等についても十分説明し、在宅自己注射後何らかの異常が認められた場合や注射後の止血効果が不十分な場合には、速やかに医療機関へ連絡するよう指導すること。適用後、在宅自己注射の継続が困難な場合には、医師の管理下で慎重に観察するなど、適切な対応を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤及び添付溶解液を冷所保存している場合、調製前に室温に戻しておくこと。
14.1.2 添付された溶解液のみ使用すること。本剤に溶解液全量を加えた後、静かに円を描くように回して溶解すること(激しく振とうしないこと)。
14.1.3 他の製剤と混合しないこと。
14.1.4 溶解した液を注射器に移す場合、フィルター付バイアルアダプターを用いること。
14.1.5 溶解した液は、室温(30℃まで)で6時間保存することができる。6時間以内に使用されない場合は、廃棄すること。
14.1.6 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
14.1.7 未使用の場合、室温(30℃まで)で保存することもできる。室温で保存した場合には、使用期限を超えない範囲で6ヵ月以内に使用し、再び冷蔵庫に戻さないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 他剤と同じチューブを使用しないこと。また、他剤に使用した容器で、本剤と希釈液を混合しないこと。
14.2.2 溶解した液は、無色~微黄褐色を呈する、澄明~微乳白色である。沈殿又は濁りが認められる場合、使用しないこと。
14.3 薬剤交付時の注意
14.3.1 子供による誤用等を避けるため、薬剤の保管に十分注意すること。
14.3.2 光の影響を防ぐために、薬剤バイアルは外箱に入れた状態で保存すること。
14.3.3 使用済みの医療機器等の処理については、主治医の指示に従うこと。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 体重1kg当たり1国際単位の本剤を投与することにより、循環血漿中の血液凝固第IX因子レベルが1%(1国際単位/dL)上昇することが見込まれる。個々の患者における薬物動態(消失半減期、上昇値等)及び本剤に対する臨床効果は異なるため、必要量は以下の計算式に基づいて算出すること。
必要量(国際単位)=体重(kg)×血液凝固第IX因子の目標上昇値(%又は国際単位/dL)×血液凝固第IX因子の上昇値の逆数[(国際単位/kg)/(国際単位/dL)]
7.2 急性出血時又は周術期に使用する場合は、血液凝固第IX因子活性の測定を行うなど患者の状態を観察し、下表を参考に投与量及び投与間隔を調節すること。また、国内外の最新のガイドラインも参照すること。[8.3、12.参照]
急性出血時における投与量及び投与間隔の目安[16.1.1、16.1.2参照]
出血の程度必要な血液凝固第IX因子レベル(%又は国際単位/dL)投与量(国際単位/kg)及び投与頻度(時間)
軽度及び中等度
例:関節出血、神経血管障害を伴わない表在筋出血(腸腰筋除く)、深い裂傷及び腎出血、表在性軟組織出血、粘膜出血
30~6030~60国際単位/kg
出血所見が認められる場合、48時間毎に追加投与すること。
重度
例:生命を脅かす出血
80~100100国際単位/kg
追加投与に関しては、周術期における投与量及び投与方法の目安を参照すること。
周術期における投与量及び投与間隔の目安[16.1.1、16.1.2参照]
手術の種類必要な初回血液凝固第IX因子レベル(%又は国際単位/dL)投与量(国際単位/kg)及び投与頻度(時間)
小手術
(合併症のない抜歯を含む)
50~8050~80国際単位/kg
通常、単回投与で十分であるが、必要に応じ、24-48時間後に追加投与を行う。
大手術
(腹腔内手術、人工関節置換術を含む)
初回:60~100
1~3日目:
維持レベル40~60
4~6日目:
維持レベル30~50
7~14日目:
維持レベル20~40
100国際単位/kg(初回投与)
最初の3日間は、初回投与6~10時間後、及び24時間毎に80国際単位/kgの追加投与を考慮すること。
本剤は長期半減期を有することから、3日目以降は、投与量を減量し、投与間隔を48時間毎に延期すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 成人(日本人及び外国人)
12歳以上の血友病B患者(内因性血液凝固第IX因子活性が2%以下)を対象に、本剤(50国際単位/kg)及びノナコグ アルファ(50国際単位/kg)を単回静脈内投与した際の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。本剤の消失相半減期は、対照薬であるノナコグ アルファと比較して2.43倍であった。[7.2参照]
薬物動態パラメータ幾何平均値(95% CI)本剤ノナコグアルファノナコグアルファに対する本剤の比
N=22N=22N=22
Cmax(国際単位/dL)40.81
(33.60,49.58)
43.08
(36.69,50.59)
0.95
(0.81,1.11)
AUC/投与量[(国際単位×時間/dL)/(国際単位/kg)]31.32
(27.88,35.18)
15.77
(14.02,17.74)
1.99
(1.82,2.17)
t1/2α(時間)5.03
(3.20,7.89)
2.41
(1.62,3.59)
2.09
(1.18,3.68)
t1/2β(時間)82.12
(71.39,94.46)
33.77
(29.13,39.15)
2.43
(2.02,2.92)
CL(mL/時間/kg)3.19
(2.84,3.59)
6.34
(5.64,7.13)
0.50
(0.46,0.55)
MRT(時間)98.60
(88.16,110.29)
41.19
(35.98,47.15)
2.39
(2.12,2.71)
Vss(mL/kg)314.8
(277.8,356.8)
261.1
(222.9,305.9)
1.21
(1.06,1.38)
上昇値[(国際単位/dL)/(国際単位/kg)]0.92
(0.77,1.10)
0.95
(0.81,1.10)
0.97
(0.84,1.12)
Time 1%(日)11.22
(10.20,12.35)
5.09
(4.58,5.65)
2.21
(2.04,2.39)
測定方法:シリカを含むaPTT試薬を用いた凝固一段法による中央測定
CI(信頼区間)、Cmax(最高血中濃度)、AUC(血漿中血液凝固第IX因子濃度-時間推移曲線下面積)、t1/2α(分布相半減期)、t1/2β(消失相半減期)、CL(クリアランス)、MRT(平均滞留時間)、Vss(定常状態分布容積)、Time 1%(FIX活性がベースラインの1%以上を維持した期間)
また、日本人及び外国人に本剤(50国際単位/kg)を単回静脈内投与した際の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
薬物動態パラメータ幾何平均値(95% CI)日本人外国人
N=6N=20
AUC/投与量[(国際単位×時間/dL)/(国際単位/kg)]30.14(23.55,38.57)32.25(28.92,35.98)
t1/2(時間)79.37(59.39,106.08)77.98(69.68,87.26)
CL(mL/時間/kg)3.32(2.59,4.25)3.10(2.78,3.46)
MRT(時間)83.46(67.20,103.66)96.78(86.48,108.31)
Vss(mL/kg)276.9(221.6,346.1)300.1(270.7,332.6)
上昇値[(国際単位/dL)/(国際単位/kg)]0.92(0.75,1.13)0.94(0.77,1.14)
16.1.2 小児(外国人)
18歳未満の血友病B患者(内因性血液凝固第IX因子活性が2%以下)を対象に、本剤(50国際単位/kg)を単回静脈内投与した際の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。[7.2、9.7.1参照]
薬物動態パラメータ幾何平均値(95% CI)12歳未満を対象とした試験12歳以上を対象とした試験
6歳未満
(2-4歳)
6-12歳未満
(6-10歳)
12歳-18歳未満
(12-17歳)
N=11N=13N=11
AUC/投与量[(国際単位×時間/dL)/(国際単位/kg)]22.71
(20.32,25.38)
28.53
(24.47,33.27)
29.50
(25.13,34.63)
t1/2(時間)66.49
(55.86,79.14)
70.34
(60.95,81.17)
82.22
(72.30,93.50)
CL(mL/時間/kg)4.37
(3.90,4.89)
3.51
(3.01,4.09)
3.39
(2.89,3.98)
MRT(時間)83.65
(71.76,97.51)
82.46
(72.65,93.60)
93.46
(81.77,106.81)
Vss(mL/kg)365.1
(316.2,421.6)
289.0
(236.7,352.9)
316.8
(267.4,375.5)
上昇値[(国際単位/dL)/(国際単位/kg)]0.59
(0.52,0.68)
0.72
(0.61,0.84)
0.85
(0.68,1.06)

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)[9.1.3参照]
11.1.2 血栓塞栓症(頻度不明)[9.1.4、9.3、9.7.2参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

1~2%未満1%未満頻度不明
神経系障害頭痛浮動性めまい、味覚異常
胃腸障害口の錯感覚呼気臭
一般・全身障害および投与部位の状態疲労、注入部位疼痛
心臓障害動悸
腎および尿路障害閉塞性尿路疾患血尿、腎仙痛
血管障害低血圧
代謝および栄養障害食欲減退
血液およびリンパ系障害第IX因子抑制
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