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ダフクリア錠200mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <適応菌種>

    • 本剤に感性のクロストリジウム・ディフィシル
  • <適応症>

    • 感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)

用法・用量

  • 通常、成人にはフィダキソマイシンとして1回200mgを1日2回経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態に注意して投与すること。一般に生理機能が低下している。[16.6.3参照]

8.重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

本剤の投与期間は原則として10日間であり、この期間を超えて使用する場合、ベネフィット・リスクを考慮して投与の継続を慎重に判断すること。

5.効能又は効果に関連する注意

感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性に本剤100mg注)及び200mgを食後単回経口投与注)したとき、血漿中フィダキソマイシン濃度は投与後2~3時間で最大値に達し、その後速やかに消失した。主代謝物であるOP-1118の血漿中濃度は本剤投与後3時間で最大値を示した。
健康成人男性における本剤単回投与時の薬物動態パラメータ
用量(mg)例数Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUCinf(ng・h/mL)t1/2(h)
フィダキソマイシン
10094.5±2.43.0(1.0~4.1)40.6±15.8a)7.0±3.5a)
20098.3±4.52.0(1.0~6.0)55.6±26.4b)10.6±8.1b)
OP-1118
10098.6±4.03.0(1.0~6.0)92.7±40.3a)8.8±3.1a)
200918.0±7.63.0(1.0~6.0)154.2±48.5b)11.5±7.6b)
(平均値±標準偏差、Tmaxは中央値(範囲))a)8例、b)7例
16.1.2 反復投与
健康成人男性に本剤100mg注)及び200mgを1日2回食後経口投与したときの10日目のフィダキソマイシン及びOP-1118の血漿中薬物動態パラメータは下表のとおりである。
健康成人男性における本剤反復投与時の薬物動態パラメータ
用量(mg)例数Cmax(ng/mL)Tmax(h)AUC12h(ng・h/mL)
フィダキソマイシン
10095.3±2.92.0(1.0~6.0)32.8±20.5
20088.7±5.33.0(1.0~8.0)58.5±36.7
OP-1118
100910.2±4.82.0(1.0~6.0)67.6±31.9
200819.8±8.93.0(1.0~8.0)144.2±74.9
(平均値±標準偏差、Tmaxは中央値(範囲))
16.1.3 クロストリジウム・ディフィシルによる腸炎患者
クロストリジウム・ディフィシルによる腸炎患者に本剤200mgを1日2回経口投与したときのフィダキソマイシン及びOP-1118の血漿中濃度は下表のとおりである。
クロストリジウム・ディフィシルによる腸炎患者における本剤反復投与時の血漿中薬物濃度(10日目、投与3~5時間後)
例数血漿中薬物濃度(ng/mL)
フィダキソマイシン9054.7±73.8
OP-111890135.6±199.2
(平均値±標準偏差)
16.2 吸収
16.2.1 吸収
本薬の消化管管腔内のpH値(pH1~7.5)における溶解度及びCaco-2細胞単層膜における膜透過性は低く、さらにP-糖蛋白質(P-gp)の基質であった(in vitro試験)。
イヌにおける絶対バイオアベイラビリティは3%以下と低値であった。ヒトにおける本剤の絶対バイオアベイラビリティは不明であるが、経口投与後の本剤の吸収は極めて低いと考えられる。
16.2.2 食事の影響
健康成人(27例)に本剤400mg注)を空腹時又は食後単回経口投与注)したとき、空腹時投与に対する食後投与のフィダキソマイシンのCmax及びAUClastの幾何平均比(90%信頼区間)は79%(67%~92%)及び97%(87%~107%)、OP-1118のCmax及びAUClastの幾何平均比(90%信頼区間)は67%(58%~76%)及び90%(82%~98%)であった(外国人データ)。
16.3 分布
本剤は経口投与後、消化管内に局在する。フィダキソマイシン及びOP-1118の血漿蛋白結合率は、それぞれ97.4%~98.3%及び95.6%~96.4%であった(in vitro試験)。
16.4 代謝
フィダキソマイシンは、主にイソブチリルエステル基の加水分解により活性代謝物OP-1118へ代謝される。
16.5 排泄
健康成人男性に本剤100mg注)及び200mgを経口投与したとき、フィダキソマイシン及びOP-1118の尿中への排泄率は非常に低く(0.594%以下)、そのほとんどがフィダキソマイシン及びOP-1118として糞中に排泄される(日本人及び外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
クロストリジウム・ディフィシルによる腸炎患者に本剤200mgを1日2回反復経口投与したときの腎機能正常患者、軽度、中等度及び重度の腎機能低下患者の投与3~5時間後の血漿中薬物濃度を比較した結果、腎機能に伴う血漿中フィダキソマイシン及びOP-1118濃度の変動は見られなかった。
16.6.2 肝機能障害患者
経口投与されたフィダキソマイシン及びOP-1118の消化管吸収はほとんどないと考えられたことから、肝機能障害患者におけるフィダキソマイシン及びOP-1118の薬物動態については検討していない。
16.6.3 高齢者
クロストリジウム・ディフィシルによる腸炎患者に本剤200mgを1日2回反復経口投与したときの高齢患者のフィダキソマイシン及びOP-1118の血漿中濃度は非高齢患者に比べ高い傾向を示したが血漿中薬物濃度の差について臨床的意義は無いと考えられた。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 臨床薬物相互作用試験
本剤の薬物動態に及ぼす併用薬の影響(外国人データ)
併用薬併用薬の用量本剤の用量例数フィダキソマイシンOP-1118
幾何平均比(90%信頼区間)(併用投与/単独投与)
AUCCmaxAUCCmax
シクロスポリン
(P-gp阻害剤)
200mg
単回
200mg
単回注)
14a)192%(139%~264%)415%(323%~532%)411%(306%~553%)951%(693%~1305%)
a)健康成人男性
併用薬の薬物動態に及ぼす本剤の影響(外国人データ)
併用薬併用薬の用量本剤の用量
投与期間
例数幾何平均比(90%信頼区間)(併用投与/単独投与)
AUCCmax
ワルファリンa)
(CYP2C9基質)
10mg
単回
200mg
1日2回7日間
24b)113%(110%~117%)109%(104%~115%)
オメプラゾール
(CYP2C19基質)
40mg
単回
103%(93%~114%)93%(82%~106%)
ミダゾラム
(CYP3A基質)
5mg
単回
96%(88%~106%)92%(83%~102%)
ジゴキシン
(P-gp基質)
0.5mg
単回
200mg
1日2回11日間
14c)112%(103%~122%)114%(99%~131%)
ロスバスタチン
(BCRP、MRP2、OATP2B1基質)
10mg
単回
200mg
1日2回10日間
26b)110%(99%~122%)117%(106%~129%)
a)S-ワルファリンの濃度を基に算出、b)健康成人男性、c)健康成人
16.7.2 In vitro試験
フィダキソマイシンはCYP2C9に対して阻害作用(IC50値7.2μg/mL)を示した。また、フィダキソマイシン及びOP-1118は、P-gpの基質であった。フィダキソマイシン及びOP-1118は、P-gp(IC50値2.74及び>123μg/mL)、乳癌耐性蛋白(BCRP)(IC50値4.13及び17.1μg/mL)、多剤耐性関連蛋白2(MRP2)(IC50値2.22及び46.4μg/mL)及び有機アニオン輸送ポリペプチド2B1(OATP2B1)(IC50値0.95及び<1.35μg/mL)に対して阻害作用を示した。
注)本剤の承認された用法及び用量は「通常、成人にはフィダキソマイシンとして1回200mgを1日2回経口投与する。」である。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシー(発疹、そう痒症、血管浮腫、呼吸困難等)があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上1%未満
消化器便秘、悪心、嘔吐腹部膨満、下痢、口内乾燥、鼓腸
精神神経系浮動性めまい、味覚異常、頭痛
その他ALT上昇、食欲減退
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